鉄道連隊の跡を辿る―3、犢橋町から旧線跡を辿る

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。


2つに分かれる廃線跡

 
左:①奥に曲がりながら進む道が旧線跡、左へ直線に進むのが新線跡。(地図
右:②浄水場で途絶える道。(地図

廃線跡は2つに分かれます。右へ曲がりながら分かれていく道路が旧線跡、そのまま直線で進むのが新線跡です。なぜこのように2つに分かれているのでしょうか。建設当時、鉄道連隊にはもちろん蒸気機関車しかなく、当然電化もされていませんでした。初期の蒸気機関車はちょっとした勾配にも弱く、この先にある花見川の谷を避けて迂回しているわけなのです。蒸気機関車は時代が進むにつれてボイラーなどの改良も進み、急勾配にも対応できるようになり、新たに直線の線路を敷いたわけです。このため、直進する新線跡の道路は、谷に沿って激しいアップダウンになっています。
今回は旧線跡の道路を辿ります。旧線跡は工業地帯の中をカーブを描きながら進み、そのまま柏井浄水場の中に消えています。道路は浄水場のところでT字路になって両側に分岐しますが、分岐した先は両方とも低くなっています。(特に左は10m以上の谷。自転車で通過するとジェットコースターの気分です。)当時の線路は築堤の上を走っていたのでしょうか。

住宅地の中を通る


左:③浄水場の端。線路はちょうど正面の壁から手前にのびる。(地図
右:④住宅街の中を走る。(地図

浄水場の端で再び線路跡は道路になります。この先はこてはし団地の住宅街の中を進み、カーブしながら進路を北から西に変えます。ここまで来るとほとんど車も来ないため、とても静かで環境のいい住宅地といえます。道路が行き止まりになり、右に京成バスの転回場を見つつ横戸緑地の中を抜けると、花見川です。

花見川を渡る


左:⑤橋脚跡?植生が明らかに違う。(地図
右:⑥住宅街の中の小道。(地図

花見川は谷の下を流れています。谷の下に下り、花見川の岸に出ます。岸はサイクリングロードになっていて、休日は家族連れなど賑わいます。手前の岸は一部がコンクリート護岸になっていますが、この部分には排水口があるだけで、護岸と線路跡は特に関係無いようです。注目すべきは向こう岸。上流方向・下流方向とも森が連続していますが、正面の線路が渡っていたと思われる場所だけ、明らかに植生が違うのがわかります。この雑草の内部には、まだ橋脚が残っているのでしょうか。
この先、線路跡はゴルフ場の中を横切り、再び住宅街の中に細い道として現れます。一部が民有地(駐車場など)で途切れつつも、道路として続いています。ちなみにこのすぐ西側は八千代市であり、京成八千代台駅は歩いて10分もかからない距離です。

再び新線と合流


左:⑦左から来る道が廃線跡。右に花見川団地。(地図
右:⑧新線との合流部付近。道路を正面に進むと写真①の場所へ到達する。(地図

線路跡は花見川団地の中へ消えます。団地の中では線路が走っていた掘割がそのまま公園や道路として利用されています。団地を抜けると先ほど犢橋(こてはし)町で分かれ、真っ直ぐ伸びてきた新線が合流し、線路跡は再び1本の道路になります。ちなみに、旧線周りでは写真①の場所から⑧の場所まで行くのに1時間近くかかりましたが、新線経由では10分で到達できます。劇的な短縮といえます。例えるならば中央本線の塩嶺トンネルルートといった感じです。

この先線路跡は習志野市に入ります。

(つづく)
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