新福島駅~海老江駅(概説) - JR東西線(17)

JR東西線 前人未到の深さで大阪中心部を貫いた地下鉄道のすべて
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■福島シールド 4km860m~5km740m(L=880m)
▼参考
JR東西線(片福連絡線)工事誌 - 日本鉄道建設公団1998年 396ページ・断面図
特集「平成9年開業新線」Ⅱ.JR東西線(片福連絡線) - 日本鉄道施設協会誌1997年7月号13~24ページ

●概説

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JR東西線の新福島~海老江間は引き続き国道2号線の地下を通っており、全区間単線シールド2本の構成となっている。施工は関西高速鉄道(株)が担当しており、「福島シールド」という名称が付けられている。掘進は新福島駅→海老江駅の方向で行われた。この区間は交差する地下構造物が無いためシールドトンネルとしてはやや浅いところを通っており、軌道の深度は地表面下16~21mとなっている。勾配は新福島駅と海老江駅で深度に差があるため、海老江駅へ向けて一貫して下りとなっており、新福島駅側の200mが13.5パーミル、以降は2パーミルとなっている。カーブは地上の国道2号線をそのままトレースする形となっており、新福島駅側から半径600m、800m、276m(海老江駅開削部分まで続く)となっている。なお、途中で交差している大阪環状線の橋梁に関しては文献に一切記述が無く、トンネル建設に伴う補強の有無などは不明である。

●現地写真
→吉野換気所と合わせて次の記事で解説予定。

■吉野換気所 5km550m
▼参考
JR東西線(片福連絡線)工事誌 - 日本鉄道建設公団1998年 396ページ・断面図
特集「平成9年開業新線」Ⅱ.JR東西線(片福連絡線) - 日本鉄道施設協会誌1997年7月号13~24ページ

●概説


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福島シールドの中心からやや海老江駅寄りにはこれまでと同様トンネルの換気を行う吉野換気所が設置されている。施工は土木構造物を関西高速鉄道(株)が、機械設備を鉄建公団がそれぞれ担当するという特殊な形態をとっているが、このあたりの事情は福島換気口・新福島変電所と同様である。
換気所は東天満換気所・西天満換気所と同様地表から開削工法で掘り下げた立坑とシールドトンネルを連絡する横坑から成っており、立坑は地下4層構造となっている。地下1階は換気用の送風機やその制御を行う電気室が置かれており、やや面積が大きい。換気塔は東天満・西天満とは異なり、立坑から離れた国道2号線南側のオフィスビルと合築となっており、国道2号線の下には50mほど換気ダクトが延びている。立坑に併設された階段はいずれも幅が1m未満であることや、換気塔までのダクトの途中にはダクトの全断面を占有するサイズの消音器が設置されていることから、この換気所をトンネルの非常口として使用することは考慮していないようである。これは駅間が1km未満しかないため、敢えて途中に脱出口を設ける必要は無いと判断されたためと考えられる。

●現地写真
→次の記事で解説予定。
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