東京メトロ銀座線渋谷駅新ホーム使用開始 - 渋谷駅再開発2019-2020(3)

「当駅折り返し」浅草行き銀座線1000系

2020年1月3日(金)、東京メトロ銀座線渋谷駅が新しいホームに移転しました。渋谷駅再開発3回目はこの銀座線渋谷駅移設工事について前回記事を作成した2018年5月以降の動きをまとめることといたします。

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東京メトロ銀座線渋谷駅移設 - 渋谷駅再開発2018(2)(2018年5月11日作成)

もくじ
■東京メトロ銀座線渋谷駅移設の概要
■2018年GWから旧駅営業終了まで
①第2回線路切替工事(2018,05,03~05)
②新ホーム・屋根構築
(2018末~2019秋)

③新ホーム使用開始に伴う運休告知
(2019夏~)

④銀座線渋谷駅歴史写真展・移設記念
スタンプ設置(2019,11,20~12,27)

■年末年始に6日間かけて「お引越し」
■まだまだ続く銀座線渋谷駅の工事

■東京メトロ銀座線渋谷駅移設の概要
再開発着工前の渋谷駅東口バスターミナル。銀座線が上空を通り越していく。 東急百貨店東横店取り壊し前の銀座線ホーム。完全にビルの内部に取り込まれていた。
左(1):再開発着工前の渋谷駅東口バスターミナル。銀座線が上空を通り越していく。2006年5月4日撮影
右(2):東急百貨店東横店取り壊し前の銀座線ホーム。完全にビルの内部に取り込まれていた。2012年6月2日撮影


 東京メトロ銀座線渋谷駅は、今から82年前の1938(昭和13)年に開業しました。渋谷の町は文字通り渋谷川が形成した谷底に形成されており、渋谷駅前後は宮益坂・道玄坂という(鉄道にとっては)非常に急な坂で囲まれています。銀座線開業当時の電車の登坂性能では、これらの急勾配を安全に登り降りすることが困難でした。また、当時の銀座線を経営していた東京高速鉄道は、東急グループの創始者である五島慶太が経営権を握っていたという経緯もあり、銀座線渋谷駅は東横百貨店(現在の東急百貨店東横店)3階にホームが作られました

東急百貨店東横店西館2階の駅コンコース。左の階段を上ると銀座線ホーム、右奥に行くとJR山手線玉川改札。 JR中央改札正面にある銀座線降車専用改札口。山手線の線路真上にあるため、エレベータなどが設置されていない。
左(1):東急百貨店東横店西館2階の駅コンコース。左の階段を上ると銀座線ホーム、右奥に行くとJR山手線玉川改札。
右(2):JR中央改札正面にある銀座線降車専用改札口。山手線の線路真上にあるため、エレベータなどが設置されていない。


 戦後の渋谷駅は東急百貨店東横店が4階から11階に増築されたのをはじめ、利用者の急増に合わせて増築が繰り返されてきました。この結果、他路線間の乗り換えルートは東急百貨店の売り場の一部を通り抜けるようなレイアウトとなり、動線が極めて複雑化しています。また、増築が繰り返されていたことから階段数段分といった微妙な段差が無数に存在し、車椅子や高齢者などの駅の利用に著しい支障が出ていました。このような渋谷駅の「バリアフル」な構造は「迷宮」「ダンジョン」と揶揄され、利用者から強い批判の声が上がっていましたが、土台となる構造自体が古いこともあって段差解消に必要な機器の追加もままならず、長年に渡り改修が棚上げされてきました。

現在の渋谷駅の階層図 再開発後の階層図
1枚目(左)が現在の渋谷駅の階層図、2枚目(右)が再開発後の階層図。再開発後は銀座線ホームを東口バスターミナル上へ130m移設し、ホーム両端に設けるアーバンコアや乗換コンコースを通じて他の路線との連携を強化する。

 2013年3月、東急百貨店の一角をなしていた東急東横線地上ホームが東京メトロ副都心線との直通運転開始により廃止され、再開発がスタートしました。このまたとない絶好のチャンスを生かし、銀座線渋谷駅についてもゼロから再構築することとしました。
 東横線地下化により、渋谷駅の重心は東側へ移動しました。銀座線渋谷駅は東急百貨店内部にある立地自体が改修の妨げになっていたこともあり、ここでは思い切って駅全体を上空が開けている東口バスターミナル上へ移転することとしました。移転後のホームはこれまでの乗車ホーム・降車ホームの分離をやめ、1番線が行き止まりとなった巨大な島式ホームに統合し、渋谷車庫入出庫を除きホーム上で直接折返しを行います。合わせてホームの各所に分散していた改札口は島式ホーム両端に集約し、両端の渋谷ヒカリエ・渋谷スクランブルスクエア内にあるアーバンコア(=エスカレーター・エレベーターを備えた地上と地下の交通機関を結ぶ上下方向の乗り換え動線)と直結します。これにより、乗り換え動線の簡略化やバリアフリー化といった長年の懸案事項を一気に解決します。
 また、銀座線の高架橋は建設当時の技術的な限界によりスパンを長くとることができず、バスターミナル内に橋脚が林立していました。このままでは再開発後の地上空間の利用に制約が生じるため、高架橋は全面的に架け替えて橋脚をバスターミナル東西と中央の3本に集約することとしました。

■2018年GWから旧駅営業終了まで

 銀座線渋谷駅の新ホーム建設は東横線地下化前の2012年頃から本格化しています。工事は銀座線の外側に新しい線路とホームを載せる橋桁を建設し、そこに銀座線の線路を順次移動させて新ホームの建設空間を確保するという方法が採用されました。大規模な工事であるため、一部の作業は終電~初電の間では完了できないことから、2016年11月の週末2回と2018年5月のゴールデンウィーク3日間は銀座線渋谷~表参道間・青山一丁目~溜池山王間を運休して工事が実施されました。( 運休区間が2分割された理由は2018年の記事■線路切替工事中の銀座線区間運転 を参照

※この先画像が31枚(約1.5MB)あります。画像はスクロールに従って自動で読み込まれます。(JavaScriptが有効の場合のみ)データ容量にご注意ください。

①第2回線路切替工事(2018,05,03~05)
2018年GWの切替工事のイメージ。線路間隔が広げて新ホーム構築スペースを確保するとともに、全体の勾配を平準化してポイントを挿入できるようにした。
2018年GWの切替工事のイメージ。線路間隔が広げて新ホーム構築スペースを確保するとともに、全体の勾配を平準化してポイントを挿入できるようにした。

 2018年ゴールデンウィークの工事では、仮設桁だった銀座線の線路を建設中だった新しい橋桁で支える構造に全面的に作り直しました。この際作られた線路の一部は、新ホーム完成後も継続使用されるため、バラストも散布された本格的な作りとなっています。
 また、新ホーム完成後はホーム上で直接折り返すことから、表参道寄りに進入する線路を振り分けるポイントを設置する必要があります。ポイントの設置予定地は当初33‰の急勾配となっていたことから、この運休に合わせて線路の高さを下げて勾配を平準化しました。

2018年GWの線路切替工事の様子。 切替工事完了後の渋谷駅表参道寄り。線路間隔が拡大され、新ホーム構築スペースが確保された。
左(1):2018年GWの線路切替工事の様子。
右(2):切替工事完了後の渋谷駅表参道寄り。線路間隔が拡大され、新ホーム構築スペースが確保された。


②新ホーム・屋根構築(2018末~2019秋)
2018年末以降の工事では、広げられた線路間で新ホームの構築ならびにその上部で屋根の構築が進められた。
2018年末以降の工事では、広げられた線路間で新ホームの構築ならびにその上部で屋根の構築が進められた。

 これらの工事により新ホームの構築準備が整ったことから、2018年夏以降新ホームの土台となる支柱やホーム全体を覆う屋根の製作が開始されました。新ホームの屋根は緩やかなM型となった白い鉄骨を狭い間隔で並べることにより作られています。このような構造となったのは、屋根の上にも通路を通す計画があるためです。(渋谷ヒカリエのアーバンコアが4階まで作られているのはこの通路と接続するため。)新ホームの下は交通量が非常に多い明治通りであるため大規模な交通規制はできず、屋根の組み立てはバスターミナル中心で行い、完成した部分を終端側・表参道側双方へ順次スライドさせる方法がとられました。

2018年末からは銀座線ホーム屋根の構築が始まった。 渋谷ヒカリエから見た銀座線新ホーム。屋根はバスターミナル中央で組み立てた後前後にスライドさせていった。
渋谷スクランブルスクエアアーバンコアから見た銀座線新ホーム。屋根の頂部は通路になるため平らになっている。 現ホームから見た構築中の新ホーム。
左上(1):2018年末からは銀座線ホーム屋根の構築が始まった。
右上(2):渋谷ヒカリエから見た銀座線新ホーム。屋根はバスターミナル中央で組み立てた後前後にスライドさせていった。
左下(3):渋谷スクランブルスクエアアーバンコアから見た銀座線新ホーム。屋根の頂部は通路になるため平らになっている。
右下(4):現ホームから見た構築中の新ホーム。


③新ホーム使用開始に伴う運休告知(2019夏~)
表参道駅で掲出された銀座線運休についてのポスター JR総武線の車内広告枠に掲出された同様のポスター
左(1):表参道駅で掲出された銀座線運休についてのポスター
右(2):JR総武線の車内広告枠に掲出された同様のポスター


 新ホーム使用開始約4ヶ月前の2019年夏頃からは東京メトロ各駅において、年末年始に渋谷駅の工事のため銀座線が運休することについての告知ポスターの掲出が開始されました。今回の工事は6日間と都心を走る主要路線としては異例となる長期の計画運休であることから、周知徹底を図るためこのような早期の告知開始となりました。昨今のインバウンド需要を反映して、運休の案内は日本語に加え、英語・中国語・韓国語の計4ヶ国語で記載されました。

弊サイトにも配信された銀座線運休のお知らせ広告バナー
弊サイトにも配信された銀座線運休のお知らせ広告バナー

 工事が間近に迫った12月からは東京メトロ線のみならず、JR・民鉄の車内広告(動画が放映できる場合はそれも含む)、地上波テレビ、インターネットの広告バナー等ありとあらゆる媒体を駆使して告知が行われました。弊サイトも鉄道をテーマにしていることから、Google経由でその広告が配信されており、ご覧になった方も多いと思います。

④銀座線渋谷駅歴史写真展・移設記念スタンプ設置(2019,11,20~12,27)
11月下旬から乗車ホーム改札口周辺で開催されたミニ写真展 改札口脇には記念スタンプが設置された
左(1):11月下旬から乗車ホーム改札口周辺で開催されたミニ写真展
右(2):改札口脇には記念スタンプが設置された


 旧ホーム営業終了まで約1ヶ月となった11月20日からは、渋谷駅乗車ホーム(2番線)へ向かう階段・改札口周辺で銀座線の過去の写真や新ホームの完成予想図などを用いたミニ写真展「銀座線渋谷駅歴史写真展」が開催されました。また、改札口脇には東京高速鉄道の初代車両である100形(地下鉄博物館にカット車体が所蔵)を描いた記念スタンプが設置されました。

■年末年始に6日間かけて「お引越し」
東京メトロ銀座線渋谷駅新ホーム使用開始~年末年始の引越しビフォー・アフター~ - YouTube

 2019年12月27日、ついに銀座線旧ホームでの82年間に渡る営業を終了しました。終電後から早速表参道寄りでは新ホームへの「お引越し」作業が開始されました。旧ホーム最終日から新ホーム営業開始までの模様は上記のYouTube動画で解説していますが、載せきれていない情報もあるため画像でも補足します。

新ホーム使用開始に向けた工事のイメージ。新ホーム中央を横切っていた線路跡に床を敷き巨大な島式ホームを形成する。
新ホーム使用開始に向けた工事のイメージ。新ホーム中央を横切っていた線路跡に床を敷き巨大な島式ホームを形成する。

 新ホーム使用開始に向けた最後の工事は、新ホーム中央を通っていた線路を撤去し、その上に床板を敷いて巨大な島式ホームを形成します。A線(1番線)は行き止まりとなり、B線(2番線)のみが渋谷車庫へ通じる配線に変更されます。 当初計画ではA線のみを撤去してその部分のみに床板を設置し、B線については後日旧乗車ホームを撤去して直線化することが考えられていました。その場合、終端(渋谷スクランブルスクエア)側の改札口が極度に狭くなりJR線との乗り換え客により激しい混雑が発生して危険であることから、この2つの工程を6日間で一気に仕上げる計画に変更されたようです。旧降車ホームは自動改札機を撤去し、連絡通路に流用します。

撤去準備のため屋根が取り外された乗車ホーム表参道寄
撤去準備のため屋根が取り外された乗車ホーム表参道寄り

 12月初めには、入出庫線に重なる乗車ホームの撤去準備のため、乗車ホーム表参道寄りの屋根が撤去されました。また、軌道の移設に備え旧ホームの表参道寄り半分の線路には大量のバラストが散布されました。

渋谷スクランブルスクエアに設置された工事生中継モニター 屋根の隙間からクレーンで資材を出し入れする様子
高架下に設けられたバラスト撤去用のシューター 12月30日時点でも内装や機器の取り付けがほとんど終わっていなかった渋谷ヒカリエ側改札口
左上(1):渋谷スクランブルスクエアに設置された工事生中継モニター
右上(2):屋根の隙間からクレーンで資材を出し入れする様子
左下(3):高架下に設けられたバラスト撤去用のシューター
右下(4):12月30日時点でも内装や機器の取り付けがほとんど終わっていなかった渋谷ヒカリエ側改札口


 12月28日~2020年1月2日にかけて行われた新ホームの構築作業は屋根が設置されていることから、外部からはほとんど見えませんでした。そのため、渋谷スクランブルスクエア3階と渋谷ヒカリエ1階には工事の状況を生中継するモニターが設置されました。工事に必要な資材は予め屋根の下に搬入しておくことを基本としていましたが、どうしても後から出し入れする必要のあるものについては屋根板を取り付けていないわずかな隙間からクレーンで吊り上げることとしました。また、線路の撤去により不要となったバラストは床に数箇所穴を開けておき、そこから直下の地上にシューターで落とす方法がとられました。
 また、今回の新ホーム使用開始に伴い、渋谷ヒカリエに隣接した新しい改札口もオープンします。この改札口は事前に工事が可能であったにもかかわらず、どういうわけか12月27日時点では内装や機械類の大部分が未完成となっており、突貫突貫作業で仕上げが行われました。

使用が開始された銀座線渋谷駅新ホーム。ゆるくカーブした白い屋根の骨組みは「肋骨のようだ」と話題になった。
使用が開始された銀座線渋谷駅新ホーム。ゆるくカーブした白い屋根の骨組みは「肋骨のようだ」と話題になった。

 そして年が変わった1月3日、待望の新ホームの使用が開始されました。新ホーム使用開始から数日間はTASC(定位置停止装置)にバグがあり電車が本来の位置より手前に止まってしまうこともありましたが、大きな混乱は無く現在まで安定運行が続いています。ここからは動画に載せきれなかった新ホームの特徴について説明します。

新ホームの発車案内LCDは縦型の新モデル 1番線は行き止まりに変更
左(1):新ホームの発車案内LCDは縦型の新モデル
右(2):1番線は行き止まりに変更


 新ホームは前述の通り緩やかなM字型の屋根により覆われています。天井が高すぎるため、案内板やスピーカーは屋根から吊り下げるのではなく床から支柱を立ててそこに取り付けています。また、同じ理由で東京メトロで通常使用している横長型の発車案内ディスプレイは設置できず、縦型の新型ディスプレイが採用されています。ホームを使える状態にすることが最優先だったため、床はとりあえず木の板を貼っただけとなっています。床の本格的な仕上げやホームドアの取り付けは後日行われます。

渋谷スクランブルスクエア側の改札口。 通路に転用された旧降車ホームと渋谷車庫へ続く入出庫線
左(1):渋谷スクランブルスクエア側の改札口。
右(2):通路に転用された旧降車ホームと渋谷車庫へ続く入出庫線


 終端側は渋谷スクランブルスクエアと同一平面で直結した改札口が設置されました。旧乗車ホームには定期券売り場がありましたが、渋谷スクランブルスクエアは今後もまだ工事が続くことや渋谷駅の東京メトロ線定期券売り場は地下(渋谷ヒカリエ2改札脇)にもあることから、現時点では定期券売り場は設置されておらず、最低限の券売機と有人改札しかありません。
 改札口の先の旧降車ホームは、柵を取り付けた上でJR中央改札や東急百貨店西館へ通じる連絡通路に流用されました。これは現時点ではJR渋谷駅のホーム並列化・コンコース拡張が完成しておらず、京王井の頭線・JR線双方からの乗り換え客がここに一挙に集中し通路幅が不足するための措置ですが、実際はこれでも容量が足りず激しい混雑が発生していることは報道等でご存知かと思います。

渋谷ヒカリエ側の明治通り改札内コンコース。エスカレーターに乗るとホームまで直行する。 2階コンコースにあるコンセント付き作業スペース
2階コンコースの渋谷ヒカリエ直結改札予定地。左上の黒い案内板には「渋谷ヒカリエ改札」の文字が確認できた。 改札予定地の外側。宮益坂途中に抜ける出口へ通じる。
左上(1):渋谷ヒカリエ側の明治通り改札内コンコース。エスカレーターに乗るとホームまで直行する。
右上(2):2階コンコースにあるコンセント付き作業スペース
左下(3):2階コンコースの渋谷ヒカリエ直結改札予定地。左上の黒い案内板には「渋谷ヒカリエ改札」の文字が確認できた。
右下(4):改札予定地の外側。宮益坂途中に抜ける出口へ通じる。


 一方、渋谷ヒカリエ側の改札口(正式名称は「明治通り改札」)は撤去前の線路に重なっていたエレベーターとトイレを除き概ね完成した状態で使用を開始しました。コンコースは2層構造になっており、2階には仮設トイレ(男女とも大便器1個ずつのみ設置)に加え、スマートフォン・タブレットの充電やちょっとした作業が行えるコンセント付きのカウンターが新設されました。また、渋谷ヒカリエに直結する改札口(正式名称は「渋谷ヒカリエ改札」)の設置も予定されており、その部分は現時点では板で塞がれています。

■まだまだ続く銀座線渋谷駅の工事
渋谷車庫を出てホームへの入線を待つ1000系。頭上に見える東急百貨店西館は来月閉館し取り壊しに入る。
廃止され閑散としている旧乗車ホーム改札口
東急百貨店西館2~3階の大階段。ここには将来渋谷駅第4のアーバンコアが整備される。
左(1):渋谷車庫を出てホームへの入線を待つ1000系。頭上に見える東急百貨店西館は来月閉館し取り壊しに入る。
右上(2):廃止され閑散としている旧乗車ホーム改札口
右下(3):東急百貨店西館2~3階の大階段。ここには将来渋谷駅第4のアーバンコアが整備される。


 駅自体の移転が完了した銀座線渋谷駅ですが、工事は約8年後まで続きます
 まず今年3月末には銀座線旧ホームを覆っている東急百貨店東横店西・南館が閉店となり、ビルの取り壊しに入ります。並行して銀座線旧ホームの取り壊しとJR山手線を跨いでいる高架橋の改築も行われます。現在JR線を跨いでいる高架橋は、スパンが短い橋桁の集合体となっており、今後予定されている山手線・埼京線のホーム並列化や山手線ホームの島式化の支障となっています。そこで、4本あるJR線の線路をひと跨ぎする長いトラス橋に全面的に架け替えます。この工事の完成後、現在単線となっている渋谷車庫への入出庫線がホーム直前まで複線化されます。新ホームの屋根はこれを見越してホーム終端付近でやや幅が広くなっています。
 銀座線ホーム移転後東急百貨店西館2~3階の大階段からJR中央改札口にかけて、JR線と京王井の頭線の降車客がバッティングし極めて激しい混雑が発生しています。今後再開発が完成するとこの場所にはエスカレーター・エレベーターを完備した渋谷駅第4のアーバンコアが整備されることになっています。
 バリアフリーでスピーディーな乗り換えができる渋谷駅が完成するまでにはまだ長い時間がかかります。特に朝夕のラッシュ時に利用される際は余裕を持ったスケジューリングをお勧めします。

▼参考
銀座線リニューアル情報サイト|東京メトロ
銀座線渋谷駅 2020年1月3日(金)からホームの位置が変わります
銀座線 渋谷~表参道駅間、青山一丁目~溜池山王駅間を運休します - 東京メトロニュースリリース(2019年6月12日)
2019年12月28日(土)~2020年1月2日(木)銀座線渋谷駅線路切替工事に伴う一部区間終日運休のお知らせ - 東京メトロ
銀座線 渋谷~表参道駅間、青山一丁目~溜池山王駅間を運休します - 東京メトロニュースリリース(2018年2月22日)
銀座線渋谷駅 線路切替工事のため 銀座線 渋谷~表参道間、青山一丁目~溜池山王間を運休します - 東京メトロニュースリリース(2016年9月13日)
特集「全面的にリフレッシュする東京メトロ銀座線-開業88年米寿の若返り計画-」 - 土木施工2015年5月号
銀座線渋谷駅改良工事に伴う第一回線路切替え工事 - 日本鉄道施設協会誌2017年1月号58~61ページ

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※数が膨大なため、2013年4月以降の記事のみを表示しています。これ以外の記事は以下のカテゴリページよりお探しください。
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