常磐線・成田線“エアポート常磐”運転

カテゴリ:鉄道:JRの車両常磐線 | 公開日:2008年01月07日02:34
※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。

昨年12月29~31日、そして今月3・5・6日に常磐線・成田線経由の臨時快速列車“エアポート常磐”が運転されました。

“エアポート常磐”の概要


“エアポート常磐”。馬橋にて。

“エアポート常磐”は183系6両編成を使用し、上野駅から常磐線・成田線(我孫子~成田間、通称「我孫子線」)を経由し、成田でスイッチバックし、成田空港まで運転されました。停車駅は上野、北千住、松戸、柏、我孫子、※成田、空港第2ビル、成田空港の順で、2往復運転され、下り列車は全車指定席、上り列車は全車自由席となっていました。(※成田は全下り列車と12月中の上り列車はスイッチバックに伴う運転停車(乗降は不可)のみ。1月中に停車となっているのは成田山新勝寺への初詣客をターゲットとしたためと思われます。)

成田空港アクセス鉄道の“実証実験”と今後
この列車が運転された背景には常磐線・成田線(我孫子線)に関して沿線自治体がJR東日本に対し抱いている強い不満ということがあげられます。
成田空港への公共交通機関は総武線・京成・リムジンバスがメインとなっていますが、我孫子線経由も全く考慮されていないというわけではありません。その証拠は我孫子線の全ての駅が交換可能となっていたり、我孫子線の列車の約半数が成田駅において成田空港方面の列車との接続を考慮したダイヤとなっていることに表れています。
我孫子市を筆頭とする沿線自治体ではこれをさらに発展させ、我孫子線の複線化を実現させるべくJRに再三の要望を行ってきました。(我孫子市は加えて常磐線特別快速の我孫子停車も要望しています。)一部では複線化の線路用地も確保されたものの、我孫子線は元々1時間に2、3本と列車本数が少なく近隣の他の鉄道路線(北総鉄道など)に乗客が流れてしまうことや、ここ数年の住宅の都心回帰傾向、マイカーの普及などもあって我孫子線の乗客数は減少傾向にあり、採算性に問題があるということで1997(平成9)年にこの複線化事業は凍結されています。また、沿線自治体が複線化の前段として要望している増発や駅施設の改良などについても前述の理由からJRは消極的になっています。
こうした背景から、今回“エアポート常磐”が運転された理由は年末年始という多客期に都心や常磐線から我孫子線経由で成田空港へ向かう利用者がどれだけいるかということを見積もる目的がありました。これはいわば複線化に対する基礎資料を集める“実証実験”だったともいえます。
しかしながら、実際の結果は非常に厳しいようでWeb上に挙げられた乗車した人の感想を見る限り「乗っているのは(固定客になり得ない)鉄道ファンだけ」「最初で最後の運転では?」といった状況のようです。今後、成田空港への公共交通機関には2010(平成22)年に成田新高速鉄道(下記「参考」リンク参照)の新設が予定されており、沿線自治体が望んでいる「我孫子線の成田空港アクセス路線としての地位」はますます危ういものとなりそうです。

▼参考
水空ライン成田線 - 我孫子市行政情報
→我孫子線複線化に向けたこれまでの取り組み。「水空ライン」は2001(平成13)年に成田線開通100周年を記念して公募により決められたもの。ただし、あまり浸透はしていない模様。(リンク切れ)
市長室だより32(広報あびこ12月1日号)快速「エアポート常磐」が運行 - 我孫子市行政情報
→これよりさらに詳しい記事もあったが運転終了に伴い削除された。
成田新高速鉄道
→北総鉄道を成田空港まで延長し、最高速度160km/h運転を行い上野~成田空港間を最速36分で結ぶ

▼関連記事
「げんこつ電車」北総7000形・「C-Flyer」北総9100形ほか(2006年5月23日)
→北総鉄道と成田新高速鉄道に関して
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