柴又めぐり(2010年8月10日)

カテゴリ:公共施設神社・仏閣 | 公開日:2010年11月11日23:19
京成金町線柴又駅と寅さんの像

8月10日の続きです。この日は高架化された京成高砂駅の金町線ホームから京成金町線に乗って1駅隣の柴又駅へ向かい、柴又帝釈天や寅さん記念館などの散策をしました。以下、各施設について解説したいと思います。

■柴又帝釈天
柴又帝釈天の境内。この日は祭りの準備が行われていた。
柴又帝釈天の境内。この日は祭りの準備が行われていた。(3枚合成)
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柴又の中心となる施設はこの「柴又帝釈天」です。
柴又帝釈天は1629(寛永6)年に開山された日蓮宗の寺で、正式名称は経栄山題経寺(きょうえいざんだいきょうじ)といいます。開山に携わったのは千葉県にある中山法華経寺の僧侶禅那院日忠(ぜんないんにっちゅう)と弟子の題経院日栄(だいきょういんにちえい)の2人とされています。柴又帝釈天が江戸(東京)の人々の間で有名になったのはこの寺の9代目の住職である亨貞院日敬(こうていいんにちきょう)の頃からといわれています。これは日敬が行方不明になっていた帝釈天の本尊(坂本尊)を発見し、天明の飢饉の際日敬がこの本尊を背負って江戸や下総を訪れたところ、数々の御利益があったという伝えによるものです。
境内には坂本尊が安置されている帝釈堂、1888(明治21)年に建てられた祖師堂(本堂)など数棟の建物があり、裏手には小規模な庭園も設けられています。このうち、大客殿東京都選定歴史的建造物に、経寺諸堂内・二天門の建築装飾彫刻葛飾区の登録文化財にそれぞれ指定されています。

参道の終点にある二天門 柴又駅前から続く参道
左:参道の終点にある二天門
右:柴又駅前から続く参道

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京成金町線柴又駅から帝釈天までは参道になっています。参道沿いには古くから店を構える和菓子店や和食の飲食店が並んでおり、映画「男はつらいよ」(後述)のモデルにもなっています。

▼参考
柴又帝釈天公式サイト
葛飾柴又ホームページ(参道の商店会)

■山本亭
葛飾区山本亭
葛飾区山本亭

柴又帝釈天の裏手にあるのが「山本亭」です。
山本亭は葛飾区でカメラ製造を行っていた山本工場の創始者である故・山本栄之助氏の邸宅です。1926(昭和15)年から増改築を重ねた邸宅内の建物は木造2階建ての居宅(1階20坪、2階15坪)、地下防空壕、土蔵、長屋門からなっており、当時主流であった日本古来の書院造洋風建築の両方の特徴を持つ和洋折衷の様式の建物となっています。このうち、土蔵は栄之助氏がこの敷地を取得する以前から存在するもので、敷地内の建物の中でもっとも古い建築物となっています。(建築年は不詳)
この山本亭は1988(昭和63)年まで同家4代に渡り使用され、その後は葛飾区に譲渡されたのち1991(平成3)年から一般に公開されています。その文化的価値は国内外を問わず高い評価を得るとともに、喫茶店や各種イベントの開催スペースとして活用されています。

●葛飾区山本亭
開館時間 9:00~17:00
休館日 第3火曜日(祝日の場合は翌日)、12月の第3火曜~木曜。年末年始は開館。
入館料 100円(邸宅脇の通り抜けは無料)

寅さん記念館屋上の公園から見た山本亭。手前の白い建物が長屋門。 花菖蒲が描かれた玄関の間の襖。
左:寅さん記念館屋上の公園から見た山本亭。手前の白い建物が長屋門。
右:花菖蒲が描かれた玄関の間の襖。

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この山本亭は柴又駅から柴又帝釈天を経由して寅さん記念館へ抜ける途中にあり、常時通り抜けることができるようになっています。邸宅の中心にある居宅と庭園の見学は有料となっており、後述する寅さん記念館とセットで入場すると割引になる制度もあります。また、居宅内には和菓子などを食べられる喫茶店が併設されています。今回は時間の都合上居宅の見学はパスしました。

▼参考
山本亭|葛飾区観光サイト “山本亭”

■寅さん記念館
寅さん記念館。建物の屋上は江戸川の河川敷へ続く公園となっている。
寅さん記念館。建物の屋上は江戸川の河川敷へ続く公園となっている。

山本亭を抜けた先にあるのが寅さん記念館です。
柴又の町は松竹の映画「男はつらいよ」(脚本・監督:山田洋次)の舞台となったことで有名です。「寅さん」の名称は渥美清(1996年死去)演じる主人公「車寅次郎」からきています。(冒頭の写真の通り柴又駅前にはこの寅さんの像が設置されています。)
寅さん記念館はこの「男はつらいよ」の映画の世界と柴又の町との関係を展示している博物館です。館内には映画で描かれている昭和30年代の柴又の町の模型や映像、さらに実際に映画の撮影で使用されたセット(1998(平成10)年に閉鎖された松竹大船撮影所(神奈川県)から移設)も設置されており、「男はつらいよ」の世界をくまなく網羅しています。

●寅さん記念館
開館時間 9:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 第3火曜日(祝日の場合は翌日)、12月の第3水曜日。年末年始は開館。
入館料 一般500円 児童・生徒300円 65歳以上・団体400円(京成電鉄主要駅で前売り券を発売。)

寅さん記念館エントランス エントランス前にある「こころのふるさとマップ」
左:寅さん記念館エントランス
右:エントランス前にある「こころのふるさとマップ」


山本亭から寅さん記念館へ向かうには階段で一度記念館の屋上の公園に上った後、再度エレベータ・階段で1階へ降りる形となっています。記念館のエントランス前の床面には映画「男はつらいよ」のロケ地をタイルに描いて地図化した「こころのふるさとマップ」が設置されています。
なお、記念館屋上の公園はそのまま脇を流れる江戸川の河川敷へつながっています。記念館の隣にはレンタサイクルもあり、河川敷のサイクリングロードを自転車で走ることも可能です。6~7月にかけては江戸川沿いにある小岩菖蒲園や水元公園で花菖蒲が咲いており、葛飾区のホームページでもおすすめの観光コースとして紹介されています。

▼関連記事
小岩菖蒲園 第25回小岩菖蒲園まつり(2006年6月10日作成)

▼参考
バーチャル見学|葛飾区観光サイト “寅さん記念館”
葛飾区、柴又観光協会ホームページ
→毎月10日は「寅さんの日」だそうです。

このほか、寅さん記念館近くの江戸川には昔から続いている渡し舟である「矢切の渡し」があります。ただ、今回は時間の都合と記録的といわれた猛暑のため訪問はまた次の機会に回すことにしました。 このエントリーをはてなブックマークに追加
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