等々力渓谷「完全版」

カテゴリ:公園・風景 | 公開日:2007年10月12日23:34
※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。


東京都世田谷区にある等々力渓谷です。昨年12月に一度行っていますが、このときは日没のため全てを撮影することはできませんでした。「完全版」記事の作成を目指すべく今回改めて撮り直しに出かけたものです。等々力渓谷に関する詳しい解説は以前の記事(リンクは一番下)も参照いただくこととして、今回は写真中心で構成していきたいと思います。

猛暑を知らず・・・


等々力駅側の入口。

東急大井町線等々力駅の南西にあるのが区部では唯一の自然渓谷である等々力渓谷です。武蔵野台地の端部(国分寺崖線)が谷沢川という川によって浸食されてできた谷地形で、急斜面であることから開発から免れて現在に至るまで植物・湧水など豊かな自然を残しています。



渓谷内の様子。

訪問した9月15日の東京は残暑が厳しく、ちょうど私が等々力渓谷にいた頃最高気温30.7度を記録しています。しかし、渓谷内は木々で日差しがさえぎられ、地面を湧水が流れていることから周囲よりも体感気温は2~3度低く感じられました。事実、渓谷入口にある温度計は28.4度を示していました。川面では鴨が水浴びをしています。前回と比べて少々残念だったのは川を流れる水に若干ドブ臭さが感じられたことです。これは一週間前の台風による汚水の流出がまだ残っていたことが原因と思われます。(東京の下水は多くが汚水・雨水を同じ管に流す「合流式」であり、大雨でオーバーフローすると汚水が川に流出する。)



左上:等々力渓谷3号横穴古墳。古墳~奈良時代のものと推定されている。
右上:等々力不動尊。
左下:不動の滝。
右下:湧水が汲めるようになっている。ただし「必ず煮沸せよ」との看板がある。

前回と違い、真昼間であったことから渓谷内を散策している人も多く見られました。「不動の滝」の脇では小さな茶店が営業していて、カキ氷などが売られていました。不動の滝脇の階段を上ると等々力不動尊があります。ここから先は前回行けなかった場所です。



左上:庭園入口。湧水で湿地化しているため一面竹林となっている。
右上:庭園内。斜面を使っているということでやや窮屈。池はもちろん自然の湧水を活用。
左下:階段を上ると茶室があり、等々力渓谷に関する資料室になっている。
右下:茶室の脇は芝生の広場になっている。

さらに奥に行くと日本庭園がありました。前回は全く気づかなかった施設です。ここも自然の地形・湧水などをうまく活用しています。

川と交差、そして合流


住宅地の中を流れる谷沢川。途中丸子川が谷沢川の下を交差する。

日本庭園を過ぎると周囲は住宅地に変わります。増水に備えてか、谷沢川の河床はかなり深くなっています。よく見ると護岸の亀裂からチョロチョロと水が湧いている場所があります。この付近は地下水が相当多いようです。さらに行くと谷沢川の脇に勢いよく水が噴き出している場所があり、そこから水路が延びています。これはかつての六郷用水の跡である丸子川で、谷沢川を地下で交差した後、ポンプで汲み上げられて再び地上を流れているものです。川同士の立体交差というのはあまり見られない光景です。



多摩川河川敷。

さらに進むと谷沢川は多摩川に合流します。多摩川はこの一週間前、台風9号の影響で大増水し、周辺自治体の一部で避難勧告が出ました。水はひいたものの、河川敷には上流から流されてきた流木や草、さらには粗大ゴミ(?)までもが散乱している状態で、一部は立っていた看板や柵などに引っかかっています。増水時の荒々しさを思い起こさせる光景です。



東急等々力駅。

「等々力渓谷の湧水に影響を及ぼす」として中断していた東急大井町線等々力駅の地下化工事ですが、トンネルに導水管を設置するなど具体的な対策工の方法も決まり、まもなく着工するようです。現在のような都会らしからぬ形の等々力駅も近い将来現代的な地下駅に生まれ変わることになります。


▼関連記事
等々力渓谷(2006年12月12日)
等々力駅地下化とその問題(2006年12月14日)
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タグ:  等々力渓谷  等々力不動尊  多摩川
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