京成高砂駅金町線ホーム高架化(2009~2010年取材まとめ)

カテゴリ:鉄道:建設・工事 | 公開日:2010年03月27日17:37


京成線の高架化工事2記事目は京成高砂駅の金町線ホーム高架化工事です。

■事業の概要

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東京都葛飾区にある京成高砂駅は京成本線・金町線・北総線の3路線が分岐する拠点駅となっており、来る2010年7月からは北総線経由で成田空港へ向かう「成田スカイアクセス」(京成成田空港線)の乗り入れが予定されています。現在京成高砂駅はすべての線路が地上にありますが、駅の東側では交通量が多い踏切2本が交差しており、列車本数が多いことから踏切遮断による交通渋滞の発生や直前横断による事故発生が危惧されています。今後、成田スカイアクセス開業にすると列車本数が現在と比べさらに増加することになるため、今回中期対策として当駅折り返しが主体の金町線のみホームを高架化することとしました。
なお、「中期対策」と銘打っていることからわかるとおり、葛飾区や隣接する江戸川区、京成電鉄では今後さらなる立体交差の深度化も視野に入れた検討が続けられており、具体的には京成本線の京成高砂~江戸川間の高架化が東京都の「事業候補区間」に指定され、現在調査が進められています。


京成高砂駅と金町線ホームの配置

新設される金町線ホームは現在の京成高砂駅ホームの真上ではなく、東側の3路線の線路が分岐・合流するポイント群の上付近に斜めに設置されます。このため、金町線ホームは京成高砂駅本体とは完全に離れた形態となり、現在の駅とは改札内では連絡しない予定となっています。工事は2006(平成18)年ごろから開始されており、京成高砂駅ホームに隣接している高砂1号踏切が手動式から自動式に変更されたほか、高架橋建設に支障となる歩道橋が撤去されました。

▼脚注
※これは2005(平成17)年に発生した東武伊勢崎線竹ノ塚駅の踏切事故を受けた対策という意味合いが強い。なお、構造上高架化が困難とされてきた竹ノ塚駅も事故後高架化が決定しており、現在は都市計画決定に向けて環境アセスメントを行っている。

■2009年5月4日取材

左:下りホームから津田沼方面を見る。上空は高架橋で完全に覆われている。
右:改札口前の窓から見た建設中の金町線ホーム。この時点では床面のみが完成した状態。

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金町線ホームの高架橋建設は2008年度中にほぼ完了しており、2009年は主に高架橋上で軌道敷設や駅舎躯体の建設が行われました。2009年5月4日訪問時点では高架橋の高欄やホーム・改札口の構造物の骨組みを組んでいる最中であり、現在の駅舎には特に手を加えるということは行われていませんでした。


左:渋滞する高砂1号踏切。
中:高砂2号踏切から駅構内を見る。上空に斜めに金町線の高架橋が建設された。
右:同じ踏切から金町線金町方面を見る。青いネットが掛った物体が建設中の金町線の高架橋。北総7500形電車は高砂検車区から出てきたところ。

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高架橋は金町線柴又駅方面から京成高砂駅入口までがコンクリートの桁橋となっており、その先の京成高砂駅ホーム部分は営業線の真上出の建設となることから橋脚・桁ともに鋼製の構造物となっています。これらの構造物は金町線の線路・ホームを支えるのに最小限の大きさとなっており、今後計画されている京成本線の高架化を考慮した構造とはなっていない模様です。今後、本線の高架化が決まった場合は金町線を一度地上に戻し(線路自体は車両の入れ替えのため接続が残る)、高架橋全体を改築することにしているのかもしれません。

■2010年2月6日取材

左:昨年とほぼ同時点から撮影した高砂1号踏切。高架橋上には駅舎がほぼ完成している。
中:高砂2号踏切から見た駅構内。昨年の時点でほぼ完成しておりあまり変化はない。
右:金町線金町方面を見る。高架橋の足場がすべて取り外された。

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変わって、2010年2月6日訪問時は高架橋・駅舎ともほぼ完成しており、地上から見た限りではいつでも使用開始できそうな状態になっていました。


京成高砂駅改札口。奥の掲示板が2枚付いている仮設壁の部分が金町線の改札口となる。

2009年訪問時は一切手が加えられていなかった現駅舎の改札口前ですが、こちらも金町線の新ホームとの接続工事が済んでいるようで、改札口前は仮設の壁で覆われている状況です。この壁の裏に金町線ホームへ続く新しい改札口が新設されるものと思われます。

このようにこの京成高砂駅の金町線ホームは先月時点でほぼ完成状態にあります。7月の成田スカイアクセス開業前には確実に使用が開始できるでしょう。

▼関連記事
京成高砂駅(2006年6月11日作成)
日暮里駅が大きく変わる。 (2006年10月20日作成)
日暮里駅改良工事2008年 (2008年2月11日作成)
京成日暮里駅新ホーム(2009年10月10日取材)(2010年1月2日作成)

▼参考
京成電鉄安全報告書2009年(PDF)
高砂駅周辺の踏切対策に伴う街づくり|葛飾区
京成本線(京成高砂~江戸川駅付近)連続立体交差化の推進 江戸川区ホームページ
足立区 鉄道立体と関連まちづくり(東武伊勢崎線竹ノ塚駅の高架化に関して) このエントリーをはてなブックマークに追加
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コメント


金町駅の京成金町線ホームが完成したら毎年1月中旬又は下旬に柴又の寅さん記念館を見に行きます。毎年正月はのんびりし、僕は柴又の寅さん記念館を見てから食堂とらやで食事します。
2010/04/08 22:16 | URL | 投稿者:タクロウ [編集]
Re:
タクロウさま>
柴又といえば帝釈天、寅さん記念館、矢切の渡しの3つが有名な観光スポットでしょうか。古い町なだけに実現は相当困難が伴うことになると思いますが、1日も早い駅全体の高架化を願うところです。
2010/05/06 17:56 | URL | 投稿者:takuya870625(管理人)
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