115系JR東海流?分散冷房車

カテゴリ:鉄道:JRの車両 | 公開日:2006年09月24日19:25
※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。



富士駅からは東海道線に乗って静岡駅へ移動します。電車を待っていたホームの反対側には身延線の甲府行きの電車が停車中でした。この車両は標準型の集中式冷房搭載の準備がなされているにもかかわらず分散形冷房が搭載された曰く付きの車両でした。

理由はJR東日本と同じ


民営化の時点でJR各社にはまだ非冷房車が多く残っていました。引き続き国鉄標準のAU75形集中形冷房での冷房改造が続けられた一方、一部の会社では廃車発生品や新たに開発した分散形冷房を使用して冷房化が行われました。分散形冷房のメリットは集中形冷房と比べてユニット自体の重量が軽いため(ちなみに集中形のAU75は1台当たり750kg)、屋根や側構体の補強が不要であること(これは改造工期短縮にもつながる)、電源装置として大容量の電動発電機(MG)ではなく静止形インバータ(SIV)を使用することで軽量化ができることなどがあげられます。JR東海では自社で開発したC-AU711形と言う冷房機を使って改造が行われました。特筆すべきは、すでに集中形冷房の搭載準備(屋根の台座・車内吸気口の穴を設置)がなされていた車両に対しても分散形冷房が搭載されたことです。これは床下に重い電動発電機を搭載することを嫌ったためと思われますが、このような改造は他社では見られないだけに貴重な存在であります。ちなみに、211系など新車の一部にもこの冷房搭載が行われています。
また、JR東日本でも以上に挙げたことと同じ理由で分散型冷房による改造が行われたのは、すでに述べたとおりです。
参照:113系分散冷房初期車!でも・・・(2006年8月21日)



(この写真のみ拡大しません。)
車内に入ってみる、意外なことに天井のダクト構成はJR東日本の分散形冷房改造車と同じでした。これは屋根の骨組みの位置関係や、扇風機を残すことで細いダクトでも室内に満遍なく冷気を行き渡らせることができるなどの理由が考えられます。よく見ると、車内中央部の天井には集中型冷房で設置される吸気口の穴が準備されているのがわかります。(簡単に外せそうな蓋が付いている。)座席は上部に白いカバーが掛けられている以外は国鉄時代のものを踏襲しており、懐かしの青いモケットを見ることができます。

おまけ:113系同士の並び


東京口では3月で113系が引退してしまいましたが、熱海より西側ではまだ113系や115系を数多く見ることができます。しかしながら、近い将来JR東海では全線のATS-P(ATS-PT)化が予定されており、それにあわせて313系に置き換えられる見込みで、このような「並び」もあと数年しか見られないことでしょう。
参考
JR東海ニュースリリース「在来線新製車両の概要について」(リンク切れ)
日経プレスリリース JR東海、自動列車停止装置を最新型ATS-PT形への更新で約360億円投資(リンク切れ)
▲JR東海のHPでも発表されていたがすでに削除済み。ちなみに記述にある「パターンを超過した場合は、自動的に非常ブレーキが動作」は関係者の勘違いもしくは誤植と思われる。(すでにJR東西で導入されているATS-Pはパターン超過の際常用最大ブレーキで止める。)
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