JR山手線・埼京線のホーム並列化 - 渋谷駅再開発2019-2020(2)

渋谷駅に停車中の山手線E231系500番台。E231系は渋谷駅再開発の完成を見届けることなく今月末をもって山手線を去る。

渋谷駅再開発のレポートの続きです。
渋谷駅のJR埼京線のホームは現在渋谷駅本体から離れた場所にあり、乗り換えが不便となっています。この問題を解決するため、東急東横線の地上駅跡地を利用して埼京線ホームを駅本体に近づける工事が進められています。この工事についてはこれまで一度も記事を作成していなかったため、2018年に実施された線路切替工事の内容も含め、これまでの状況を合わせてレポートします。

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渋谷駅再開発事業の概要 - 渋谷駅再開発2018(1)(2018年5月5日作成)

■JR山手線・埼京線渋谷駅の概要
JR渋谷駅山手線ホーム。外回り用ホームを後から増設したため、ホームの位置がずれている。
JR渋谷駅山手線ホーム。外回り用ホームを後から増設したため、ホームの位置がずれている。2013年7月6日撮影

 JR渋谷駅は山手線・埼京線・湘南新宿ラインの3路線が乗り入れ、1日の利用者数はJR東日本で第6位となる約37万人(2018年度)となっています。埼京線は大崎駅から東京臨海高速鉄道りんかい線と相互直通運転を行っているほか、昨年11月からは神奈川県を走る相模鉄道(相鉄線)と相互直通運転を開始し、首都圏各方面へ利便性の高い駅となっています。
 JR渋谷駅ができたのは今から135年前の1885(明治18)年3月のことです。当時のホームと駅舎は現在の埼京線ホームのあたりにありました。にわかに信じがたいことですが、開業初日は誰も利用する客がいなかったそうです。 以後渋谷駅は山手線とともに急速に発展を続け、1920(大正9)年8月には山手線複々線化に伴い現在の場所に駅が移転しました。昭和に入ると、渋谷駅には銀座線や私鉄など様々な鉄道路線が集まる結節点としての性格が強くなり混雑が激しくなったことから、1940(昭和15)年7月に山手線ホームが内回りと外回りで分離され現在の形になります。一方、初代のホームがあった場所には貨物の荷捌き用設備が設けられました。戦後は山手線の編成両数増加に伴うホーム延長、貨物扱いの減少による設備の廃止等がありましたが、しばらくの間基本的なレイアウトに変化はありませんでした。

渋谷駅埼京線ホーム。駅本体からは南に350m離れている。
渋谷駅本体と埼京線ホームを繋いでいた連絡通路。距離が長いため動く歩道も設置されていた。
埼京線ホーム南端にある新南口。JR東日本のビジネスホテルチェーン「ホテルメッツ渋谷」が併設されている。
左(1):渋谷駅埼京線ホーム。駅本体からは南に350m離れている。
右上(2):渋谷駅本体と埼京線ホームを繋いでいた連絡通路。距離が長いため動く歩道も設置されていた。2016年1月15日撮影
右下(3):埼京線ホーム南端にある新南口。JR東日本のビジネスホテルチェーン「ホテルメッツ渋谷」が併設されている。2018年5月22日撮影

 1996(平成8)年3月、貨物専用線だった山手線の複々線部分(山手貨物線)を活用する形で新宿止まりだった埼京線が恵比寿駅までの乗り入れを開始します。これにあわせて渋谷駅にも埼京線用ホームが設けられることになりましたが、駅本体部分は山手線と東急東横線に挟まれホームを増設するスペースがなかったため、やむなく廃止された旧貨物駅跡地にホームを建設することとなりました。このような経緯により埼京線ホームは南に350mも離れた不便な構造になってしまいました。距離の遠さを軽減するため、渋谷駅本体との間には動く歩道を備えた連絡通路で接続されたほか、、近隣の施設へ大きく迂回せず済むよう埼京線ホームの南端にも新南口が設けられました。
 
■東横線跡地を利用してホームを並列化
2013年3月に廃止された東急東横線渋谷駅地上ホーム。跡地には渋谷ストリーム・渋谷スクランブルスクエアが建設された。
2013年3月に廃止された東急東横線渋谷駅地上ホーム。跡地には渋谷ストリーム・渋谷スクランブルスクエアが建設された。2012年9月16日撮影

 2013年3月に東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転が始まり、東横線の渋谷駅地上ホームが廃止されました。この跡地を利用して埼京線の上下線間隔を広げ、埼京線のホームを山手線と同じ位置まで近づける計画が立てられました。また、利便性や安全性、駅周辺の再開発の支障とならないよう山手線ホームも含め全体を再構築することとしました。具体的な設計のポイントは以下の通りとなります。

JR渋谷駅山手線・埼京線新旧ホームの位置 ホーム移設後の階段・エレベーター・自由通路配置(予定)と周辺施設との関係
着工前の山手線ホーム中央付近の横断面 再開発完成後のホーム中央付近の横断面
左上(1):JR渋谷駅山手線・埼京線新旧ホームの位置
右上(2):ホーム移設後の階段・エレベーター・自由通路配置(予定)と周辺施設との関係
左下(3):着工前の山手線ホーム中央付近の横断面
右下(4):再開発完成後のホーム中央付近の横断面
※航空写真は国土地理院地図・空中写真閲覧サービスより。


<埼京線ホーム>
①埼京線上り(大崎方面)の線路を東横線ホーム跡地(渋谷スクランブルスクエア内)に移設し、上下線間隔を広げる。
②上下線間隔を広げた空間に埼京線ホームを移設し、山手線と完全に並列化する。
③新ホームの形状は現在と同じ島式とし、幅は現在よりも広い5.3~12.0mとする。
④新ホーム予定地の線路は現在山手線よりも最大約1.3m低くなっているほか、線路下が盛土であるため高架下の利用がほとんど不可能となっている。そこで、山手線と同一高さの高架橋に全面的に改築する。

<山手線ホーム>
⑤位置はそのままに内回り・外回りが一体となった島式1面のホームに戻す。
⑥ーム幅は現在と同等の8.2~16.0mとする。
⑦ホーム部分の最小カーブ半径を320mから400mに緩和し、電車とホームの隙間を縮小する(現行16cm→12cm)。

<共通事項>
⑧改築された高架下を利用し、ハチ公口側・南口側線路下の自由通路をそれぞれ約2倍に拡幅する。(ハチ公口側は10m→22m、南口側は9m→23m)
⑨線路上空は再開発ビル(渋谷スクランブルスクエア)と一体になった巨大なコンコースとし、南北に改札口を設ける。北側の改札口(現在の中央改札)前は東京メトロ銀座線の新ホームと完全に同一高さとなった乗換コンコースとなる。南側の改札口は国土交通省が国道上空で建設している歩行者デッキと接続し、駅内外の動線を確保する。
※国道246号の南側(現在の山手線ホーム南端付近)にも改札口を設ける構想がある。
⑩ホーム南側で交差する国道246号の駒場架道橋を架け替え、道路幅を38mから50m(7車線→9車線)に拡幅する。
⑪各ホームにはエスカレーター・エレベーターを設置し、地上や他路線との間で完全なバリアフリー化を実現する。

現在の埼京線ホーム南端には新南口改札がありますが、この改札口はホーム移設後も存続することになっており、現在のホームは両側に柵を設置した上で通路として流用することになっています。

■これまでの工事の推移

 JR渋谷駅の改良工事は、2015(平成27)年9月7日(月)に起工式が執り行われ、工事が開始されました。ここからは2015年から現在までの工事の変遷を見ていきます。

※この先画像が24枚(1.45MB)あります。画像はスクロールに従って自動で読み込まれます。(JavaScriptが有効の場合のみ)データ容量にご注意ください。

●2015年冬~:埼京線ホーム連絡通路の迂回路建設
山手線側に張り出す形で建設が開始された埼京線ホーム連絡通路の迂回路 山手線側に張り出す形で建設が開始された埼京線ホーム連絡通路の迂回路
山手線側に張り出す形で建設が開始された埼京線ホーム連絡通路の迂回路。左が建設中(2016年1月16日)、右が完成後(11月18日)。

 2015年冬からはまず埼京線の上空にあった連絡通路の一部を山手線側に迂回させる工事が始まりました。
 新しい埼京線の上り線が現在よりも大幅にかさ上げされるため、その移行区間として現ホームの途中から上り勾配を作る必要があります。しかし、その移行区間の上部には連絡通路が完全に重なっていたため、そのままでは線路の高さを上げることができません。そこで、埼京線上り線に重ならないよう連絡通路の一部を山手線側に迂回させ、移行区間を作れるようにしたのです。この迂回通路は実質2年しか使用しないため、塗装も最小限にとどめられるなど簡素な仕上げとなっていました。
 迂回路の使用は2016年7月31日より開始され、エレベーターがホーム端に近い位置に移動しています。

●2017年:埼京線新上り線&南口仮駅舎建設
国道246号と交差する駒場架道橋では、埼京線上り線用の新しい桁が建設された。 新しい桁は貨物列車の走行に耐えられる設計荷重EA-17となっている。
東急百貨店東横店南館と隣接して建設中のJR渋谷駅仮駅舎。 仮駅舎の建築計画のお知らせ
左上(1):国道246号と交差する駒場架道橋では、埼京線上り線用の新しい桁が建設された。
右上(2):新しい桁は貨物列車の走行に耐えられる設計荷重EA-17となっている。
左下(3):東急百貨店東横店南館と隣接して建設中のJR渋谷駅仮駅舎。
右下(4):仮駅舎の建築計画のお知らせ(タップすると高解像度画像)。いずれも2017年8月20日撮影


 2017年に入ると東横線地上ホーム跡地で渋谷スクランブルスクエアの建設工事が本格化しました。埼京線の新上り線はこのビルの内部(現状は第2期部分の中央棟が無いためビルの西端)を通るため、この頃から軌道敷の工事も開始されました。ビル内部を通る部分についてはこの時点では外からは見えませんでしたが、国道246号(玉川通り)と交差する部分(駒場架道橋)にはコンクリートでできた新しい橋桁が架けられるなど着々と準備が進んでいる様子を確認できました。なお、この線路は正式名称が「山手貨物線」と呼ばれている通り、現在もごく少数ながら貨物列車が運行されています。このため、新しい橋梁は重い機関車の通過にも耐えられる強度(設計荷重EA-17)になっています。
 また、南口では東急百貨店東横店南館に隣接してビルの建設が始まりました。掲出されている建築計画のお知らせによると、このビルは「仮駅舎」とされており、東急百貨店取り壊し中に現在1・2階にある駅施設を一時移転させるためのものであると思われます。

●2018年春:埼京線新上り線使用開始
新通路に切り替えられたJR渋谷駅中央改札から渋谷ヒカリエへ向かう通路。 切替前の旧通路から見た新しい埼京線上り線。頭上を架線が通っており、走行空間を侵していることがわかる。
左(1):新通路に切り替えられたJR渋谷駅中央改札から渋谷ヒカリエへ向かう通路。2018年5月2日撮影
右(2):切替前の旧通路から見た新しい埼京線上り線。頭上を架線が通っており、走行空間を侵していることがわかる。2018年3月29日撮影


 2018年4月15日には、JR渋谷駅中央改札~渋谷ヒカリエに通じる連絡通路が仮の通路に切り替えられました。これは元の通路の床面が低く、埼京線新上り線の走行空間に侵入していたためです。仮通路は途中階段を挟んで床が高くなっており、新上り線を逆Uの字型で上越しするような形状になっています。旧通路途中にある窓からは、真下で完成した新上り線の線路や信号機を見ることができました。

JR渋谷駅埼京線線路切替工事(2018年5・6月) - YouTube

 こうして埼京線新上り線の使用準備が整ったことから、5月末と6月初めの週末2回に渡り埼京線・湘南新宿ラインの大崎~新宿間を運休して線路切替工事が実施されました。いずれも作業量が多いことから、金曜日の23:40~日曜日の22時までの約46時間という長時間の運休となりました。(なお、この月の初めには東京メトロ銀座線渋谷駅でも新ホーム建設のため3日間に渡る運休がありました。)

渋谷駅北端で行われた宮益架道橋の架け替え工事。新しい橋桁は駅北方にあるヤードからオンレールで搬入した。 渋谷駅北端で行われた宮益架道橋の架け替え工事。新しい橋桁は駅北方にあるヤードからオンレールで搬入した。
渋谷駅北端で行われた宮益架道橋の架け替え工事。新しい橋桁は駅北方にあるヤードからオンレールで搬入した。2018年5月22日朝撮影。

 5月25日~27日の運休では、埼京線上り線を渋谷スクランブルスクエア内を通る新線に切り替える工事が実施されました。渋谷駅北端にある宮益架道橋では、下を通る道路(旧大山街道)を通行止めにして橋桁の架け替えが実施されました。宮益架道橋は、埼京線の上下線が一体構造になった橋桁でしたが、下り線側は再開発完成後も現在の桁を移動して流用するため、結合部分のボルトを取り外して上り線側の桁のみを解体しました。新しい橋桁は渋谷~原宿間の線路脇にある工事ヤードから仮台車を使用して埼京線の線路の上を走行しながら搬入されました。

埼京線ホームのかさ上げには発泡スチロールが使用された。 ホームかさ上げ完成後。上下線の間に大きな段差ができた。
渋谷スクランブルスクエア内の新線を通って到着する埼京線上り列車。 新旧接続点。
左上(1):埼京線ホームのかさ上げには発泡スチロールが使用された。
右上(2):ホームかさ上げ完成後。上下線の間に大きな段差ができた。以下3枚2018年6月1日撮影
左下(3):渋谷スクランブルスクエア内の新線を通って到着する埼京線上り列車。
右下(4):新旧接続点。(同じ場所の切替前(2018年5月22日)の様子


 一方、渋谷駅南側では線路とホームをかさ上げして高さが異なる新上り線と現ホームの間の移行区間が作られました。短時間で線路とホームのかさ上げを完了させるため、線路についてはバラストの増量、ホームについてはあらかじめかさ上げ量に応じてカットされた発泡スチロールのブロックを床面に積み上げる方法が採用されました。発泡スチロールによる駅ホームの形状変更は、2010年に実施された東海道線辻堂駅のホーム拡幅などでも実績があります。
 線路・ホームのかさ上げと同時に上り列車は停止位置が約1両分大崎方面に移動しました。列車が飛び出して停車する大崎寄りのホーム端には幅の狭い仮設の床面が作られました。

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東海道線辻堂駅前の再開発とホーム拡幅(2010年5月16日取材)(2010年5月21日作成)
辻堂駅ホーム拡幅工事と東海道線の運転変更(2010年5月22日取材)(2010年5月26日作成)

埼京線線路上部に残されていた旧通路の撤去 下り線の工事桁化
6月2日の運休では、埼京線線路上部に残されていた旧通路の撤去(左)や、下り線の工事桁化(右)が行われた。

 6月1日~3日の運休は実質的には予備日として確保されていたようで、主に渋谷駅構内の埼京線下り線上部に残されていた古い通路の残骸の撤去ならびに埼京線下り線の線路の工事桁化などの工事が行われました。これらは通常夜間の列車が運行していない時間に行う作業ですが、山手線は終電が遅く始発が早いため作業時間が数十分~数時間しか確保できないのが常態化していました。2日間の運休によりこれらの作業を一気に進めることが可能となりました。

埼京線新宿→渋谷の線路切替直前の前面展望。バツ印で隠された閉塞信号機が大量に準備されている。 埼京線新宿→渋谷の線路切替直前の前面展望。バツ印で隠された閉塞信号機が大量に準備されている。
埼京線新宿→渋谷の線路切替直前の前面展望。バツ印で隠された閉塞信号機が大量に準備されている。(切り出し前の動画はこちら

 なお、渋谷駅の埼京線新上り線使用開始と前後して、山手貨物線大崎~新宿間では閉塞信号機の増設・移設が行われました。これは2019年11月30日に開始される埼京線と相模鉄道(相鉄)の相互直通運転に伴う増発に備えたものです。同じく相鉄直通列車が走行する大崎~武蔵小杉間については2010年の横須賀線武蔵小杉駅開業時に閉塞信号機を大量に増設しており、今回の工事をもって相鉄直通列車の受け入れ準備が整ったことになります。

●2018年冬~:埼京線新ホーム建設・連絡通路切替・旧通路撤去
2018年12月に使用を開始した埼京線ホームの新連絡通路。将来は新ホームの一部となるため、階段は石材が組み込まれた本格的な仕上げとなっている。 線路上空の旧連絡通路は急ピッチで解体が進む。
左(1):2018年12月に使用を開始した埼京線ホームの新連絡通路。将来は新ホームの一部となるため、階段は石材が組み込まれた本格的な仕上げとなっている。2019年3月25日撮影
右(2):線路上空の旧連絡通路は急ピッチで解体が進む。2019年7月14日撮影


 使用を終了した旧埼京線上り線跡地では、その後新ホームの建設が急ピッチで進められました。2018年12月1日からはこの建設中の新ホームの一部を渋谷駅本体と埼京線現ホームを結ぶ通路として使用を開始しました。これに伴い、1996年から22年にわたり使われてきた埼京線線路上空の連絡通路は廃止されました。新しいホームを使った連絡通路は、中央改札の直近から分岐しており、階段・エスカレーター・エレベーターを降りた後は埼京線上下線の間を進み現ホームの端に接続しています。階段やエスカレーターは将来渋谷スクランブルスクエアの中央棟に取り込まれる部分に設けられており、新ホーム完成後もそのまま使えるよう石材などが組み込まれた本格的なものとなっています。
 廃止された埼京線上空の連絡通路は直ちに解体が開始されました。連絡通路は途中国道246号と首都高速3号渋谷線と交差しています。連絡通路は埼京線・首都高に挟まれたごくわずかな空間に無理矢理作られたため、撤去に際しても直接クレーンで吊り上げるといった方法がとれず、一旦旧上り線の線路跡に仮置きした上でバラバラに刻んで搬出するなど様々な苦労がありました。

■今後の計画
渋谷スクランブルスクエアアーバンコア内にある中央東改札予定地。
渋谷スクランブルスクエアアーバンコア内にある中央東改札予定地。2020年1月20日撮影

 今後の計画ですが、まず本日1月29日(水)より中央改札コンコース内の埼京線側に渋谷スクランブルスクエアのアーバンコア3階に出られる新しい改札口「中央東改札」が開設されます。これは今月3日より新ホームに移動した東京メトロ銀座線を初めとする他路線への主要な乗り換え口となるものです。銀座線新ホーム使用開始以後、JR渋谷駅中央改札前ではJR線、京王井の頭線それぞれから東京メトロ線へ向かう客がバッティングし、極めて激しい混雑が発生していました。中央東改札の開設により、前者の客がバイパスされるため幾分混雑が緩和することが見込まれます。

完成間近の埼京線新ホーム。 2020年春の埼京線新ホーム使用開始時の切替イメージ。現在の埼京線下り線の線路をジャッキアップしたあと横に平行移動させる。
左(1):完成間近の埼京線新ホーム。2020年1月4日撮影
右(2):2020年春の埼京線新ホーム使用開始時の切替イメージ。現在の埼京線下り線の線路をジャッキアップしたあと横に平行移動させる。


 続いて今年春にはいよいよ埼京線新ホームの使用が開始されます。新ホーム使用開始にあたっては、埼京線下り(大宮方面行き)の線路を既に使用を開始している新上り線と同じ高さまでかさ上げします。線路のかさ上げは、事前に桁の下にジャッキを入れておくことで短時間で完了できるようになっています。また、今後の山手線ホームの形状変更に必要なスペースを作り出すため、線路のかさ上げと同時に埼京線下り線を渋谷スクランブルスクエア側に最大2.6m平行移動させます。

東急・東京メトロ渋谷駅B7出口。右上のフェンスの裏は埼京線上り線で、今後はその真下にハチ公口が拡張される。
東急・東京メトロ渋谷駅B7出口。右上のフェンスの裏は埼京線上り線で、今後はその真下にハチ公口が拡張される。2019年12月15日撮影

 これらの工事が完成すると、高架下にある南口・ハチ公口のコンコースを埼京線側に拡張することが可能となります。拡張後のハチ公口は東口バスターミナルにも直接出られるようになる予定となっており、その出口予定地には昨年11月東急東横線・田園都市線・東京メトロ半蔵門線・副都心線渋谷駅(東口地下広場)に通じるB7出口が開設されています。今後は地下駅へ向かう降車客をこちらへ誘導することができるため、現在問題になっている中央改札の混雑はさらに緩和されることが期待されます。

 渋谷駅の再開発はこの先も約8年続きます。それまでの間通路の頻繁な移動や局所的な激しい混雑が発生することが予想されます。もし可能であるならば、しばらくの間はピーク時間帯を避けた通勤、ならびに渋谷駅を通らない別ルートへの迂回も検討されることをお勧めします。

▼参考
JR渋谷駅改良工事の本体工事着手について - JR東日本(2015年7月14日発表・PDF/780KB)
渋谷駅線路切換工事に伴う列車の運休について - JR東日本(2018年2月27日発表・PDF/1.4MB)
August 2018:特集-2「緊迫の48時間」JR渋谷駅改良 埼京上り線切換工事 | KAJIMAダイジェスト | 鹿島建設株式会社
渋谷駅改良計画 - 土木施工2015年8月号72~75ページ
JR渋谷駅改良工事 - 土木施工2019年11月号97~104ページ

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