新大橋・両国橋・JR総武線隅田川橋梁 - 隅田川夜景《5》

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。




新大橋


東詰から見た新大橋。

最初に新大橋がかけられたのは江戸時代の元禄6年で、場所は現在の位置よりやや下流側だったようです。この橋は歌川広重の名所江戸百景にも登場しています。「新大橋」の名称は次に紹介する両国橋が「大橋」と呼ばれ、その次に架橋されたことにちなみます。明治45(1912)年には西洋式のトラス式鉄橋に架け替えられました。その11年後の大正12(1923)年には関東大震災、さらにその22年後の昭和20(1945)年には東京大空襲に遭いますが、隅田川の橋が軒並み被災する中で新大橋は大きな破損がなく残り、多くの人の命を救ったことから「人助け橋」といわれています。その鉄橋も昭和に入り、特に高度成長期になってからは老朽化が深刻になり、昭和51(1976)年に現在の斜張橋に架け替えられました。役割を終えた古い橋は歴史的にも価値の高い物であり、親柱が現在の橋の東詰に、鉄橋のうち浜町寄りの1径間の半分(25m)が愛知県犬山市の「博物館明治村」に移築保存されています。


東詰に保存されている旧新大橋の親柱。電灯もきちんと点灯する。

新大橋は中央大橋と同じく中央に主塔がある斜張橋(吊り橋)ですが、橋桁の形をはじめこちらのほうが「機能重視」という感じがします。夜間は主塔と橋桁がライトアップされ、温かみのある黄色い橋は遠方からでもよく目立ちます。(今回の訪問時には橋桁のライトは消灯していました。)


両国橋


東詰から見た両国橋。

両国橋の最初の架橋は寛文元(1661)年で、千住大橋に続き隅田川で2番目という歴史のある橋です。千住大橋ができたのは文禄3(1594)年であり、それから70年余りに渡って隅田川に橋が架けられなかったのは江戸の防衛のためです。しかし、両国橋ができる4年前に発生した振袖火事(明暦の大火)を機に避難路確保という意味で隅田川に次々と橋が架けられることとなります。
他の隅田川の橋と同様、両国橋は何度も破損・流出し、そのつど架け替えが行われています。明治30(1897)年には花火大会の群集の重みに耐え切れず、橋が崩壊したため、その後は木橋ではなく鉄橋での架橋になっています。関東大震災の後、昭和7(1932)年に現在の橋に架け替えられました。取り外された古い鉄橋のうち1径間は改造の上で隅田川支流の亀島川にかかる南高橋に流用されています。(後ほど記事作成予定)



両国橋の両詰にある親柱。球状の飾りが特徴的。

「両国」の名称は武蔵国(東京都)と下総国(千葉県北部)を渡すところからつけられました。橋の上を通っているのは東京と千葉を結ぶ大動脈である国道14号線(京葉道路)が通っており、「両国橋」の名にふさわしい役割を果たしているといえます。隅田川のほかの橋と比べるとかなり質素ですが夜間は橋がライトアップされます。(主目的は船の衝突防止でしょうか?)


JR総武線隅田川橋梁


両国橋付近から見た総武線隅田川橋梁。

両国橋の数百メートル上流に架かるのが総武線隅田川橋梁で、建設は両国橋と同じく昭和7年です。鉄道橋でよく用いられるプレートガーター橋ですが、3径間あるうちの真ん中の桁はアーチを併用した「ランガー桁」であり、この総武線隅田川橋梁が日本で最初の使用例です。このほか、御茶ノ水へ続くコンクリート製の高架橋区間でも当時の最新技術が多用されており、鉄道の土木技術の新しい時代を切り開いたといえます。
なお、両国駅の端で地下に入った総武快速線はこの総武線隅田川橋梁の下を通り、江戸通りの地下を進み東京駅へ向かっています。




江戸東京博物館。両国駅ホーム上より。

(撮影日:2007年11月3日・11月4日・12月1日、つづく。)
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