千葉駅改良工事(2012年7月取材)

カテゴリ:鉄道:建設・工事 | 公開日:2012年07月31日22:40
解体工事が本格化した千葉駅ビル「ペリエ1」

千葉駅では現在駅舎の建て替えをはじめとする大規模改良工事が進められています。去る7月1日(日)より駅ビル「ペリエ1」の解体工事の着手に伴い、東口改札口の位置が移動しました。今回はこの東口改札口の状況を中心に現在の状況をお伝えします。

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千葉駅改良工事(2012年6月10日取材)(2012年6月13日作成)

■千葉駅改良工事の概要
千葉駅東口駅前広場。上空には千葉都市モノレールの駅舎がある。 西口橋上駅舎から見た千葉駅。
左:千葉駅東口駅前広場。上空には千葉都市モノレールの駅舎がある。2011年9月13日撮影
右:西口橋上駅舎から見た千葉駅。2010年5月22日撮影

※クリックで拡大

 JR千葉駅は戦後復興に伴う区画整理事業の一環で1963(昭和38)年に現在の東千葉駅の位置から移転してきました。このとき建設された駅舎は改装を重ねながら約半世紀使われ、老朽化や耐震強度不足が問題となっています。このため、2010年から駅舎の全面改築を含めた大規模改良工事が進められています。改良工事の内容は

●駅ビル「ペリエ」の全面改築
●東口改札口を橋上化し、コンコースを拡張
●千葉モノレール駅舎との接続方法改善(連絡通路を設置し、乗り換えに要する距離を短縮)


というように単なる駅舎改築にとどまらない多岐に渡る内容となっています。また、橋上化された駅舎では子育て支援に貢献する保育施設や地産地消に貢献する「駅ナカ」展開などが予定されています。詳細は6月作成の記事をご覧ください。(リンクは冒頭にあります。)

■東口改札口が駅前広場側に移動
移設前の東口改札口。
移設前の東口改札口。2010年5月22日撮影

千葉駅構内に掲出された東口改札口移動のお知らせ。 着工前から現在までの千葉駅構内通路の変遷。
左:千葉駅構内に掲出された東口改札口移動のお知らせ。
右:着工前から現在までの千葉駅構内通路の変遷。

※クリックで拡大(左:800*600px/74.7KB 右:GIF Animation/70.8KB)

 昨年1月に閉店した駅ビル「ペリエ1」は今年初めから建物本体の本格的な解体作業に入っています。これに伴い、駅ビル1階にある東口改札口が去る7月1日(日)より数十メートル駅前広場側に移設されるとともに、改札口からホームへ向かう通路の形状が大幅に変更されました。新しい改札口が位置する場所は元々はペリエ1の店内へ続く階段やエスカレータがあった場所で、ペリエ1の閉店後から現在までの間にそれらの施設がすべて撤去され、更地化されていました。言いかえれば、この撤去作業は改札口移転のための準備だったことになります。

●第1段階:自動券売機移設(6月24日~)
第1段階:自動券売機移設後の東口改札口。左端にあるのが移設された券売機。
第1段階:自動券売機移設後の東口改札口。左端にあるのが移設された券売機。2012年6月26日撮影
※クリックで拡大(1500*311px/79.7KB)

 東口改札口の移設作業は2段階に分けて行われました。まず第1段階として6月24日(日)に改札口脇(改札外側から見て左側)にあった自動券売機が駅前広場側に移設されました。この券売機は移設後の改札口と同一線上に並ぶ配置となっており、この時点で券売機脇の床面には自動改札機設置のための準備が行われ、ゴムシートで覆われた状態となっていました。
 なお、上の写真で左側に見える白い柱の部分はかつてペリエ1の2階へ上がる階段と地下1階へ降りる階段があった場所です。

旧券売機跡地は1~6番線へ向かう通路の一部となる。 券売機とは逆側のペリエ1・店舗跡は7~10番線へ向かう通路の一部となる。
左:旧券売機跡地は1~6番線へ向かう通路の一部となる。
右:券売機とは逆側のペリエ1・店舗跡は7~10番線へ向かう通路の一部となる。2枚とも2012年6月26日撮影

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 自動券売機の移設完了後、元の券売機があった場所は1~6番線ホームへ向かう通路の一部となります。6月26日の時点ではすでに券売機本体は壁で覆われており、通路への転用に向けた準備が進められていました。また、券売機とは反対側となるペリエ1の店舗入口跡は店内2階へ続くエスカレータなどが全て撤去されており、その奥には以前閉鎖された高架下の店舗跡へ向かう入口が半分ほど見えていました。この高架下の店舗跡は改札口移設後7~10番線へ向かう通路の一部となります。

●第2段階:自動改札機移設・通路切替(7月1日~)
第2段階:自動改札機移設・通路切替後。改札口のすぐ先は壁になっており、旧改札口は完全に見ることができなくなった。
第2段階:自動改札機移設・通路切替後。改札口のすぐ先は壁になっており、旧改札口は完全に見ることができなくなった。2012年7月8日撮影
※クリックで拡大(1500*311px/86.1KB)

 第2段階として1週間後の7月1日(日)に自動改札機の移設が行われ、東口改札口全体が駅前広場側に移動しました。改札機の移設後、旧改札口跡は壁で囲まれて入れなくなっており、東口改札入場後は1~6番線へ向かう場合は左側、7~10番線へ向かう場合は右側をそれぞれS字形に急角度で湾曲した通路を通る形となっています。

1~6番線へ向かう通路。左側の壁は券売機跡。
1~6番線へ向かう通路。左側の壁は券売機跡。2012年7月28日撮影
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 東口改札口を入って左側の1~6番線へ向かう通路は券売機とコンビニ(NEWDAYS)を撤去した跡を通過して既設の通路に接続しています。今後、東口改札口は橋上駅舎に移動するため、通路への転用に伴う内装の手直しは必要最小限に抑えられており、券売機の撤去跡は板で覆ったのみ、コンビニの撤去跡は床を平らに整形し、天井にネットを掛けた程度となっています。

高架下の店舗跡を通過する7~10番線へ向かう通路。 既設の通路との接続部分。正面は閉鎖された旧東口改札へ向かう通路跡。
左:高架下の店舗跡を通過する7~10番線へ向かう通路。
右:既設の通路との接続部分。正面は閉鎖された旧東口改札へ向かう通路跡。2012年7月28日撮影

※クリックで拡大

 改札口右側の7~10番線へ向かう通路は閉鎖済みだった高架下の店舗跡を経由し、既設の通路の7・8番線へ上がる階段の両側に接続しています。高架下の店舗跡は以前飲食店(マクドナルド・マロンドなど)やJRの忘れ物扱い所、千葉市役所の出張所などがあったエリアで、ここも店舗の仕切りを撤去したのみで柱や床のタイルは店舗として使われていた当時のままとなっています。この改札口を入り、この通路を抜けた後そのまま直進すると2010年11月に使用を開始した仮設の中央通路に進むことができます。

通路内に新設されたプラズマディスプレイ式の発車案内
通路内に新設されたプラズマディスプレイ式の発車案内。2012年7月28日撮影

 今回の通路切替にともない、1~6番線側、7~10番線側のそれぞれから相手側の通路を見通すことができなくなりました。このため、7~10番線側の通路の端に1~6番線から発車する列車の行き先・時刻を案内するプラズマディスプレイが新たに設置されました。切替後の通路は天井の高さが低く、上からディスプレイを吊り下げることは困難であるため床置き式となっています。現在のところ、千葉駅でLED式以外の発車案内板を使っているのはここのみであり、今後千葉駅構内の他の場所や千葉支社管内の他の駅にも拡充されるのか注目されます。

解体が進む駅ビル「ペリエ1」を北口側から見る 2011年9月13日の状況
解体が進む駅ビル「ペリエ1」を北口側から見る(2012年7月16日撮影)。右は参考までに2011年9月13日の状況。
※クリックで拡大

 駅ビル「ペリエ1」の解体工事は順調に進んでおり、7月時点では最上階部分の躯(く)体の解体がほぼ完了した状態となっています。千葉駅は全方向を鉄道に囲まれているという立地条件の特殊さから、着工前の段階から工事の進め方について検討が非常に難航しました。この難航ぶりは実際の工事においてもかわっておらず、駅機能を生かしたままその上にある建物をどのように解体していくかという点で様々な工夫が行われていることをうかがい知ることができます。
 千葉駅改良工事は6年後の2018(平成30)年春に全面完成を迎える見通しです。それまでの間無事故で工事が進められ行くことを地元民として切に期待しております。

▼参考
千葉駅 駅舎・駅ビルが生まれ変わります!(PDF) JR東日本プレスリリース(2009年12月8日発表)
千葉駅 駅舎・駅ビル建替え 本体工事の着手について(PDF) JR東日本プレスリリース(2011年9月6日発表)
JR東日本/千葉駅舎・駅ビル建替/11年2月から解体着手 - 日刊建設工業新聞(2010年9月15日)

▼関連記事
千葉駅改良工事(2010年5月~7月取材)(2010年7月11日作成)
千葉駅改良工事(2010年11月~2011年11月取材まとめ)(2011年11月4日作成)
千葉駅改良工事(2012年6月10日取材)(2012年6月13日作成) このエントリーをはてなブックマークに追加
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