神戸市営地下鉄 - 関西旅行2010(1)

カテゴリ:遠征旅行記関西旅行2010 | 公開日:2010年10月02日20:25


去る8月23日から4日間、兵庫・大阪・京都・滋賀の4府県を縦断する旅へ行ってまいりました。この4日間で得られた情報のうち、すでにJR東西線についてはブログへの掲載を開始しておりますが、それ以外の内容についても今回より20記事程度に渡り順次掲載をしていくことといたします。1回目の今回は1日目に利用した神戸市営地下鉄(西神・山手線・海岸線)について採り上げます。


■神戸市営地下鉄西神・山手線

神戸市営地下鉄西神・山手線は新神戸~新長田間の「山手線」、新長田~名谷間の「西神線」、名谷~西神中央間の「西神延伸線」から構成されています。また、新神戸駅では北神急行電鉄と相互乗り入れを行っておりほとんどの列車がこの4路線間を通しで運行しています。
西神・山手線は急増する自動車により定時運行が困難となっていた市電(路面電車)の代替交通機関として、また須磨区に造成が進められていた須磨ニュータウン(現在の名谷駅・学園都市駅周辺)と神戸市中心部を結ぶ主要な交通機関として1972(昭和47)年から建設が開始されました。以後、須磨区の北西(現在の西区)に造成が進められていた西神ニュータウンや新神戸方面への延伸が行われました。

神戸市営地下鉄山手線の歴史
1977(昭和52)年3月13日 西神線新長田~名谷間が開業
1983(昭和58)年6月17日 山手線新長田~大倉山間が開業
1985(昭和60)年6月18日 西神延伸線名谷~学園都市間・山手線大倉山~新神戸間が開業
1987(昭和62)年3月18日 西神延伸線学園都市~西神中央間が開業
1988(昭和63)年4月2日  北神急行電鉄(新神戸~谷上間)と直通運転を開始

神戸市営地下鉄1000形。新神戸駅にて 神戸市営地下鉄2000形。三宮駅にて
左:神戸市営地下鉄1000形。新神戸駅にて
右:同2000形。三宮駅にて


西神・山手線ので使われている車両は1000形、2000形、3000形の3形式です。西神・山手線は開業当初からATO(自動列車運転装置)によるワンマン運転を行っており、全車両ともこれに対応した設備が搭載されています。1000形は1977年の西神線開業時から使用されているもので、現在制御装置を電機子チョッパ制御からVVVFインバータ制御へ更新する工事が進められています。内装は当時の通勤電車では一般的なものとなっていますが、窓の日除け(ブラインド)は通常の布ではなくアルミ製のよろい戸(ガラリのような形状をした板で窓の下から引き上げて使用する)となっており、この点は近隣を走る阪急電鉄の影響を強く受けたものとなっています。2000形は1988年の北神急行直通開始時に増備された車両で、車両の主要な仕様は1000形と同一ですが、前面が丸みを帯びた形状に変更されています。今回乗車しなかった3000形は1992年に増備された車両で、当初からVVVFインバータ制御を採用するなど前2形式とは仕様が大幅に変更されています。


■神戸市営地下鉄海岸線

神戸市営地下鉄海岸線は神戸市沿岸部の兵庫区・長田区内の工業地帯の再開発に伴い計画された路線で、1994(平成6)年に工事が開始されました。その直後の1995(平成7)年1月には死者6500人を出す阪神・淡路大震災が発生し、海岸線の建設は再開発地区へのアクセスから震災復興へその目的を大きく変え、2001(平成13)年に開業を迎えました。この海岸線はトンネル断面の縮小による建設費削減を目的として東京の都営地下鉄大江戸線や大阪の市営地下鉄長堀鶴見緑地線と同じリニアモーター駆動式が採用されましたが、それでも建設費用の負担は重く、神戸市交通局の赤字経営が続く大きな原因となっています。

神戸市営地下鉄5000形。みなと元町駅にて 神戸市営地下鉄5000形の運転台
左:神戸市営地下鉄5000形。みなと元町駅にて
右:神戸市営地下鉄5000形の運転台。

海岸線で使用されている車両は開業時に導入された5000形です。小断面リニアメトロ、ワンマン運転ということで車両の仕様は大江戸線や長堀鶴見緑地線に酷似したものとなっています。現在海岸線は4両編成で運転されていますが、将来の乗客増を見込み全ての駅が6両編成分へのホーム延伸を考慮した構造になっています。しかし、海岸線か混雑するのは御崎公園駅近くにあるホームズスタジアム神戸(御崎公園球技場、2002(平成14)年のサッカーW杯の会場にもなった)でのサッカーの試合開催時に限られており、6両化される日が来るのは未知数といえそうです。

なお、西神・山手線、海岸線ともに路線の延伸計画もありましたが赤字経営の問題から現在のところ完全に凍結された状態となっています。公営の交通機関は全国的に厳しい経営状態を強いられているところが多いですが、この神戸市営地下鉄もその例外ではない模様です。

▼参考
神戸市:神戸市交通局

(つづく) このエントリーをはてなブックマークに追加
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