渋谷駅 - 地下鉄副都心線全線全駅レポート(13)

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。



渋谷駅(F16)


東急文化会館跡地の15番出入口
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(35mm)・オート(1/125/F6.7/ISO100)・トリミング>

渋谷(しぶや)
・所在地:東京都渋谷区渋谷2丁目(地図
・キロ程:和光市起点20.2km
・停車種別:全種別
・ホーム形態:2面4線(暫定2面2線)
・トンネル形態:開削(地下5層)
・乗り換え路線:銀座線・半蔵門線・東急東横線・東急田園都市線・京王井の頭線・JR山手線・湘南新宿ライン

副都心線渋谷駅は宮益坂下の交差点の北側から渋谷駅東口バスターミナルにかけての地下に建設されており、地上への出入口は既存の半蔵門線のものの他、副都心線開業に合わせて4箇所新設されています。駅周辺は東急百貨店など商業施設が集まり、平日・休日問わず人通りは非常に多くなっています。副都心線の駅は渋谷駅本体から若干離れた位置にあり、もともと継ぎ足しを重ねて造られた複雑極まりない構造となっている渋谷駅本体へさらに複雑な形状の通路で連絡することなり、一部では「ゲームの世界のような複雑さだ」と話題になっています。



南側(代官山方)の改札口
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/30/F3.5/ISO200)・トリミング>



B2Fコンコース。
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/30/F3.5/ISO100)・トリミング>



半蔵門線ホームに新設された連絡通路
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/30/F3.5/ISO200)>

副都心線渋谷駅は当初単独の終端駅として1面2線のホームで計画されていましたが、その後東急東横線との直通が追加され2面4線に拡張されました。東横線との直通は4年後の2012年の開始を予定しており、副都心線の渋谷駅は建設・管理ともに東急電鉄が行っており、駅構内の案内サイン類もすべて東急仕様となっています。また、交差する半蔵門線も渋谷駅から先は同じ東急の田園都市線と直通しており、こちらも昨年12月に管理が東京メトロから東急に移管され、東急は半蔵門線・副都心線の駅を一括して管理しています。



B5F副都心線ホーム
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/30/F3.5/ISO200)>



中2線は未使用で通路が渡されている
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/30/F3.5/ISO400)>



内装が無いホーム池袋方
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/30/F3.5/ISO200)>

地下5階のホーム・線路は2面4線分が確保されていますが、現状ではそこまで必要ないため中央の2線はレールのみ敷設した状態で、その上にホーム間を行き来できるよう仮設の通路が被せています。また、池袋方には内装がされていない未完成の部分があるなど全体的に見ても「暫定開業」であるのがわかる構造となっています。



ホーム中央部の吹き抜け。架線支持用に鉄骨が渡されている。
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/6/F3.5/ISO100)>


ホーム上部の大吹き抜け
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/6/F3.5/ISO100)>



吹き抜けをB2Fから見下ろす
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/15/F3.5/ISO400)・トリミング>



吹き抜けの脇は地上へ
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/30/F3.5/ISO100)>

副都心線渋谷駅の設計は独創的なデザインで知られる建築家・安藤忠雄氏が行いました。この渋谷駅のコンセプトは「地宙船(ちちゅうせん)」。駅全体があたかもラグビーボールのような球体の中に収まっているかのごとく形づくられ、その底面の地下5階のホームからは地下2階の改札階へ向けて楕円形の巨大な吹き抜けが貫くというものです。これにより従来の地下鉄駅の常識を打ち破る斬新かつ開放感あふれるつくりとなっています。
また、改札階は東急文化会館の跡地の地上へ直接開口しており、地下5階ホームからこのルートで送風機によらない自然換気を行うことが可能です。さらに、天井裏に張り巡らしたパイプに冷水を循環させ冷房機として作用させる「放射冷房システム」も備わり、大深度の地下駅ながら電力消費を大幅に削減しています。



「地宙船」の模型。背後で唐突に切れた線路は4年後、東横線へつながる。
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/15/F3.5/ISO100)>



代官山方面へ向けて工事が続く。
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/125/F6.7/ISO100)>

渋谷駅の将来


渋谷駅東口バスターミナル
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/125/F6.7/ISO100)>

現在地上にある東急東横線渋谷駅は2012年の副都心線直通開始後に廃止される予定です。これにあわせ、東京都では渋谷駅から約半径600mの範囲(139ha)を「都市再生緊急整備地域」に指定し、大規模な再開発を行うことを計画しています。このうち、渋谷駅と直接関係する計画は以下のとおりです。

●東急文化会館跡地への高層ビル建設(進行中)
15番出入口がある東急文化会館跡地に地上33階・地下4階の高層ビルを建設します。副都心線渋谷駅の一部として機能するほか、大規模災害時の帰宅困難者の収容施設としても位置づけられており、最大6千人を収容できる空間が確保されます。

▲東横線渋谷駅の撤去と湘南新宿ラインホームの移設(計画)
現在渋谷駅の埼京線・湘南新宿ラインのホームは駅本体から200m程離れた位置にあり、乗り換えに不便な状態となっています。今後、不要となる東横線ホームを撤去し、開いた空間にホームを移設する計画です。

▲東急百貨店東横店の建て替え(計画)
東急百貨店東横店は戦前にできた部分もあり、老朽化や床面積が狭いなどの問題があります。また、建物内を貫通している銀座線渋谷駅はホームが狭く、乗客を捌ききれていないという問題もあります。東横線ホームの撤去にあわせ、東急百貨店東横店の建て替え・銀座線渋谷駅の改良を行う計画です。


東口バスターミナルの端で地上に出る渋谷川
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(20mm)・オート(1/90/F6.7/ISO100)>

▲渋谷川の移設(計画)
東急百貨店東館の下には暗渠化された渋谷川が流れています。この渋谷川があるため東口周辺では地下1階部分が利用できず、乗り換え通路を非常に複雑な構造にせざるを得ないなど地下開発に支障が出ています。再開発にあわせてこの渋谷川を移設し、複雑化している通路群を再編する計画です。

現状では具体的な計画がまとまっていないものも多々ありますが、将来的に渋谷駅は現在の姿を全くとどめないほど大規模に再開発される可能性があるわけです。いずれにしろ、冒頭で述べた「ゲームの世界のよう」な構造は駅という多くの人が利用する施設である以上好ましいことではありません。今後、渋谷駅が誰でも利用しやすい駅になることを期待したいところです。


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