東京駅(総武線側改札外エリアの現地写真) - 総武・東京トンネル(12)


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■丸の内トンネル:0km344m66~0km000m00(L=344m66 ※横須賀線側へさらに387m00続く)
▼参考
工事誌(総武線)121・190~197・222~225・356・357・379・823~829ページ
工事誌(横須賀線)東京駅断面図

●概説
前回の記事を参照。

●現地写真(地上)

永代通りから東京駅方向を見る。正面に丸の内赤レンガ駅舎。

総武快速線側の丸の内トンネルは地下を東京メトロ東西線が走る永代通りの先から始まる。この部分は工事誌では「北部道路下トンネル」と説明されている。銭瓶トンネルに引き続き、地下5階の線路部は折り返し用の分岐器群が複雑に入り組んでいる。右側はJTB・国鉄本社ビルを再開発した「丸の内Oazo」。


北部換気塔と丸の内北口赤レンガ駅舎。右の高層ビルは2002年に改築された丸ビル

北部換気塔」は赤レンガ駅舎(北口ドーム)にぴったり接して建てられている。全面黒色で周囲との配色の調和は考慮されていないように感じられる。「概説」の項で述べたとおり、地下のトンネルはここで北口ドームの直下を通る。
JR東日本は2006年、「東京ステーションルネッサンス」プロジェクトを発表した。この中には東京駅赤レンガ駅舎を戦災前の状態へ復原することが含まれている。途中、海外企業による入札の妨害などもあり開始が1年遅れたが、今年から本格的に工事が開始された。一時は解体の危機にあった赤レンガ駅舎だが、解体を断固として拒否し続け、今日の永久保存への道を開いた関係者の先見の明を評価したい。

▼参考
東京駅丸の内駅舎保存・復原工事の着工について - JR東日本
東京駅が街になる Tokyo Station City スペシャルサイト

▼関連記事
★東京駅復原・再開発

ちなみに、この写真は2008年7月12日に撮影したものだが、この日は天候が非常に不安定で14時であるにもかかわらず背後の空は実に異様な暗さとなっている。案の定、この15分ほど後になって猛烈な雷雨となった。



新丸ビル前から見た東京駅駅前広場。背後に八重洲口の高層ビルがそびえる。

総武快速線・横須賀線の東京地下駅はこの駅前広場の地下を縦断している。正面の白い円筒が「中央山側換気塔」で、換気塔周囲はスロープになっており地下へ自動車が進入できるようになっている。当初は直接上空に筒が飛び出していたのだが、雨水の浸入を防止するため現在はご覧のように屋根がかけられている。
東京地下駅の工事は進行状況によって仮囲いの位置が移動するため、時期によっては仮設の歩道橋を架けて歩行者の通行ルートを確保していた。地下駅完成後は、噴水などを備える公園が整備されたが、昨年から赤レンガ駅舎の復原工事が本格的に開始され、駅前広場はその工事事務所のプレハブや資材置き場となっている。工事完了後は歩行者の回遊性を主眼に置いた駅前広場に再整備される予定だ。


工事用プレハブに囲まれた業務用エレベータ

「中央山側換気塔」に接する形で業務用エレベータが2本設置されている。地下5階のホームレベルまで各階に通じており、主に自動販売機の商品やゴミなどの搬出入口として利用されているようだ。


日本橋口

JR線の高架橋を挟んで反対側の東京駅日本橋口。ここは「東京変電所」があった場所だが、現在は前述の「東京ステーションルネッサンス」の一環で建設された「サピアタワー」となっておりかつての面影は全く無い。「東京変電所」から延びていた「東京地下駅電力トンネル」の手がかりになるものはないかと探してみたが、立坑の位置はどう考えてもサピアタワーの直下であり、正確な位置すら把握することができなかった。大電力が通るトンネルなのだから極力一般人の目に触れないようにするのはある意味当たり前なのだが・・・

(2009年11月9日追記)
その後、文献調査により「東京地下駅電力トンネル」の立坑は現在の東北新幹線高架下となることが判明した。

▼参考
東京駅第7乗降場新幹線転用工事について 東工27-2号(日本国有鉄道第一東京工事局)1975年12月

●現地写真(地下・改札外)

1枚目の写真の場所の地下

「北部道路下トンネル」の地下1階部分は東西線大手町駅への連絡通路となっている。地下1階も地下5階の線路部分と同じ幅があり、通路としては広すぎるため一部をJR東日本の関連会社の事務所として利用している。


地下1階コンコース


地下鉄丸ノ内線東京駅への通路(左)と新丸ビル・丸の内Oazoへの通路(右)

その先は東京地下駅の地下1階改札口コンコースに出る。この写真の位置から「丸ノ内線東京駅」「新丸ビル」、「丸の内Oazo」、「東西線大手町駅」、「八重洲口」と5方向への連絡通路が延びており、時間に関係なくいつも人通りが多い。正面の柵が置かれた階段は地下2階の丸の内車掌区へ通じる。工事誌の図面にはこの階段の先に「団体待合室」なるものが書かれており、その名残なのか階段のつくりは業務用とは到底思えない豪華さである。


丸の内地下北口「動輪の広場」

丸の内地下北口改札前には蒸気機関車C62 15の車輪をはめ込んだオブジェが飾られており、「動輪の広場」と呼ばれている。オブジェの手前にはベンチが置かれており、かつては喫煙所となっていた。(現在は健康増進法の施行などもあり、煙が漏れないよう別に部屋を造っている。)また、その広い空間を利用して時折物販スペースとしても活用されている。


北口ドームへの通路。コインロッカーに挟まった1枚の鉄扉が気になる・・・

「動輪の広場」の脇から真上にある丸の内赤レンガ駅舎北口ドームへの階段が通じている。工事誌によるとこの写真のコインロッカーの位置から八重洲口へもう1本連絡通路が設置されることになっていたようだ。だが、実際に通路が存在したと言う話は1度も聞いたことが無い。計画されたものの建設されなかったのか、それとも業務用として使っているのか真相は不明である。

<2009年12月18日追記>
この階段は丸の内赤レンガ駅舎の復原工事に伴い閉鎖された。これにともない、地下1階の改札口のレイアウトも変更されている。

▼関連記事
東京駅再開発の状況2009年(2009年12月18日作成)


東京駅地下中央口


地下鉄丸ノ内線東京駅への通路

総武快速線・横須賀線東京地下駅には3つ改札口があり、そのうち最も利用者が多いのはこの「丸の内地下中央口」である。改札口の両側には自動券売機・みどりの窓口があり、正面には丸ノ内線東京駅への通路がある。

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Facebookのコメント

コメント

総武・横須賀両線の地下駅
昔の総武線は両国~銚子間は地上区間で錦糸町~東京間の地下トンネルは無かった。千葉県内の総武線は電化されてなかった頃は旧型客車牽引の蒸気機関車が活躍した。汽笛を鳴らして走った蒸気機関車は今は無い。横須賀線は東京~品川間が地上だったのは昔のことだ。横須賀線と総武線のトンネル区間が出来てしまい、イヴェントで走る動態保存の蒸気機関車は品川~錦糸町間を通ることは出来ない。デコイチことD51498は横須賀線と総武線の地下区間を走ることが出来ないのは石炭の煙でトンネル内が真っ黒になり、駅の乗客や駅員と駅長、乗務員と車掌が咳き込んで顔が真っ黒になる恐れがあるからだ。両国発着のホームが無くなり、跡が残ってる。
2010/06/19 21:44 | URL | 投稿者:タクロウ [編集]
Re: 総武・横須賀両線の地下駅
タクロウさま>
http://takuya870625.blog43.fc2.com/blog-entry-150.html
こちらの記事になされたコメントと類似するため返信は省略します。

※同じ内容のコメントを複数の記事にいくつも投稿するのはご遠慮ください。筆者は大学院生ですのでブログへ費やす時間が無限にあるわけではありません。コメントの返信については睡眠時間を削って行っているのが現状です。同じ内容のコメントについてはできるだけまとめて投稿していただくようお願いいたします。
2010/06/21 23:42 | URL | 投稿者:takuya870625(管理人)
総武線地下トンネルについて。
奥深いですね。

1994年以前のばくろちょう~新橋までの4駅と、今現在の平成のE217・ATOS時代のその駅。

デザインまで変化したように、
なんとなく思います。

でも、馬喰町駅のデザインが変わってほしいって千個人的に思います。
地下5階に駅を作らなくてはならなくて、あの昭和の時代ですから仕方なかったのだと思いますし、
ああいうケチった無理したつくりにはなるのだろうが、デザインを変えたらいいのになって思いました。

個人的に昔の 国鉄地下型の馬喰町の東京駅の柱のアレと同じ素材でできた駅名表などを見て
おもいました・・・

今は、1995年当たりから、普通のJRの緑帯に青ラインの漢字の現行のものに一斉取替えされましたが、
駅のデザインは、昔と変わらないな・・・
あの時に、駅のデザインを変えてほしいと思いました。

階段付近の緑色のタイルの深緑色は暗いし、真ん中のコンクリート塀のクリーム色のペンキを、
もっと素材を変えたりとか、それかコンクリート塀を撤去して新日本橋風にしたり。

階段付近の緑色のタイルの色も、その上から別な素材を被せて明るい色にしたりなど、
変えたらもっとちがっていたなって思いました。

総武線地下トンネルもそのうち、千葉駅を新しくするように、改装もされるって噂も、
小耳に挟みました。

馬喰町の駅名表の件も、国鉄地下型が貧相すぎて見栄えしなく不評であったため95年に
全部交換された・・と言う噂もききました。本当かな??
2011/08/19 00:45 | URL | 投稿者:千 [編集]
Re: 総武線地下トンネルについて。
千様

首都圏のJR線や地下鉄各線で平成以降に新規に建設された駅はそれ以前の駅と比べてかなり雰囲気が変わった印象があります。(照明に関しては特に。)また、既存の駅もその仕様に合わせて急速にリニューアルが進んでおり、相対的に古い内装のままの駅が見劣りするようになったのは事実です。駅名標に関しては他の駅と違うことによる利用者の混乱の問題もあり、90年代に全ての駅で同一デザインに統一されたのはご指摘の通りですが、他の部分については地下駅特有の資材搬入の難しさや駅間トンネルの地下水対策を優先してきたこともあり更新が進んでいないようです。当初予定されていた5年より延びてはいるものの、駅間トンネルの地下水対策はまもなく終了することから、今後は駅構内の本格的なリニューアルに着手するかもしれません。
2011/08/19 16:03 | URL | 投稿者:takuya870625(管理人)
有難うございます!
はい。そうなると嬉しいです。
とくに、私は、馬喰町駅の事を気にしていたのです。
ちょっと、他の駅に比べて、特徴的なデザインですよね。
駅名票は、90年代に変わっている。
ですが、駅全体の内装は、昔とおんなじですよね…。

>既存の駅もその仕様に合わせて急速にリニューアルが進んでおり、相対的に古い内装のままの駅が見劣りするようになったのは事実です。

そう。特に何度も済みませんが、
地下駅の馬喰町駅が、昭和的な壁紙の色や、
深緑色のタイルだなって思います。

>駅名標に関しては他の駅と違うことによる利用者の混乱の問題もあり、90年代に全ての駅で同一デザインに統一された

うん。馬喰町駅の事は話題になっていたのでした。私の近所とか学校とか会社とか、ちょっとあちこちでね…。

私もみんなと同じように思っていました。
感じていました。
2011/08/19 20:48 | URL | 投稿者:千 [編集]
タクロウ様宛のご返信について。
それは、自身にも言える状況でございましたので、極力、控えます。

誠に申し訳ございませんでした。

まだまだ、総武線地下トンネルや、旅行や鉄道の興味は、薄れてはいないです、楽しく拝見させてこれからも頂きます。
2012/05/25 17:08 | URL | 投稿者:千
地下総武トンネル 見学
総武地下ホームは昭和47年7月竣工をいたしました。このときは当時 特急わかしお(外房線)・特急さざなみ号(内房線)が走ってました。1月11日(日)に
我慢しますのしばらくお待ちください

2015/01/04 22:58 | URL | 投稿者:坂本ひろたか
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