六義園紅葉ライトアップ(2012年11月24日取材)

【クリックで拡大】六義園中央の中の島のライトアップ

先々週ですが、東京都文京区にある日本庭園「六義園」の夜間のライトアップイベントに行ってまいりました。六義園のライトアップイベントは2006年にも訪問していますが、当時と変わっている部分もありますので、再度簡単にレポートしたいと思います。

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■六義園の概要



 六義園は、江戸時代の五代将軍・徳川綱吉の信任が厚かった川越藩主・柳沢吉保によって1702(元禄15)年に完成した回遊式築山泉水庭園です。「六義園」の名称の由来は元は中国の詩の分類法(詩の六義)を元にした古今集の序にある和歌の分類法(そえ歌・かぞえ歌・なぞらえ歌・たとえ歌・ただごと歌・いわい歌)にあります。柳沢自身は「六義園」を日本風に「むくさのその」と呼んでいましたが、現在は漢音読みで「りくぎえん」と呼ぶのが一般的となっています。
 庭園は万葉集や古今和歌集に詠まれた紀州の景勝地である「和歌浦」(和歌山県和歌山市)や周辺の景勝地、中国の故事をイメージした風景が形成されています。また、園内にはウメ、サクラ、ツツジ、モミジなど四季折々の植物がふんだんに散りばめられており、季節を問わず楽しむことができます。
 六義園は江戸時代の大名庭園の中でも代表的なもので、明治時代に入ると三菱財閥創業者である岩崎彌太郎の別邸となりました。1938(昭和13)年には岩崎家から東京市へ寄付され、戦後の1953(昭和23)年には国の特別名勝に指定されています。

<六義園基本データ>
開園時間 9:00~17:00(入園は16:30まで)
休園日 年末年始(12/29~1/1)
入園料 一般(中学生以上)300円・65歳以上150円(都内在住・在学の中学生は無料)
交通 JR山手線・東京メトロ南北線駒込駅下車徒歩7分・都営三田線千石駅徒歩10分(駐車場はありません。公共交通機関を御利用下さい。)

■毎年恒例のライトアップイベント

ライトアップされた六義園
ライトアップされた六義園(3枚合成)
※クリックで拡大(1500*608px/84KB)

この六義園では毎年秋の紅葉シーズンに「紅葉と大名庭園のライトアップ」と題し、開園時間の21時までの延長と園内の木々のライトアップを実施しています。今年は11月22日(木)~12月9日(日)までの予定で毎日行われています。期間中はつ上は閉鎖されている駒込駅側の染井門が開放されており、駅から短時間で入園することができます。また、園内の茶室・喫茶店も営業時間が延長されており、抹茶と和菓子のセットやとん汁・お団子などの軽食類を買うことができます。

染井門前にあるモミジ。この日はまだ緑色の葉が残っていたが、現在は全体が赤く色づいているものと思われる。
染井門前にあるモミジ。この日はまだ緑色の葉が残っていたが、現在は全体が赤く色づいているものと思われる。
※クリックで拡大(800*600px/93.4KB)

ライトいアップ中に開放されるのは庭園の外側を一周する幅の広い通路と中央の池の周辺の一部の通路で、ライトアップされる木々もこの通路の周辺に集中しています。駒込駅側の染井門を入ると早速目の前に巨大なモミジが目に入ります。今回訪問したのは2週間前の11月24日(土)であったため、まだ緑色の葉が一部残っていましたが、ここ数週間寒い日が続いたため、現在は木全体が赤色に色づいているものと思われます。

外周通路沿いにある竹。緑色の幹や葉が鮮やか。
外周通路沿いにある竹。緑色の幹や葉が鮮やか。
※クリックで拡大(800*600px/102KB)

マツとモミジのコントラストが美しい池沿いの通路。
マツとモミジのコントラストが美しい池沿いの通路。
※クリックで拡大(800*600px/94.2KB)

園内はモミジやサクラなどの広葉樹だけではなく、マツなどの針葉樹や竹などのも植えられています。双方が並んで植えられている場所では緑と赤の強烈なコントラストが印象的です。

雪吊りが施されたマツの木。冬を象徴する光景。
雪吊りが施されたマツの木。冬を象徴する光景。
※クリックで拡大(800*600px/69.1KB)

マツなど冬も葉が残る針葉樹の一部には積雪の重みで枝や木が折れるのを防止するための「雪吊り」が施されています。冬の日本庭園を象徴する光景ですが、東京では実際のところ木が折れるような積雪になるのは稀で、装飾としての役割が大きいのが現実です。

渓流沿いのライトアップ。水面に映る木々が印象的。
渓流沿いのライトアップ。水面に映る木々が印象的。

外周道路沿いには池に続く渓流が並行している箇所もあります。この付近の木々もライトアップされており、風が弱い日には渓流の水面に照らされた木々が反射する様子を見ることができます。

滝見茶屋付近のライトアップ
滝見茶屋付近のライトアップ
※クリックで拡大(800*600px/78.7KB)

水香江(すいこうのえ)のライトアップ。時折このようにスモークが噴き出し、水流を再現している。
水香江のライトアップ。時折このようにスモークが噴き出し、水流を再現している。
※クリックで拡大(800*600px/84.6KB)

 最近のライトアップやイルミネーションでは省電力化のためLED照明が多く採用されるようになりました。このLED照明は六義園のライトアップにも導入されており、2006年の訪問時には見られなかった新たな演出が加えられています。その代表的なものが「水香江(すいこうのえ)」のライトアップです。
 水香江は「蓮の花の盛りの頃には水までも良いにおいがする」という杜甫(とほ)の詩が由来となって作られたものですが、現在は水が流れておらず(湧水の枯渇によると思われる)、「遺構」のみが残った状態となっています。今回のライトアップでは青色のLEDとミスト散布を併用し、かつての水流が再現されました。ただ、ミストの散布は機械の都合上間欠的なものとなっており、人工物であることが強調されてしまっているようにも感じられました。

この六義園のライトアップイベントは今週末までの開催となっています。今週末は天候にも恵まれそうですので、東京都内へお出かけになった際は帰りに立ち寄られてはいかがでしょうか?

▼参考
六義園|公園へ行こう!(東京都公園協会)

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