京浜急行C-ATSの仕組み

※2012年5月24日追記
本記事作成後、京急電鉄ではC-ATSを利用した踏切防護システムが導入されるなど、C-ATSの機能が大幅に変化しています。近日、これら運用開始後の変更点を反映した新しい記事を公開する予定です。

京急1500形。2010年4月3日、大師線東門前駅で撮影。

 昨年、京浜急行電鉄の全線で「C-ATS」と呼ばれる新しいATS(自動列車停止装置)が導入されました。今回、大学の研究関連の調査で国会図書館を利用した際このC-ATSに関する文献を入手して参りましたので、今回はそれを元にこの装置について解説したいと思います。

■旧型ATS(1号型ATS)の概要と問題点
 C-ATSの仕組みを解説する前に、それまで使用されていた旧型の「1号型ATS」の仕組みについて述べておかなければなりません。
 この1号型ATSは1960(昭和35)年の都営地下鉄浅草線・京急線・京成線の3者相互乗り入れに際して日本初の電気式ATSとして開発されたもので、京急線では1968(昭和43)年から使用を開始しています。1号型ATSは国鉄~JRで主に使用されている「ATS-S」や「ATS-P」のような地上子(線路上に置いた送受信器)を用いるのではなく、レールに流れている信号電流(軌道回路)を利用しています。仕組みは以下の通りです。

1号型ATSの動作のイメージ
1号型ATSの動作のイメージ
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 1号型ATSではレールにこのATSの動作の他、列車の在線を検知して信号の現示を切り替える目的で常に商用周波数(50Hz)の交流電流が流れています。1号型ATSでは閉塞区間の境界(レールの絶縁継目)やその手前にある列車の通過を検知するループコイルが敷設された「B点」と呼ばれる速度照査点でこの電流を信号機の現示に応じて一定時間遮断し、列車に対し信号の現示と制限速度の情報を伝達しています。

1、進行信号(緑1灯)の場合
→電流は連続(遮断しない)。

2、注意信号(黄1灯:制限速度40km/h)の場合
→信号機を過ぎた直後に軌道回路の電流を0.8秒遮断する。この動作により列車に45km/hの制限速度情報が伝達される。超過している場合は常用最大ブレーキで45km/hまで減速する。

3、停止信号(赤1灯)の場合
→信号機手前にあるB点で軌道回路の電流を3.0秒遮断する。この動作で列車に15km/hの制限速度情報が伝達される。超過している場合は非常ブレーキで停車する。

B点(列車の通過を検知するループコイル) 新京成線京成津田沼駅6番線のエンドレール手前に設置されている車輪検知子。横に添えられている標識に照査速度が書かれている。
左:B点(列車の通過を検知するループコイル)2006年10月28日、平和島駅で撮影。
右:新京成線京成津田沼駅6番線のエンドレール手前に設置されている車輪検知子(矢印の先の白い突起)。横に添えられている標識に照査速度が書かれている。2006年5月21日撮影(元の画像

※クリックで拡大

 1号型ATSではこのように軌道回路の電流が「連続」「0.8秒断」「3.0秒断」「遮断」の4つしかありません。しかしご存知の通り京急では「進行」「注意」「停止」のほかに「抑速(黄1灯+緑1灯の点滅:制限速度105km/h)」「減速(黄1灯+緑1灯:制限速度70km/h)」の合計5種類の信号があります。そのため、「抑速」と「減速」の現示に関してはレールに車輪の通過を検知する車輪検知子を2個設置し、このスイッチを両方踏むのにかかった時間を計測することで制限速度を超過していないかを判定しています。これに加えて注意信号の手前にあるB点で68km/hの速度照査を行い、各照査点で制限速度を超過していると判定された場合は「注意」の現示と同様常用最大ブレーキで45km/hまで減速します。車輪検知子に関しては信号機以外の速度制限にも応用可能で、車止めまで余裕がない品川駅3番線といった線路の終端部などで見ることができます。
 なお、駅間を走行中の場合は前の電車の走行状況により信号機の現示がアップする場合がありますが、このときは運転席の脇に設置されている「ATS確認ボタン」を押すことで記憶している制限速度をリセットし、再加速することが可能です。また、主に駅間に設置される閉塞信号については故障時に停止信号を超えて15km/h以下の速度で列車を進める「無閉塞運転」が認められています。この無閉塞運転中もATSは常に15km/hの速度照査を行っており、誤操作などによる列車の暴走を防止しています。

このように1号型ATSでは信号機が示す制限速度へ確実に減速ができる一方で

1、「抑速」「減速」の現示で必要以上に減速させられる
→この2現示に関しても速度超過時は一律に45km/hまで減速させられてしまう。そのため、ATSのブレーキが動作した場合、即列車の遅れにつながる。

2、車輪検知子では点制御になる
→車輪検知子を使用する速度照査はすべて検知子が設置された地点のみでの照査となる。このため、検知子を過ぎて再加速した場合、無制限に加速できてしまう。

3、絶対停止機能がない
→停止信号手前の速度照査はB点で発生する15km/hの連続照査のみである。このため、停止信号の手前で列車を停止させることができない。駅構内で信号機の直後に先行列車が停車している場合などでは、低速のため大事故の可能性は低いものの列車追突の可能性が残る。

といったいくつかの欠点もありました。

■新型ATS(C-ATS)の概要
 これら1号型ATSの欠点を解消するため、1997(平成9)年に東京都交通局・京急・京成の3社で新しいATSに関する検討が開始され、10年後の2007(平成19)年に都営浅草線で新しい「C-ATS※1」の一部機能の使用が開始されました。その後、乗り入れ先である京急線・京成線などでも導入の準備が進められ、京急ではさる2009年2月6日より全線での使用が開始されています。このC-ATSは軌道回路を用いて列車に制限速度を伝達する点に関しては1号型ATSと同様ですが、その伝達方法は「軌道回路の電流遮断時間の長さ」から「デジタル信号(MSK変調)※2」に変わり、伝達する情報量を飛躍的に増やすことが可能となりました。信号の種類は以下のように分けることができます。

●フラット信号(制限速度は一定)
F信号:信号機による速度制限
L信号:曲線による速度制限
TL信号:分岐器(分岐側)による速度制限
M信号:出発信号手前の小移動・無閉塞運転・ATS動作後の車上記憶信号

●パターン信号(列車の進行に従い制限速度が下がる)
P信号:閉塞信号停止現示時のパターン信号
A信号:出発信号停止現示時のパターン信号
C信号:曲線手前のパターン信号

走行中は運転台の左にあるLEDモニターに信号種類と照査速度を表示しています。また、制限速度に接近・抵触した場合はベル鳴動により運転士に減速を促しています。

運転台に設けられているC-ATSのモニター。写真は停止現示の出発信号で停車する直前の状態。2009年7月5日撮影
運転台に設けられているC-ATSのモニター。写真は停止現示の出発信号で停車する直前の状態。2009年7月5日撮影

C-ATSモニターの表示例。左から最高速度制限抵触、停止信号手前のパターン接近、停止信号手前で停車中。
C-ATSモニターの表示例。左から最高速度制限抵触、停止信号手前のパターン接近、停止信号手前で停車中。

■信号機に対するC-ATSの動作
 次に、C-ATSの具体的な動作について解説したいと思います。まずは信号機に対するC-ATSの動作です。

信号機に対するC-ATSの速度照査のイメージ
信号機に対するC-ATSの速度照査のイメージ
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1、進行信号
→信号に対する制限はないが、最高速度(120km/h)に対する速度照査が常時行われている(F120信号)。超過時は力行ノッチをカットする(惰性走行に移行する)。

2、抑速・減速・注意・警戒の各信号
→信号機から先は信号機の制限速度で速度照査を行う(F105・F75・F68・F45・F25信号)。超過時は常用最大ブレーキで制限速度まで減速する。なお、減速信号以下の照査速度はC-ATSモニタの表示速度+4km/hとなっている。

3、停止信号
→停止信号手前のB点で減速パターン(閉塞信号機の場合はP信号(P45・P25)、絶対信号機の場合はA信号(A45・A25)を生成し、パターン超過時は非常ブレーキで停車し、現示がアップするかATSリセットスイッチを扱わない限り再力行不可となる。(パターン超過5秒前にベルが2回鳴動し、運転士に警告する。)
なお、急勾配区間にある閉塞信号機では減速に必要な距離が長くなるため、パターンの発生地点を手前にずらしたP45-a・P25-a信号を使用する。また、駅構内で場内信号機と出発信号機の間隔が短く、出発信号機のB点が場内信号機の軌道回路境界(絶縁継目)と重なるような場所ではパターンの長さを短くしたA45-a・A25-a信号を使用する。

4、停車中
→信号機の種別により動作が異なる。
閉塞信号:停止検知(5km/h以下)から20秒経過後自動的にM15信号(制限速度15km/h、照査速度19km/h)に切り替わり、無閉塞運転が可能となる。
場内信号:停止検知から5秒後に力行ノッチをカット、さらに5秒後に常用最大ブレーキが動作し停止状態を保持する。
出発信号:停止検知から5秒後にM7.5信号(制限速度7.5km/h、照査速度9.5km/h)、停止すると常用最大ブレーキが動作し停止状態を保持する。

 C-ATSでは信号機の現示にかかわらずすべて制限速度での連続照査を行っており、たとえ再加速をしたとしても必ず信号機の制限速度で走るようになっているため不必要な減速を防止しつつ高い安全性を保障しています。また、停止信号手前に関しては1号型ATSがB点手前で15km/h以下に減速する必要があったのに対し、C-ATSでは減速パターンで速度照査を行うため進入速度を高めることが可能となっています。
 なお、出発信号が停止現示の際、停車後に制限速度が一旦7.5km/hになるのは停止位置を間違えた場合やホーム上の乗客との接触を防止するためなど本来の位置より手前で停車した場合に修正を可能にするためです。もしここで停止位置を行過ぎて暴走した場合は信号機手前にある軌道回路の無信号区間(A点)で非常ブレーキがかかり停車するため、信号機を行き過ぎる心配はありません。

右下に見える丸い標識がA点。現在のところこの標識があるのは京成のみ。
右下に見える丸い標識がA点。現在のところこの標識があるのは京成のみ。2009年5月4日、京成高砂駅で撮影
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■カーブ・ポイントなどに対するC-ATSの動作

 次に、信号機以外でのC-ATSの動作です。C-ATSでは線路終端部や1号型ATSではなかったカーブでの速度照査も行われています。カーブにおける速度照査を例に取ると具体的な動作は以下の通りとなります。

カーブにおけるC-ATSの速度照査のイメージ
カーブにおけるC-ATSの速度照査のイメージ
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1、速度制限準備区間
→カーブ入口までに確実に減速するため、カーブより2つ以上手前の軌道回路(信号機またはB点)から速度制限を受ける(L信号)。

2、減速パターン生成
→カーブがある軌道回路に入ると減速パターンを生成する(C信号)。パターン超過時は非常ブレーキで停車する。復帰後は制限区間を抜けるまで15km/hの速度制限を受ける(M15信号)。

3、カーブ区間内での速度照査
→カーブ区間内では制限速度+10km/h(分岐器は+4km/h)で速度照査を行う(L信号・TL信号)。超過時は非常ブレーキで停車する。復帰後は制限区間を抜けるまで15km/hの速度制限を受ける(M15信号)。

 C-ATSのカーブに対する速度照査はこのように複雑な仕組みとなっています。このように複雑化してしまうのはC-ATSが軌道回路の境界でしか信号を変化させることができないためです。C-ATSの信号のビット数はJR東日本などで採用されているATS-Pの半分以下の36ビット※2しかなく、軌道回路の境界からカーブ入口までの距離といった細かい情報を載せることはできません。そのため、軌道回路の境界とカーブ入口が離れているからといって減速パターンの生成を遅らせることができず、軌道回路の境界で直ちに減速パターンを生成・動作させて速度照査を行っています。一方、軌道回路の境界とカーブ入口が近い場合、図中の「信号機1」の地点で最高速度120km/hからの減速パターンを生成してもカーブまでに減速しきれない恐れがあります。そのため、手前に「準備区間」なる速度制限区間を設けることで「信号機1」の地点で減速パターンを生成してもカーブ入口までに60km/hへ必ず減速できるようにしたのです。また、以上の理由からパターン上で制限速度まで減速しきる地点とカーブの入口は必ずしも一致するわけではないため、その距離の差は標識(赤で制限速度が書かれている)を設置して運転士に対する目印としています。

青物横丁駅の先にある制限速度60km/hのカーブ。手前にC-ATSでの減速地点を示す標識が設置されている。
青物横丁駅の先にある制限速度60km/hのカーブ。手前にC-ATSでの減速地点を示す標識が設置されている。矢印の先がカーブ入口(制限速度の標識がある)
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 このような不体裁なシステムであることに加え、導入当初はカーブ・ポイント区間内の照査速度が制限速度ちょうど(たとえば50km/h制限のカーブでは50km/hで速度照査が行われていた)となっており、照査速度にまったく余裕がありませんでした。そのため、特に導入から数日間は制限速度が低いカーブやポイントを中心としてパターン抵触による非常ブレーキ動作が多発※4し、列車の運行が大混乱に陥ることになりました。
 この結果を受けて現在は改良が行われ、カーブ区間内では照査速度を実際の制限速度に10km/h上乗せ※5した数値に変更ほか、運転台のLEDモニターに現在の照査速度を表示するようになっています。また、このC-ATSではこれまで速度照査がなかった車庫線や駅構内の入換信号についても動作するようになっており、特に京急川崎駅や金沢文庫駅などで行われている連結作業において列車の走行速度が従来よりも遅くなっています。(このため、C-ATS導入に先立ちダイヤ改正が行われ、連結作業を行う列車を中心に停車時間が延びています。)

■おわりに

 以上のように制約の多いC-ATSですが、従来の1号型ATSと比較してはるかに安全性が向上しているのは間違いありません。このC-ATSは京成電鉄(来る7月17日に開業が予定されている成田スカイアクセス(京成成田空港線)を含む)・北総鉄道・芝山鉄道の3社でも採用される予定となっています。重要幹線を陰で支えるシステムとして今後のさらなる普及に期待したいところです。

▼脚注
※1:C-ATSの「C」は
Continuous:連続性(相互直通)
Common:共通
Control:制御

の頭文字をとったものである。

※2:C-ATS信号の諸元は以下の通り。

C-ATS信号の諸元
変調方式MSK方式
搬送周波数A線4.5kHz
B線5.1kHz
占有帯域幅450Hz
偏移周波数±75Hz
伝送速度300bps
データ長36bit
フレーム同期プリフィックス・コンマフリー符号による
CRC長6bit
CRC生成多項式X6+X5+X3+X2+X1


※3:C-ATSの36ビットある信号の内訳は以下のようになっている。

C-ATSの電文
スタートビット固定データ①固定データ②③固定データ③④固定データ④⑤⑥CRC固定
111110(4bit)0(4bit)0(4bit)0(8bit)(6bit)0

データ①:事業者識別:最大16情報
データ②:上下線識別:4情報
データ③:軌道回路ID:8情報(隣接軌道回路識別・軌道回路絶縁破壊対策)
データ④:勾配情報:16情報(+35~-40パーミル)
データ⑤:内外方連続性照査:2情報(次軌道回路との連続性)
データ⑥:制御情報:64情報(各社独自仕様)

※4:この件に関しては事前に先行してC-ATSに切り替えられた空港線天空橋~羽田空港間で訓練運転を行ったほか、京急と同じパターン制御のATSを採用している阪急電鉄の視察を通じた勉強会なども行われたが、当日の混乱は防げなかった。

※5:2010年4月3日、京急本線品川駅付近の制限25km/hのカーブや鮫洲~青物横丁間の制限60km/hのカーブ、大師線京急川崎~港町間の制限25km/hのカーブなどで確認。なお、カーブでの速度制限はあくまで直線区間と同等の乗り心地が維持できる速度で設定されており、10km/h程度の超過では脱線に至ることはまずありえない。

▼参考
運転協会誌2009年4月号 19~22ページ「自動列車停止装置C-ATSの導入に向けて」
サイバネティクスVol.14 No.4 38~41ページ「京浜急行電鉄の新ATSについて」
JR、民鉄のATS(8)都営浅草線、京成電鉄、京浜急行電鉄のC-ATS - 鉄道と電気技術2011年6月号
京浜急行電鉄|報道発表資料 高機能ATSの運用を開始いたします(2009年2月6日)(リンク切れ)

<2011年4月6日追記>
読者からの提供情報に基づいた修正。

<2012年6月8日追記>
新たに見つかった資料に基づく修正 このエントリーをはてなブックマークに追加
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コメント

勾配コード割付に??
> 17~20bit:軌道回路ID(1bit)・勾配情報(+35~-40‰まで5‰ごと・3bit)
> 22~29bit:勾配情報(1bit)・

勾配情報が3bitで5/1000毎に+35~-40/1000ですと、正負の符号桁1bitが足りません。

bit17とbit22が入れ違っていて実際は4bit補数表記とかで+35~-40‰を割り付けてるのでは(+7~-8)?
 ATS-Pでは正勾配は無視して負勾配のみ3bitで済ましている部分ですが、ご確認を。

C-ATSの詳細資料をここで初めてみました。THNX!
2010/09/27 00:15 | URL | 投稿者:水島 [編集]
Re: 勾配コード割付に??
水島さま>

17~20bit:軌道回路ID(1bit)・勾配情報(+35~-40‰まで5‰ごと・3bit)
22~29bit:勾配情報(1bit)・ …


勾配情報ですが、17~20bitのブロックにある3bitと22~29bitのブロックにある1bitは内部的には一続きとして処理されており、合計4bitで+35~-40‰を表しています。(こうすると計16情報でぴったり4bitに収まります。)
私の書き方が誤解を招いてしまったようです。申し訳ございません。後ほどテーブルを使った記述に修正したいと思います。
2010/09/27 18:03 | URL | 投稿者:takuya870625(管理人)
Re:Re:勾配コード割付
了解です。
簡単な図表でも記述内容に見あった高品質の図表を作るのには手間が掛かりますからね。

 当方でも手抜きに見えないように図表を足すのはなかなか気力が続きませんです(w
2010/09/28 23:21 | URL | 投稿者:水島 [編集]

はじめまして。
運転士をしております。

間違いがあり気になったので、コメントさせていただきます。

>3、停止信号(赤1灯)の場合
→信号機手前にあるB点で軌道回路の電流を3.0秒遮断する。この動作で列車に15km/hの制限速度情報が伝達される。超過している場合は非常ブレーキで停車する。
→信号機の先は軌道回路に電流が流れていない。信号機を行き過ぎた場合は非常ブレーキで直ちに停車する。

無信号区間に対するEB動作はありません。


>「抑速」と「減速」の現示に関してはレールに車輪の通過を検知するスイッチ(車輪検知子)を2個設置し、このスイッチを両方踏むのにかかった時間を計測

踏むスイッチではなく、レール外軌条側に付いている送信コイルから交流限界(15.5khz)を発生させ、内軌条側の受信コイルでその交流限界を受信するシステムです。
車輪があるときは、その磁路が遮断され、また車輪によってフランジ部で構成され逆位相の起電圧が発生します。


>故障時に列車が駅間で長時間停車するのを防止するため停止信号を無視して15km/h以下の速度で列車を進める「無閉塞運転」が認められています。

これは確かにそうなのですが、この記述では誤解を与えてしまうかと思います。
無視して良いようなニュアンスにも取られます。
閉塞信号機のR現示は、その信号機自体の故障も考えられるので、1分経過後時速15キロ以下で閉塞にはいる事が出来ます。
時速15キロで1分経過後なら、仮に先行列車が居ても次の閉塞に入っている可能性が高い事、時速15キロ以下なのは速やかに停止できる、追突回避が取れるという裏付けがあっての速度です。無閉塞による運転は、ただ闇雲に信号無視をする為でも、長時間の駅間停車を防ぐための規程でもありません。


>この無閉塞運転を行う際は、ATS確認ボタンを押すことでATSで保持している停止信号に関する情報がキャンセルされ、信号を超えて列車を進行させることが可能となります。

15照査受けているときに「ATS確認ボタン」を押すと、照査情報はキャンセルせずに非常ブレーキが掛かります。
これは誤扱い防止の為です。
無閉塞運転をするときにATS確認ボタンを押すことはありません。


>車輪検知子に関しては信号機以外の速度制限にも応用可能で、車止めまで余裕がない品川駅3番線といった線路の終端部などで見ることができます。

品川の3番線終端には入っていません。
品川3番線の終端は過走余裕あります。
鮫洲の制限60のカーブ、横浜~戸部、3号隧道内などです。


>運転台に設けられているC-ATSのモニター
C-ATSでF120信号の上限まで速度上昇し、NCを受ける時は、“120”の下に“NC”と出るのではなく、“120”の表示が“NC”となります。


>出発信号:停止検知から5秒後に7.5km制限に変化(M7.5信号)、ドアが開くと(?)常用最大ブレーキが動作し停止状態を保持する。

これは、「ドアが開くと」ではなく、停止を検知するとNCになります。


>導入当初はカーブ・ポイント区間内の照査速度が制限速度ちょうど(たとえば50km/h制限のカーブでは50km/hで速度照査が行われていた)となっており、照査速度にまったく余裕がありませんでした。

最初から、
カーブではプラス10キロ
分岐器ではプラス5キロ
・・・で設定されています。

ただ、車輪の回転数で速度の判定をしているので、空転すると実速度では制限速度内でも空転によって速度計が上昇しATS動作という事はあります。


>このC-ATSは京成電鉄(来る7月17日に開業が予定されている成田スカイアクセス(京成成田空港線)を含む)・北総鉄道・芝山鉄道の3社でも採用される予定となっています。

C-ATSは、車上装置は各社共通なのですが、地上装置は各社の事情を考慮して設定が別々になっています。
京成と京急とで標識が異なるのも、その一例です。
ひとくくりで扱うのは違うのかなと思います。
2011/04/06 09:28 | URL | 投稿者:zactos
Re: タイトルなし
zactos さま>
数々のご指摘を賜り、感謝いたします。おそらく相当内部事情に詳しい方かと考えております。

>3、停止信号(赤1灯)の場合
無信号区間に対するEB動作はありません。
→該当する記述を削除しました。

>「抑速」と「減速」の現示に関してはレールに車輪の通過を検知するスイッチ(車輪検知子)を2個設置し、このスイッチを両方踏むのにかかった時間を計測
→「スイッチ」の語句を削除しました。ちなみに、「スイッチ」と書いたのは読者の方に理解しやすくするため(「コイル」と書くとB点と混同される恐れがあるため)でしたが、逆に誤解を招いてしまったようですね。

>故障時に列車が駅間で長時間停車するのを防止するため停止信号を無視して15km/h以下の速度で列車を進める「無閉塞運転」が認められています。
これは確かにそうなのですが、この記述では誤解を与えてしまうかと思います。
→「列車が駅間で長時間停車するのを防止するため」の文言を削除。

>この無閉塞運転を行う際は、ATS確認ボタンを押すことでATSで保持している停止信号に関する情報がキャンセルされ、信号を超えて列車を進行させることが可能となります。
15照査受けているときに「ATS確認ボタン」を押すと、照査情報はキャンセルせずに非常ブレーキが掛かります。無閉塞運転をするときにATS確認ボタンを押すことはありません。
→該当する記述を削除。

>出発信号:停止検知から5秒後に7.5km制限に変化(M7.5信号)、ドアが開くと(?)常用最大ブレーキが動作し停止状態を保持する。
これは、「ドアが開くと」ではなく、停止を検知するとNCになります。
→ここは文献にも記述がなく「?」を付けざるを得なかった部分です。情報提供ありがとうございます。

>車輪検知子に関しては信号機以外の速度制限にも応用可能で、車止めまで余裕がない品川駅3番線といった線路の終端部などで見ることができます。
品川の3番線終端には入っていません。
>運転台に設けられているC-ATSのモニター
→この2点は記事執筆以降に変化してしまった事象かと思われます。恒常的に京急を利用する人間ではありませんので今後機会を見て確認してみたいと思います。

>このC-ATSは京成電鉄(来る7月17日に開業が予定されている成田スカイアクセス(京成成田空港線)を含む)・北総鉄道・芝山鉄道の3社でも採用される予定となっています。
C-ATSは、車上装置は各社共通なのですが、地上装置は各社の事情を考慮して設定が別々になっています。
京成と京急とで標識が異なるのも、その一例です。
ひとくくりで扱うのは違うのかなと思います。
→京成・北総のC-ATSに関しては以下の記事で少しだけ触れています。
http://takuya870625.blog43.fc2.com/blog-entry-178.html

この記事は1年以上前の取材時に作成したもので、その後は一切修正等を行っておりません。C-ATSに関しては会社局ごとの違いや、運用開始後の改良が繰り返されており、徐々に現状と乖離してきている部分が見受けられることは従前から承知しておりました。場合によっては再度詳しい取材を行う必要があるかもしれません。
2011/04/06 11:59 | URL | 投稿者:takuya870625(管理人)
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