昇仙峡の紅葉(2010年11月21日取材)

カテゴリ:公園・風景花・植物 | 公開日:2010年12月01日22:48
荒川と紅葉

季節モノは早めにということで、今回は先週訪問した山梨県の昇仙峡の紅葉についてお届けすることとします。

■昇仙峡の場所と概要


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昇仙峡(しょうせんきょう)は山梨県甲府市の北部から甲斐市にかけての山あい、富士川の支流である荒川の上流にあります。ここは花崗岩でできた山が荒川の流れにより侵食されてできた渓谷で、およそ5kmの間川の両岸に巨大な奇岩が隙間無く並ぶ勇壮な景観となっています。このような地形により昇仙峡は古くから山岳信仰の対象とされており、中でも主峰の覚円峰は平安時代の僧侶覚円が修行を行ったとされることで有名です。
近代になってからの昇仙峡はその風景の美しさから首都圏近郊の観光地として有名になり、特に毎年秋の紅葉シーズンには多くの人が訪れるようになりました。この美しい風景を永年にわたり守る観点から、1923(大正12)年には国指定名勝に指定され、戦後の1953(昭和28)年には特別名勝に格上げ登録がなされました。さらに一体は秩父甲斐国立公園にも指定されており、無秩序な開発行為が厳しく規制され、その美しい風景を守る努力が続けられています。2008(平成20)年には昇仙峡の清流が環境省の名水百選に選ばれています。

●昇仙峡へのアクセス
1、JR中央線甲府駅から山梨交通バス昇仙峡行き
  昇仙峡口(30分570円)、天神森(30分570円)、グリーンライン(40分800円)、滝上(60分870円)
2、中央自動車道甲府昭和ICから車で30分

なお、今回昇仙峡へ行くにあたっては交通機関を利用する都度に料金を支払うのではなく、JR東日本のびゅうプラザで販売されていた日帰り旅行のパックツアー(前後のアクセス分のきっぷのみが付いており、現地での行動は実質フリーに近い形)を利用しました。これにより特急列車(往路は千葉発の特急あずさ3号、復路は甲府発の特急かいじ116号)を利用しつつ交通費を通常料金の半額程度まで削減することができました。このようなパックツアーは「定番の場所を巡る」場合は安くて便利な一方、途中下車などに著しい制約があるため「大雑把に事前調査をして、その日の気分で行く場所を決める」というタイプの方にはやや不向きなものとなっているといえます。

■丁度見頃でした
昇仙峡ロープウェイの乗り場(仙娥滝(せんがたき)駅) 昇仙峡ロープウェイ
左:昇仙峡ロープウェイの乗り場(仙娥滝(せんがたき)駅)
右:昇仙峡ロープウェイ

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今回現地に着いたのは10時過ぎで、周辺のホテルなどに宿泊していた観光客はすでに到着していて混雑が始まっているという状況でした。昇仙峡滝上バス停に到着後はまず荒川の対岸に渡り、昇仙峡ロープウェイで山の上に登ります。パックツアーの中にはこのロープウェイの往復乗車券も含まれており、窓口で券を交換するだけだったのですが、それ以前にロープウェイの乗車待ちの列がのりばの外まで延々と続いている状態でここだけで30分以上待つこととなりました。
現在の昇仙峡ロープウェイの2機のゴンドラは1988(昭和63)年に導入されたスイス製のもの(定員46名)で、2代目となります。ロープウェイの全長は1015mでゴンドラは直径54mmの支索2本と直径66mmの緊張索1本の計3本のロープで支えられており、支柱は4本あります。

●昇仙峡ロープウェイ料金
大人:片道550円、往復1000円
小人(4歳~小学生):片道270円、往復500円
※団体など各種割引あり。詳しくはホームページで確認のこと。
運行時間:4~11月は9:00(上り始発)~17:30(下り終発)、12~3月は9:00~16:30

山頂駅から一番離れた岩場から南アルプス方向を見る。(4枚パノラマ合成)
山頂駅から一番離れた岩場から南アルプス方向を見る。(4枚パノラマ合成)
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同じく展望台から見た富士山 ロープウェイの乗り場から見た山々。中央の湖は甲府市の水がめである荒川ダム。
左:同じく展望台から見た富士山
右:ロープウェイの乗り場から見た山々。中央の湖は甲府市の水がめである荒川ダム。

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ロープウェイの山頂駅周辺は展望台となっており、この日は天候に恵まれたこともあって富士山や南アルプスを見ることができました。また、紅葉もちょうど見頃といったところで眼下に広がる赤く色づいた山々を一望することができました。
この展望台は展望台とは言うものの、その構造は登山道そのものであり、地面は風化した岩が露出し、柵の無い散策道が続いており「岩場で足を滑らせたら数十メートル下まで転落」というような場所も存在します。このため、サンダル・ハイヒールなど極端な軽装で歩くのはかなり危険を伴いますので注意が必要です。

ロープウェイ山頂駅の脇にある八雲神社 初代ロープウェイで使用されていた巻き上げ機のモーター
左:ロープウェイ山頂駅の脇にある八雲神社
右:初代ロープウェイで使用されていた巻き上げ機のモーター

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このほか、山頂駅周辺には1564(永禄7)年に建立された八雲神社初代のロープウェイで使用されていた機材などを見ることができます。

仙娥滝
仙娥滝
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30分ほどの滞在の後、再びロープウェイで山の下へ降ります。ロープウェイの乗り場の周辺にあった店で昼食に甲府名物のほうとう(通常の数倍の太さのうどんに野菜などを入れて煮込んだもの)と鳥もつ煮を食したあとは荒川沿いの遊歩道を歩いて仙娥滝(せんがたき)を見物しました。この仙娥滝は断層変位によって生じた滝で、およそ30mの落差があります。滝周囲は先ほどと同様紅葉した木々に覆われており水面とのコントラストが見事でした。

影絵の森美術館
影絵の森美術館

仙娥滝の次に向かったのは朝到着したバス停のすぐ脇にある影絵の森美術館です。ここには世界的に活躍する影絵の巨匠藤城清治(ふじしろせいじ)が製作している影絵の作品が展示されています。藤城氏の影絵は様々な色のフィルムとトレーシングペーパーなどを切り抜き・貼り合わせて造られたもので、その美しさから世界各国で様々な表彰を受けています。なお、この影絵の森美術館では藤城氏の影絵のほかに様々な画家の企画展も行われており、同時に鑑賞することができました。

●影絵の森美術館料金
大人:800円
中高生:500円
小学生:400円
園児:200円
開館時間:9時~17時

影絵の森美術館を出た後は行きと同様路線バスで甲府駅へ戻り、そこから中央線の特急に乗って東京方面へ帰りました。帰りに乗車した特急かいじ116号は紅葉のシーズンということもあって指定席は満席、自由席も立席が出るほどの混雑でした。

▼参考
昇仙峡観光協会
昇仙峡ロープウェイ
山梨県 昇仙峡 観光地昇仙峡影絵の森 美術館
昇仙峡の紅葉(山梨県) 紅葉とれたて便2010:るるぶ.com このエントリーをはてなブックマークに追加
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