神田明神で初詣(2012年1月7日)

カテゴリ:公共施設神社・仏閣 | 公開日:2012年01月27日22:28
神田明神の社殿と社務所

前回の記事で2011年取材分の内容がようやく完了しました。今回からは2012年の取材分の内容となります。2012年取材分の第1回目は1月7日に初詣として訪問した神田明神についてお送りします。

■神田明神の概要


神田明神(神田神社)はJR御茶ノ水駅の北側の台地上にある1300年の歴史を持つ神社です。
神田明神の始まりは社伝によれば730(天平2)年で、出雲氏族の真神田臣(まかんだおみ)により武蔵野国豊島郡芝崎村(現在の東京都千代田区大手町将門塚付近)に創建されました。その後、天慶の乱で活躍した平将門を葬った墓(将門塚)周辺で天変地異が多発し、それが将門の祟りであると恐れられたことから、当神社に合祀されました。戦国時代は太田道灌や北条氏綱などの武将により崇敬され、1600(慶長5)年には関ヶ原の戦いに挑む徳川家康が戦勝を祈り訪れたところ、神田祭が行われる9月15日(旧暦)に見事に勝利し天下統一を果たしました。

神田明神の境内入口にある隨神門 境内に鎮座する大己貴命(おおなむちのみこと)像。国土経営・縁結びの神様である。
左:神田明神の境内入口にある隨神門
右:境内に鎮座する大己貴命(おおなむちのみこと)像。国土経営・縁結びの神様である。

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江戸幕府fの開府以降は幕府が尊崇する神社となり、1616(元和2)年に江戸城の表鬼門守護の場所となる現在地に移転し、幕府により社殿が建設されました。以後は江戸全体の守護神として庶民から幕府に至る幅広い層の尊崇を受けました。明治時代に入ると国家神道の一環として東京府の管轄下となり、社名を「神田神社」に改称しました。1875(明治7)年には天皇家の敵側となることから平将門の神霊が別殿に移されましたが、1984(昭和59)年に本殿に復帰しています。1923(大正12)年のは関東大震災では社殿が焼失する事態に見舞われましたが、この復旧に当たっては当時最新鋭の鉄骨鉄筋コンクリート構造で復旧が行われ、太平洋戦争では空襲により周囲が焼け野原となる中、当神社はこの耐火構造が幸いして焼失を免れることとなりました。
戦後は隨神門をはじめとする度重なる災害・戦災により失われた建物が再建されたほか、結婚式場「明神会館」など新たな施設も建設され江戸時代に匹敵する立派な神社の姿を取り戻しています。

■商売繁盛・サブカルチャーの守護神に
神田明神の近くに位置する秋葉原電気街。 2011年10月30日に行われた東日本大震災復興鎮災祈願神輿渡御祭で中央通りを練り歩く神輿。
左:神田明神の近くに位置する秋葉原電気街。2010年3月28日撮影
右:2011年10月30日に行われた東日本大震災復興鎮災祈願神輿渡御祭で中央通りを練り歩く神輿。

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現在の神田明神は日本橋、丸の内、大手町、神田、秋葉原の108の町に加え、かつて秋葉原駅の脇にあった神田市場の移転先である大田市場の総氏神として位置づけられています。日本橋・丸の内・大手町は日本、そして世界屈指のビジネスの集積地となっており、神田明神は「商売繁盛の神様」として崇められています。また、秋葉原は世界のIT(情報技術)の最先端を行く街でもあることから、神田明神は「ITの神様」としても崇められており、境内では「IT情報安全祈願」のお守りなども販売されています。
また、奇数年には日本橋から秋葉原にかけての町を神輿が練り歩く「神田祭」が開催されており、日枝神社で開催される「山王祭」、富岡八幡宮で開催される「深川祭」と並び「江戸三大祭」として有名です。昨年は東日本大震災の影響により5月の神田祭は中止となりましたが、代わりに10月に震災復興を祈願する「東日本大震災復興鎮災祈願神輿渡御祭」として神田祭と同じ範囲を神輿が練り歩きました。

▼脚注
※神田市場:東京中央卸売市場の青果物部門があった。現在は大井埠頭にある大田市場に移転・統合されており、跡地には秋葉原クロスフィールド(UDX・ダイビル)が建っている。

境内に奉納されている絵馬。美少女系のイラストが描かれた「痛絵馬」藻多く見られる。
境内に奉納されている絵馬。美少女系のイラストが描かれた「痛絵馬」も多く見られる。

一方、近年の秋葉原は業種の主体が電子部品、コンピュータ関連からメイドカフェ、コミック・アニメ・同人誌関連の「萌え産業」に急激に変化しつつあります。神田明神はこのような背景から「サブカルチャー全体の守護神」に変化しており、境内に奉納されている絵馬には美少女系の絵が描かれたいわゆる「痛絵馬」も多く見られるようになっています。アニメ「らき☆すた」で有名になった埼玉県の鷲宮神社と共にこの種の産業の「聖地」として定着しつつあるようです。

▼参考
神田明神|東京都千代田区外神田2-16-2
神田神社 - 千代田区観光協会
朝日新聞デジタル:〈@秋葉原〉IT情報の安全祈願 神田明神、お守り人気

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