東京駅(現地写真・その3) - 京葉線新東京トンネル(24)


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■東京駅:-0km224m66~0km225m08(L=449.74m)
▼参考
京葉線工事誌 25~32・841~863ページ
京葉線東京地下駅の設計・施工計画について 東工35-2(昭和60年3月)5~29ページ 日本国有鉄道東京第一工事局刊
京葉線東京地下駅における地下連続壁の本体利用について 東工36-2(昭和61年3月)71~73ページ 日本国有鉄道東京第一工事局刊
京葉都心線東京地下駅の施工 建設の機械化1989年1月 22~29ページ 

●概説
東京駅(概説・その1)東京駅(概説・その2)をそれぞれ参照。

●現地写真(地上)
東京駅(現地写真・その1)

●現地写真(地下(改札外))
東京駅(現地写真・その2)

●現地写真(地下(改札内))

地下3階コンコース

地下3階で地下1階(改札階)から来たエスカレータとホームへ降りる階段を中継するのは総武快速線・横須賀線の各地下駅と同様の構成である。京葉線東京駅では駅の幅方向両端(1・4番線の線路上部)をトイレや業務用に使用する事務室などに充てており、もともと地下駅自体のが場も狭いことから総武・横須賀線の東京駅よりもコンコース自体の幅は狭い。しかし、地下1階と同様バブル絶頂期に建設されたということもあり、大理石といった天然素材をふんだんに利用した内装となっており、安っぽい印象は微塵も感じられない。
なお、この京葉線東京駅は内房線・外房線の特急始発ホームであることから、この地下3階コンコースには弁当を販売する売店が設置されている。


地下4階ホーム

地下4階のホームは1番線が房総方面の特急列車専用となっており、残りの3線を京葉線・武蔵野線の列車がランダムに使用している。地上の構造物との兼ね合いから、線路は北側の1番線がほぼ直線となっており、あとの3線がそれぞれ南側へ張り出すように湾曲している。
ホームの内装は地下1階と同様天井中央部がドーム状に高くなっており、この部分は両側に設置したオレンジ色の電球(ナトリウムランプ?)のみで照らす間接照明となっている。これに加え、黒やグレーを基調とした内装パネルを多用していることから、総武・横須賀線のホームより若干暗い印象を受ける。線路側の壁面は全面タイル張りになっているが、清掃が行き届いていないためホコリで黒く汚れておりホーム全体をさらに暗く見せてしまっている。このタイルは1989(平成元)年12月の試運転開始直前まで工事が遅れたため、あらかじめ工場で一体に成型し現場でまとめて壁面に貼り付けるという工夫がなされた。
なお、総武・横須賀線ホームでは地下水位が開業冬至と比べて大幅に上昇したことから浮力への対策工事を行ったが、この京葉線のホームについてはあらかじめ地下水位が地表面下5mまで上昇することを前提にした設計がなされており、今後も特に追加の工事は必要ないものと思われる。


2・3番線の間には柱がない

東京国際フォーラム(旧都庁第一庁舎)敷地への食い込みを最小限に抑えるため、中央2線(2・3番線)間の柱は省略されており、2番線ホームの蘇我寄りからはこのように2編成並んだ状態を撮影することも可能となっている。
なお、ネット上には地下1階のコンコースやこの地下4階の線路部分が「広く見えることを根拠に京葉線東京駅が成田新幹線の東京駅を転用したものであると主張しているページがかなり多く見られる。だが、「概説(その2)」の記事で述べたとおり地下駅各部の寸法はすべて在来線規格で設計・建設されており、その主張は完全な誤りである。

一例として写真に写っている2・3番線の線路部分について挙げると、線路中心間隔は4000mm、レール頭頂面から天井までの高さは5900mm(横須賀線シールドトンネル下は4900mm)で、高さに関しては総武・横須賀線の東京駅とほぼ同一の値となっている。一方、新幹線と在来線の車両限界・建築限界を一覧にすると以下の通りである。

●車両限界(この寸法から車体がはみ出してはならない)
新幹線:幅3400mm、高さ5650mm(パンタグラフ)
在来線:幅3000mm、高さ5450mm(〃)

●建築限界(この範囲内に構造物が侵入してはならない)
新幹線:幅4400mm、高さ6450mm(架線)
在来線:幅3800mm、高さ5700mm(〃)

▼参考
鉄道工学ハンドブック 久保田博著 1998年グランプリ出版 55・148ページ

このように京葉線東京駅の寸法は新幹線の建築限界を完全に侵しており、このことから成田新幹線用に造られたものではないと断定することができる。
なお、新幹線用として設計された地下駅である上野駅新幹線ホームや成田空港駅はいずれも高さ8m前後の内空断面となっている。これは新幹線の特別高圧架線(2万5千ボルト)で必要な絶縁距離を確保するためのものである。この絶縁距離は電磁気学など物理的法則から自ずと決まるものであり、技術開発云々で解決できるというものではなくこれ以上の縮小は不可能である。


左:地下駅終端側。奥の天井が低くなっている部分が横須賀線シールドの直下となる。
右:蘇我側。ホームが終わるとすぐに鋼管柱からコンクリート壁に構造が変わる。


皇居側はホームが終わっても地下駅は100m近く続いており、行き止まりとなる壁は暗闇のはるか先にかろうじて視認できる状態である。(線路はホーム先端から40mほどで終わっている。)この部分は将来ホームを15両対応に延伸するためのスペースで、ほぼ中央で横須賀線のシールドトンネルと交差するためその部分は天井が低くなっている。1・2番線側はこのスペースを利用して乗務員の詰所(プレハブ)が設置されている。なお、この終端部から中央線方面へ路線を延伸する計画があるが、これについてはまた別の記事で詳しく触れることとしたい。
蘇我方はホームが終わるとすぐに柱が鋼管からコンクリート壁となり、割りつけも3径間から4径間に変わる。線路は地上の鍛冶橋通りに合わせて南側へカーブしており、こちら側へホームを延伸するのは困難である。

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