新宿三丁目駅 - 地下鉄副都心線全線全駅レポート(10)

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。



東新宿~新宿三丁目は東京メトロ最急勾配区間
東新宿駅は渋谷方面行きが地下5階、池袋方面行きが地下6階を通っています。一方、隣の新宿三丁目駅は後述する交差路線の関係で両方向とも副都心線では浅い部類の地下3階を通っています。東新宿駅と新宿三丁目駅の駅間距離は資料上は1.1kmとなっていますが、これは駅中心間の距離であり、池袋寄りに折り返し線を持つ新宿三丁目駅との駅間距離は実際はもっと短いものとなります。これが意味するのは、わずか1kmほどの距離の間で地下2~3階を昇り降りしなければならないということです。よって、東新宿~新宿三丁目駅の間の線路は両方向とも非常に急な勾配となっており、特に地下3階分を降りる池袋方面行きの線路は東京メトロ最急勾配である40パーミル(4%=2.29度(※))となっています。通常の鉄道では安全上の理由から勾配の最大値は35パーミルと規定されており、この区間は国土交通省の特認を取って建設されています。

※算出式:arctan(勾配の数値[パーミル]÷1000)

新宿三丁目駅(F13)


明治通りの反対側から見たE7出入口
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/250/F6.7/ISO100)>

新宿三丁目(しんじゅくさんちょうめ)
・所在地:東京都新宿区新宿3丁目(地図
・キロ程:和光市起点16.6km
・停車種別:全種別
・ホーム形態:1面2線
・トンネル形態:開削(地下3層)
・乗り換え路線:丸ノ内線・都営新宿線(地下街経由で新宿駅(各鉄道会社)へ向かうことも可能)

新宿三丁目駅では駅の北側で丸ノ内線、中央部で都営新宿線と交差しています。副都心線の新宿三丁目駅は池袋方に将来東急東横線から乗り入れてくる列車の折り返し用に引上げ線が1本設置されており、駅の全長は南北に800mと長くなっています。
駅近くには伊勢丹、高島屋(タカシマヤタイムズスクエア)と2つのデパートが並んでおり、副都心線開業によってこの2店が地下でつながるため、今後どのように競争を繰り広げることになるのかメディアの間で話題となっています。また、現在甲州街道直下に新宿駅へ向けて新たに地下道が建設中で、今後新宿駅前にあるルミネ・小田急百貨店・京王百貨店の3店も巻き込み競争が泥沼化する可能性も秘めています。


新宿三丁目交差点前に建つ伊勢丹。この交差点の地下を副都心線が走る。
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/180/F6.7/ISO100)>



その地下。この右側で伊勢丹の地階につながる。奥へ行くと副都心線の改札口。
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/45/F4/ISO100)・トリミング>



高島屋前の駅出入口エレベータ。奥の円筒状の物体は副都心線トンネルの換気塔。
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/60/F4.5/ISO100)・トリミング>



その地下のコンコースは高島屋地階に通じる。
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/10/F3.5/ISO100)・トリミング>



副都心線改札口
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/45/F3.5/ISO100)・トリミング>



パブリックアート「ウォーターフォール(滝)」(千住博 作)。ゲージュツはむずかしい・・・
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/10/F3.5/ISO100)・トリミング>

副都心線改札口はホーム中央部・渋谷方の2箇所にあります。中央部の改札口へ向かう階段は上部が大きな吹き抜けになっているほか、改札口の間に当たる部分にも上階のコンコースとの吹き抜けが設けられています。新宿三丁目駅のデザインコンセプトは繁華街のネオンとかつて当地に存在した内藤新宿(江戸四宿の1つ)をイメージした「光の帯×内藤新宿」で、ステーションカラーは「藤色」となっています。



副都心線ホーム
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/30/F3.5/ISO100)>



コンコース階との吹き抜け
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(18mm)・オート(1/45/F3.5/ISO100)>

曲芸的な掘削技術


丸ノ内線ホーム端にある副都心線ホームへの連絡通路
<PENTAX K10D・smcPENTAX-DA18-55mmF3.5-5.6AL(26mm)・オート(1/45/F4/ISO100)>

副都心線開業に合わせ、丸ノ内線ホームの四ッ谷よりの端に副都心線ホームへの連絡通路が設置されました。この連絡通路を通ると感じるのは「異常に両ホーム間の高低差が小さい」ということです。それもそのはず、副都心線トンネルと丸ノ内線トンネルの間隔はわずか数十センチしかないのです。また、副都心線ホーム中央部の下には都営新宿線のシールドトンネル2本が通っていますが、このトンネルと副都心線のトンネルとの間隔は驚くなかれわずか11センチなのです。このため副都心線の新宿三丁目駅は非常に高度な技術を駆使して建設されました。丸ノ内線のトンネルについては沈下による損傷を防ぐため、補強用の添え梁を設置し、おびただしい数の鉄骨で支えながらその下を掘削。一方都営新宿線のトンネルはそのまま上部を掘削すると「重し」を失ったトンネルが地下水圧などによって浮き上がる可能性があったことから、この部分はいくつか小分けにして掘削を行い、常にトンネルに圧力がかかるよう考慮しながら建設されました。
日本のトンネル掘削技術は「理論上掘れるのならばどこでも掘ってしまう」という水準なのかもしれません。



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