【第3報】【写真】東北地方太平洋沖地震、計画停電による千葉市内の影響

カテゴリ:雑記東日本大震災の記録 | 公開日:2011年03月15日01:33
シャッターが閉まった14時15分のJR千葉駅
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本日も引き続き東北地方太平洋沖地震に係る千葉市内の様子についてお伝えいたします。今回は昨日14日(月)の東京電力の電力不足による計画停電に備えた動きが中心となります。

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■東京電力の計画停電(輪番停電)の概要

3月11日(金)に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災・東北関東大震災:最大震度7、マグニチュード9.0)では首都圏に電力を供給する東京電力の送電網にも大きな被害が出ました。主な被災設備は日本の原発史上初となる炉心溶融が発生した福島第一原子力発電所を筆頭とする発電所32か所(復旧済みを含める)、変電所8か所にのぼり、停電戸数は一時400万軒に及びました。その後、停電戸数は減少した一方で発電所の復旧には時間がかかっており、深刻な電力不足が生じています。東京電力や国では工場など大口の需要家のみならず一般家庭に関しても電力使用の抑制を強力に要請する一方、3か所ある周波数変換所をフル稼働させた中部電力・関西電力からの電力の融通などを行ってきましたが、確保できる電力は100万kW程度に留まることから3月14日の電力は需要4100万kWに対し供給力が3100万kWと大幅に不足することが予想されました。このため、東京電力では発足以来初となる計画停電(輪番停電)の実施に踏み切ることを実施前日(13日(土))の深夜になって発表しました。この計画停電は電力需要が増加する午前中~夜の初めにかけて首都圏を計5つのブロックに分割したうえで一定時間、順番に停電させるというものです。停電の継続時間は1回につき3時間程度で、一斉に照明を使い始める夕刻は停電が複数ブロックに及ぶことや早朝に停電する第1・2ブロックは夕方~夜に再度停電することとされました。

<3月14日の停電時間配分>
第1グループ 6:20~10:00のうち3時間程度
第2グループ 9:20~13:00のうち3時間程度
第3グループ 12:20~16:00のうち3時間程度
第4グループ 13:50~17:30のうち3時間程度
第5グループ 15:20~19:00のうち3時間程度
第1グループ 16:50~20:30のうち3時間程度
第2グループ 18:20~22:00のうち3時間程度

なお、ブロックの分割は地域の行政区分とは全く一致しておらず、同じ町・番地でも停電する場所と停電しない場所が混在することとなっており、当初は東京電力から発表された資料に多数の不備があったため、どのエリアがどの時間帯に停電するのかが明確に判明しておらず、東京電力のみならず行政機関にまで問い合わせが殺到することとなりました。また、停電は病院、交通機関など電力利用を止めることができない施設に関しても区別することなく行われる計画とされたため、代替手段の確保等で大混乱に陥ることとなりました。
一方、実際に14日になってみると後述する鉄道の大幅運休や商業施設の休業により電力事情が好転したため計画停電のほとんどを実行せずに済む事となりました。東電の停電中止の発表は予定時間の直前になったことや一度発表した内容に対して直後に撤回するなど混乱も見られましたが、結局実際に停電したのは夕方の第5ブロックの対象地域のうち、静岡県、茨城県、千葉県の一部にとどまっています。

▼参考
東京電力ホームページ

■千葉市内の鉄道への影響

東京電力から計画停電が発表された13日夜の時点では停電によって運休になる路線は電車の走行用電力を東電から受電している民鉄・地下鉄が中心で、自営発電所を持つJR東日本は一部を除き平常運転を行うと発表されていました。しかし、いざ14日早朝になってみると平常運行になるはずだったJR東日本の路線のほとんどが運休や大幅減便になるという状況でした。これは民鉄の運休によりJR東日本の社員が出勤できないことや、詳細に検討したところ踏切や駅の信号設備などの電力を東電から得ていたため運行に不具合を生ずる可能性が高いことが判明したためです。このJR東日本の大幅運休により逆に民鉄側の社員が出勤できないという事態も発生し、首都圏の鉄道輸送は終日に渡り大混乱に陥り、再度「帰宅難民」が発生することが危惧されるまでとなりました。また、この鉄道の大幅運休により消費される電力量が激減した結果、計画停電のほとんどが実行されずに済むことになり、一部の識者の間では「過剰な対策だったのでは」との批判が出ましたが、そもそも鉄道の運休が無ければ計画停電が実行されていたという完全なトレードオフの関係にあったことから、この批判は的外れであるという見方が大勢となっています。
以下、今回取材できた千葉市内の鉄道各線の状況についてお伝えします。

シャッターが閉じた京葉線千葉みなと駅 シャッターが全て閉じたJR千葉駅東口
千葉駅のシャッターに掲出されていた運休のお知らせ 京成千葉駅。JRと同じくシャッターが閉まっておりは入れなかった
左上:シャッターが閉じた京葉線千葉みなと駅
右上:シャッターが全て閉じたJR千葉駅東口
左下:千葉駅のシャッターに掲出されていた運休のお知らせ。
右下:京成千葉駅。JRと同じくシャッターが閉まっておりは入れなかった。

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●JR東日本(総武緩行線・総武快速線・武蔵野線・京葉線・内房線・外房線・総武本線・成田線)
全て終日運休。(総武緩行線西船橋以西は12時頃運転を再開したが、通常の2割程度の本数。)

●京成電鉄(京成千葉線・千原線)
全て終日運休。(京成本線津田沼以西は停電時間帯を避けて運行。通常の5割程度の本数。有料特急は全列車運休。)

●千葉都市モノレール
計画停電(実際は行われなかった)に重なる17:55~20:45は運休。

終日運休となったJR各線・京成線の各駅では駅入口のシャッターが閉じられており、駅構内に入ることすらできない状態でした。シャッターには運休区間や運転を再開したく間に関する情報が書かれた紙が掲出されていました。また、JR千葉駅ではスピーカーにより総武緩行線西船橋以西の運行再開を繰り返し案内していましたが、千葉駅から西船橋駅へ移動できる手段は自家用車かタクシーしかなく、距離も15km以上離れていることから東京都内へ移動するのは著しく困難な状況となっていました。

羽田空港行きリムジンバスに並ぶ人々
羽田空港行きリムジンバスに並ぶ人々

このような状況の中、何としてでも東京都心へ向かおうと千葉駅東口から出ている羽田空港行きのリムジンバスを利用する人も見受けられました。これは今回の計画停電においては首都機能維持の観点から東京23区のほとんどが停電の対象から除外されており、羽田空港と浜松町を結ぶ東京モノレールも平常運行であったことから羽田空港へ行けば東京都心へ出ることができたためです。千葉駅東口11番のリムジンバス乗り場は朝から長蛇の列ができており、積み残しが続出して2、3本待たないと乗れないような状態だったようです。

なお、本日(15日(火))は総武緩行線、総武快速線、成田線(千葉~成田間)、武蔵野線、京葉線がそれぞれ運転を再開する予定となっています。(それ以外の区間についてはこの記事を作成時点では引き続き終日運休の予定。)

▼参考
JR東日本:東京電力の計画停電に伴うJR東日本管内の運行の影響について
京成電鉄
千葉モノレール

■休業した千葉駅周辺の商業施設
休業中のペリエ千葉と臨時のワゴン販売 休業中のシーワン
左:休業中のペリエ千葉と臨時のワゴン販売
右:休業中のシーワン

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千葉駅周辺では営業中に突然停電になることによる事故などを防止するため終日休業としている商業施設がいくつかありました。千葉駅の高架下にあるペリエ千葉(現在は駅改築工事のためペリエ2と食品のペリチカのみ営業中)と千葉中央駅まで続く京成系列のシーワンはいずれも休業しており、店内の電気は消灯、入口のシャッターも閉鎖されていました。なお、ペリエ2の千葉駅側の入口前では消費期限が近い食品の在庫放出なのか臨時にワゴンが出店しており菓子パンの販売が行われていました。

▼参考
ペリエ千葉|稲毛|西千葉 ホームページ
千葉駅からすぐのショッピングセンター C-one(シーワン)

▼関連記事
千葉駅改良工事(2010年5月~7月取材)(2010年7月11日作成)

休業中のそごうオーロラモールジュンヌ 休業中の千葉三越
左:休業中のそごうオーロラモールジュンヌ
右:休業中の千葉三越

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駅前にあるデパート「そごう」については本館地階の食料品売り場と6階の学生服売り場のみの営業、「三越」終日休業となっていました。また、三越に隣接するヨドバシカメラ千葉店(旧そごうBee-One)も入口のシャッターが下りており、ビル自体に入れない状態となっていました。

▼参考
そごう千葉店
千葉三越 店舗案内 | 株式会社三越

通行規制中のヨドバシカメラ~三越間の連絡橋下の道路
通行規制中のヨドバシカメラ~三越間の連絡橋下の道路
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なお、ヨドバシカメラ千葉店が入る塚本大千葉ビルと千葉三越が入る塚本千葉第2ビル(ともに塚本総業が所有)の間には連絡橋(空中廊下)が設置されています。双方のビル・連絡橋とも建設から30年以上が経過し老朽化が進んでおり、今回の地震で損傷を受けている可能性も考慮して、連絡橋直下の道路は地震直後から通行止めにする措置がとられている模様です。この連絡橋は現在使用されておらず、場合によってはこのまま撤去されることも考えられます。

▼参考
環境保全を追及する|塚本總業株式会社
→ビルの概要について

東京電力の計画停電は15日以降も引き続き行われる予定となっており、電力設備の状況と需要次第では長期にわたり継続される可能性もあります。企業ではもちろんのこと、一般家庭でも空調機器の使用自粛、不要な照明の消灯など徹底した節電を行っていく必要があるものと考えられます。 このエントリーをはてなブックマークに追加
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