京王電鉄調布駅地下化

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。


京王線の国領・布田・調布の3駅は現在地下化工事が進んでいます。今月初め、その様子を見てきました。

まもなく橋上化される調布駅駅舎。
<CanonPowerShotA700・(6mm)・オート(Tv1/400/F4/感度オート)・トリミング>

営業線直下のトンネル工事


平面交差する京王線(右へ進む線路)と相模原線(左へカーブする線路)。
<CanonPowerShotA700・(15mm)・オート(Tv1/250/F4/感度オート)>

調布駅は駅近くに調布市役所があるなど調布市の中心をなしており、1日約11万人(2006年度)の利用があります。また、この駅は京王線(京王八王子方面)と相模原線が分岐する場所でもあり、運転上の重要な拠点ともなっています。しかし、双方の路線は平面交差で分岐しており、朝夕のラッシュ時には交差する列車を待つため駅外で列車が停車することが常態化しています。また、駅の南北を結ぶのは駅の外れの踏切2箇所か駅直下を通る狭い地下道を通るしかなく、この間を行き来するのに支障が生じています。
これらを解消するため国領・布田・調布の3駅を含む全長3.7kmを地下化することとなり、現在工事が進められています。完成後は上下線が2段重ねの地下駅となり、平面交差が解消され現在よりも余裕のあるダイヤ構成が可能となります。また、交差する18箇所の踏切が解消され市街地の活性化が期待できます。(一部の再開発はすでに着工済み。)



左:ホーム上空に人工地盤の設置が進む調布駅。
<CanonPowerShotA700・(6mm)・オート(Tv1/250/F4/感度オート)>
右:鶴川街道陸橋付近。この先が地上と地下をつなぐ掘割になる。
<CanonPowerShotA700・(6mm)・シャッタ(Tv1/500/F4/感度オート)・トリミング>

調布駅は地下1階が改札口、地下2階が下り線、地下3階が上り線の3層構造になります。調布駅から下り方面(京王八王子・高尾山口方面)は京王線が鶴川街道付近まで、相模原線が品川通り付近までそれぞれ地下を進みます。
調布駅は現在地下に駅舎がありますが、このままでは地下のトンネル掘削ができないため、今年秋頃を目処に橋上駅舎に切り替えられる予定で、現在ホーム上空に人工地盤の建設が進んでいます。また、鶴川街道は陸橋であるため変化はありませんが、品川通りは地下で線路をくぐっており、これもトンネル建設の支障になるため、2007年3月25日から仮設の陸橋を使用して線路と交差しています。



調布~国領間のトンネルのイメージ。(MSPaintで作成)

上り方面(新宿方面)は上図(ヘタクソな図ですみません・・・)のように国領駅まで上下線が別のシールドトンネル、国領駅から地上に出る野川の手前までが開削工法で建設されます。トンネルを掘削するシールドマシンは国領駅西側に設置された縦坑から発進し、上り線のトンネルを掘削しながら調布駅手前の縦坑まで到達した後、縦坑内でUターンし、下り線のトンネルを掘削しながら国領駅まで戻ります。布田駅は上下線のトンネルが完成した後、地上から上下線の間を掘り広げ、最終的に区部の地下鉄駅(半蔵門線永田町駅など)で見られる「メガネ型」のトンネルになる予定です。(このあたりは「参考」に示した京王電鉄による解説がわかりやすい。)
シールド工法はこれまで埋立地の軟弱地盤や地下水位より下になる地下5~6階などの極端に深い場所で多く用いられてきましたが、コストが高くなることから郊外の安定した地盤では開削工法やNATM(新オーストリアトンネル工法)が多く用いられています。今回、郊外で高コストなシールド工法を使用したのは営業線直下という厳しい条件下で高速かつ安全に掘削を行う狙いがあるものと思われます。



左:布田駅。
<CanonPowerShotA700・(6mm)・シャッタ(Tv1/500/F4/感度オート)>
右:国領駅。(2008年3月1日の様子。)
<CanonPowerShotA700・(13mm)・オート(Tv1/250/F4/感度オート)>

布田・国領の両駅とも地下にあった駅舎が橋上化され、残った構造物の解体作業が行われています。また、さる3月16日には国領駅付近の下り線が仮線に移動しました。今年夏ごろには上り線も仮線に移動し、島式ホームの構造になる予定です。また、地上からは判りませんが国領駅西側の縦坑内にはシールドマシンがすでに搬入されており、夏ごろからトンネルの掘削が始まる予定です。

最終的な完成は4年後の2012年を予定しています。高架化と違い、地上からはあまり変化がわかりませんが、地下では着々と建設が進んでいるようです。今回フォローし切れなかった相模原線の状況も含め、今後も機会を見て追っていこうと思います。

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