横浜駅横須賀線ホーム拡幅工事(2010年5月16日取材)

拡幅後の横浜駅横須賀線ホーム10番線に停車中のE217系

昨年11月に取材を行った横浜駅の横須賀線ホーム拡幅工事ですが、去る4月24・25日に線路の切替・ホームの拡幅作業が行われました。今回は拡幅後のホームの様子や工事が続いていた南改札口の状況について解説することとします。なお、ホーム拡幅工事の概要やこれまでの工事の状況については以下の記事をご覧ください。

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横浜駅横須賀線ホーム拡幅工事の現況(2006年2月6日作成)

■拡幅後のホーム
横須賀線ホームの拡幅計画(再掲)
横須賀線ホームの拡幅計画(再掲)

この工事ではみなとみらい線との直通開始に伴い地下へ移動した東急東横線の高架橋跡地を利用して横須賀線上り線を移設してホームの最大幅員を7.8mから15.3mへ拡幅しました。線路の切替工事は4月24日の21時から翌25日の9時半まで横須賀線上りホーム10番線を完全に閉鎖した上で行われ、工事中は横須賀線上り列車は東海道線ホーム8番線に発着番線を変更、湘南新宿ラインは新宿・大崎以南を運休にするなどの措置がとられました。

拡幅された横須賀線ホームと停車中のE259系「成田エクスプレス」
拡幅された横須賀線ホームと停車中のE259系「成田エクスプレス」

今回取材(5月16日)時点では工事から1ヶ月が経過していないこともあり、旧上り線上に設置されたホームはまだ仮設構造となっており、横須賀線ホームの床面は全面的にゴム製のシートで覆われた状態となっていました。また、ホームの柱や天井には古い信号設備などが撤去されずに残された状態でした。なお、当初の計画では既存のホームと拡幅ホームを接続する仮設の床はホーム全長ではなく利用者の多い階段付近などに限定して設置することになっていましたが、実際の工事ではホーム全長に渡って設置する形に変更されています。これはこのホームが横須賀線上を走る全列車が停車しており昼夜を問わず混雑していることから、一部のみを接続する形では乗降客の流動に支障が出ると判断されたためと思われます。

中央南改札口へ続く階段と仮囲い 階段を下りたところの壁面はすでに完成しているが、ここを壊してエスカレータを設置するのだろうか?
左:中央南改札口へ続く階段と仮囲い
右:階段を下りたところの壁面はすでに完成しているが、ここを壊してエスカレータを設置するのだろうか?

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ホームから中央通路へ通じる階段は全部で4箇所ありますが、このうち一番大船寄りの階段については今後旧上り線の線路跡を利用してエスカレータを設置する計画となっており、予定地には仮囲いが設置されています。この階段を降りたところの通路の壁面はすでに内装がすべて完成した状態となっており、今後壁面を再度撤去してエスカレータを接続するものと思われます。

▼脚注
:ただし、この壁面には使途不明の扉(工事作業員の出入口?)が設置されており、あらかじめエスカレータの設置を考慮した設計になっているものと思われる。

東海道線ホーム(7・8番線)から見た横須賀線ホーム大船寄りの延伸部 横須賀線ホーム大船寄りの端にある南改札口へ通じる階段。今後エスカレータが新設される予定
左:東海道線ホーム(7・8番線)から見た横須賀線ホーム大船寄りの延伸部
右:横須賀線ホーム大船寄りの端にある南改札口へ通じる階段。今後エスカレータが新設される予定。

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今回のホーム拡幅工事に際しては混雑緩和のため上り線ホーム(10番線)を大船方へ30m延伸し、上り列車の停止位置を移動しました。これにあわせて南改札口へ通じるホーム大船寄り端の階段にエスカレータを新設する計画となっており、階段脇に仮囲いが設置されています。また、今後は下り線ホームについても上り線ホームと同じ位置まで延伸される計画となっています。

上り列車の停止位置が大幅に後退したホーム東京寄り 使用しなくなった東京寄り30mのホームは封鎖された
左:上り列車の停止位置が大幅に後退したホーム東京寄り
右:使用しなくなった東京寄り30mのホームは封鎖された

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このホーム延伸に伴い新田間川上に張り出す形で10番線側のみに設置されていたホームは使用されなくなったため柵で仕切られ入れなくなりました。このため、従来とは逆に下り列車が東京寄りに大きくはみ出す形で停車するようになりましたが、これについても前述の下り線ホーム大船方の延伸工事が完了した時点で下り列車の停止位置を上り列車と同じ位置に合わせる計画となっています。よって、最終的に既存のホームの東京寄り70mは不要となるため撤去される予定です。この撤去予定の部分についてはホーム床面に穴あけ(コア抜き?)の位置を示すと思しき印が描かれており、まもなく本格的な取り壊し工事が開始されるものと思われます。

■完成した南改札口
すべての設備が完成した南改札口
すべての設備が完成した南改札口
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今回の横須賀線ホーム拡幅工事とほぼ時を同じくしてみなとみらい線の建設開始以来10年以上にわたり工事が続いていた南改札口がようやく完成を迎えました。
これまで工事中のため仮設となっていた南改札口(地下1階)からみなとみらい線のコンコース(地下2階)へ下りる階段は今回位置を若干変更した上で完成しており、合わせてエスカレータも新設されていました。

南改札口を入ったところの工事中 南改札口を入ったところの完成後
南改札口を入ったところの工事中と完成後の比較。左が工事中(2009年11月24日)、右が完成後(2010年5月16日)
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2009年11月24日に撮影した仮設の南改札口 今回取材時の同地点。仮設の改札口の面影は全く残っていない。
左:2009年11月24日に撮影した仮設の南改札口
右:今回取材時の同地点。仮設の改札口の面影は全く残っていない。

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前回取材時(2009年11月24日)の南改札口は根岸線直下に設置された仮設のものとなっていましたが、今回取材時(2010年5月16日)は東海道線ホーム直下の本設の改札口へ移動しており、これまで仮設の改札口があった場所には早くも喫茶店や書店がオープンしていました。改札内の柱には最近JR東日本の首都圏の各駅で急速に普及しているデジタルポスター(動画広告)が設置されています。
現在のところ、南改札口で残っている工事は前述の横須賀線ホームへ通じるエスカレーターの新設のみとなっています。

みなとみらい線の工事開始以来長らく未完成の状態が続いている横浜駅ですが、今後は西口駅ビルの建て替えを含む大規模再開発が検討されています。激しさを増す世の中の変化に合わせて駅がアップグレードされるサイクルも短くなる傾向があります。横浜駅が本当の意味で「完成」を迎える日はもうやってこないのかもしれません。

▼参考
横浜駅における横須賀線ホーム拡幅に伴う施工計画について - 第35回土木学会関東支部技術研究発表会(PDF)
横浜市 都市整備局 都市再生推進課 横浜駅周辺地区
横浜市 都市整備局 エキサイトよこはま22(横浜駅周辺大改造計画) このエントリーをはてなブックマークに追加
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