東京駅(現地写真・その1) - 京葉線新東京トンネル(22)


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■NATMトンネル:0km225m08~0km297m73(L=72.65m)
  東京駅:-0km224m66~0km225m08(L=449.74m)

▼参考
京葉線工事誌 25~32・83~835・841~863ページ
京葉線東京地下駅の設計・施工計画について 東工35-2(昭和60年3月)5~29ページ 日本国有鉄道東京第一工事局刊
京葉線東京地下駅における地下連続壁の本体利用について 東工36-2(昭和61年3月)71~73ページ 日本国有鉄道東京第一工事局刊
京葉都心線東京地下駅の施工 建設の機械化1989年1月 22~29ページ 

●概説
東京駅(概説・その1)東京駅(概説・その2)をそれぞれ参照。

●現地写真(地上)
特記以外は2009年7月5日撮影。

京葉線東京駅については規模が大きいため、現地写真は「地上」「地下(改札外)」「地下(改札内)」の3つにわけて解説することとする。


NATMトンネルの中間立坑があった付近。痕跡は残っていない。

鍛冶橋交差点の東側、東京駅入口の分岐器設置区間については「概説(その1)」の記事で述べたとおりNATM工法で建設された。この区間は隣接する京橋トンネルの坑外設備を置くため地表面下10mまで掘削されているところのさらに下に非開削でトンネルを建設する形となっており、工事終了後は埋め戻されたため痕跡は残っていない。ただ、埋め戻し土の踏み固めがやや不完全なためか通過する自動車の重量で路面が沈下し、アスファルト舗装に亀裂が入っているようでこのように亀裂を埋めた跡が線状に残っている。


鍛冶橋通りと外堀通りが交差する鍛冶橋交差点。交通量は非常に多い。(3枚合成)

その先、鍛冶橋通りと外堀通りが交差する鍛冶橋交差点直下では、首都高速八重洲トンネルと換気ダクトが複雑に絡み合っているその下に京葉線のトンネルを建設するという難工事が行われた。この部分も工事終了後は完全に埋め戻されており、痕跡は特に残っていない。この写真を撮影したのは日曜日の夕方であるが車道を通過する車は非常に多く、このような状況下でトンネル建設が行われたことを思うと素直に驚きを感じてしまう。


左下が1番出入口と一体の京葉線換気塔。右の円筒が首都高速鍛冶橋換気所。

鍛冶橋通り脇に建つ首都高速の巨大な換気塔を過ぎると京葉線東京駅のホーム部分となる。換気塔はJR線の高架橋周辺にまとまる形で3本設置されている。東海道新幹線高架橋東側の換気塔は非常用エレベータと1番出入口と一体構造で、1番出入口はエスカレータも併設していることからサイズも大きい。この1番出入口は隣接するパシフィックセンチュリーブレイス丸の内(2001(平成13)年完成)の地下1階とも接続しており、さらに北側に建つグラン・トウキョウ・サウスタワー(2007(平成19)年完成)の地下1階と八重洲地下街を経由して東京駅八重洲口に抜けることも可能である。


左:東海道新幹線と在来線に挟まれた2番出入口と換気塔。
右:JR在来線の鍛冶橋架道橋。街路樹に隠れて見づらいが、左には3番出入口と換気塔がある。

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残る2本の換気塔も地上出入口と一体構造で、出入口はいずれも幅が狭いため階段のみの設置となっている。2番出入口と一体の換気塔は新幹線と在来線に挟まれた三角形状の区画に設置されており、地上出入口が鍛冶橋通りと平行なのに対し、換気塔は上空を通るJR線の線路と平行になっているなど限られた用地を有効に活用している。3番出入口と一体の換気塔は在来線の高架橋の西側にあり、歩道上にあるため地上出入口と換気塔を直列に配置している。
なお、鍛冶橋通りと交差する在来線の鍛冶橋架道橋は京葉線の地下駅建設の際基礎を改築しているが、これについては地上から特にその痕跡を見出すことはできなかった。また、参考資料として示した「東工35-2」によると、山手線・京浜東北線の線路が載る架道橋南側のレンガアーチ高架橋一連も地下駅に重なるため、内面の補強と基礎の改築を行ったとされているが、この部分も現在は店舗として利用されており京葉線の地下駅建設に伴う変化を見ることはできなかった。


左:東京国際フォーラム前の歩道上にある5番出入口
右:正面が東京国際フォーラム。画面左端が三菱東京UFJ銀行本店敷地内にある7・8番出入口

※クリックで拡大
※右の写真は以前横須賀宣東京トンネルのレポートで使用したものを再掲したものである。(2008年7月20日撮影)

京葉線東京駅の南側にあった東京都庁舎は京葉線開業直後の1991(平成3)年に新宿副都心にある現庁舎に移転したためすべて取り壊され、跡地には大規模ホールや会議場などを持つ東京国際フォーラムが1997(平成9年)年に開業した。京葉線東京駅は地下にある4番出入口でこの東京国際フォーラム地下階と接続しており、さらに北側にある東京ビルも2005(平成17)年に建て替えられ、新設された11番出入口で同ビル地下階と直接接続するようになった。これらについては次の記事で再度解説するため省略させていただく。
5番出入口は東京国際フォーラム前の歩道上にあり、サイズ・意匠ともに2・3番出入口とほぼ同じものとなっている。また、7・8番出入口は三菱東京UFJ銀行敷地内に近接して設置されているが、7番出入口は京葉線地下1階コンコースに直接出られるのに対し、8番出入口は横須賀宣東京駅との連絡通路内に出る形となっており、接続場所が若干異なる。

次の記事では京葉線東京駅地下1階の改札外エリアについて解説する。

(つづく) このエントリーをはてなブックマークに追加
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