東横線・副都心線直通開始(2)渋谷ヒカリエ前夜祭・直通運転開始

副都心線渋谷駅で並ぶ「和光市行き」と「元町・中華街行き」の東急5050系

3月16日に相互直通運転を開始した東急東横線・東京メトロ副都心線に関するレポートの続きです。今回は直通運転開始前日の15日深夜に渋谷ヒカリエで開催されたイベントの模様と、16日の直通運転開始後の副都心線渋谷駅(東横線新・渋谷駅)の模様をお伝えします。

▼関連記事
東横線・副都心線直通開始(1)渋谷地上駅最終日・代官山駅工事

渋谷ヒカリエ 朝まで相直前夜祭!

 昨年4月に渋谷駅東口前にオープンした渋谷ヒカリエの6・7階にはレストラン街があります。このレストラン街のうち7階の“TABLE 7”は毎週金曜日・土曜日・祝日前日に一部店舗を除いて28時(翌朝4時)まで営業しています。東横線・副都心線直通開始前夜の3月15日(金)の深夜(16日(土)未明)にこの“TABLE 7”のフロアを利用して、「渋谷ヒカリエ 朝まで相直前夜祭!」と称し、様々なイベントが開催されました。

【3/16 01:00~04:00】ジオラマ展示
現在の渋谷駅を再現
伊豆急行沿線をイメージ 田園調布駅駅舎と桜木町駅付近の高架橋
渋谷ヒカリエで展示されたジオラマ。上段:現在の渋谷駅を再現、下段左:伊豆急行沿線をイメージ、下段右:田園調布駅駅舎と桜木町駅付近の高架橋
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 イベントが開催されている1;00~4:00の間、7階レストランフロア中央のエスカレータ周囲では鉄道模型のジオラマ(車両は走行していない)の展示が行われました。展示されたジオラマは現在の渋谷駅を再現したもの、東急グループである伊豆急行沿線をイメージしたもの、田園調布駅駅舎、2004年に廃止となった東横線桜木町駅付近の高架橋の4種類でした。
 中でも渋谷駅を再現したものはかまぼこ形の屋根をした東横線地上ホームや前面ガラス張りとなっている渋谷ヒカリエが忠実に再現されるなど、極めて精巧な作りとなっていました。このジオラマは2012年5月に東急百貨店東横店で開催された「鉄道フェスティバル2012 in SHIBUYA」に合わせて東急グループ社員の手により制作されたもので、今後再開発により無くなってしまう渋谷駅の風景を後世に残そうという想いが込められています。このジオラマは次回お伝えする、東横線渋谷地上駅跡で1週間後に開催された「TOYOKO LINE SHIBUYA Station Park」のイベントでも展示されました。

【3/16 01:30・03:00】東急線キャラクター「のるるん」撮影会
東急線キャラクター「のるるん」着ぐるみ 東急線キャラクター「のるるん」着ぐるみ
東急線キャラクター「のるるん」着ぐるみ(動画はこちら
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 続いて1:30と3:00からの2回、東急線キャラクターの「のるるん」の着ぐるみが登場しました。いずれも15分間限定の登場で、先着200名限定でデジカメやポラロイドカメラを使用した撮影会が開催されました。
 「のるるん」は東横線・副都心線直通運転のPRのため、2012年8月末に登場したキャラクターで、東急電鉄の看板車両である5000系電車がモチーフとなっており、ステンレスの車体をイメージした銀色のボディにパンタグラフが載っています。そのプロフィールは

出身地:神奈川県横浜市(東急車両製造、現総合車両製作所)
生年月日:2002年5月
性格:おちゃめな性格だが、やさしく、もの静か(人と環境にやさしい)
   何をやるのも、あまり力を入れずにサラッとやってしまう器用なところも(使用電力40%削減)
   人知れずダイエット(軽量化)に励む真面目な一面も
   子どもが大好きで、子どもを見るといっしょに遊んでしまうため、最近は東急線のイベントで大活躍

で、東急バスのキャラクターである「ノッテちゃん」のいとこという設定になっています。名称は1ヶ月間に渡る一般から集まった6000件を超える応募の中から「のるるん」に決定しました。登場以来、東横線渋谷駅正面口改札前には「のるるん」の中に入ることができるモニュメントが設置され、口から顔を出したり、逆に口から頭を突っ込むなどの様子がネットを中心に話題となりました。(現在モニュメントは公開終了)また、東横線沿線のイベントを中心に「のるるん」は多数出張出演しており、シンプルでありながらも“ゆるキャラ”としての愛らしさ溢れるその姿は老若男女のハートをガッチリ掴み、今急速に人気沸騰中となっています。では、どれほどの人気ぶりかというのを3時の撮影会を例に見てみると・・・・・・

深夜3時とは思えない人気沸騰ぶり
深夜3時とは思えない人気沸騰ぶり

これは深夜3時の撮影会の様子です(大事なことなので2回言いました)。1時半、3時の回とも終電後の深夜にもかかわらず100人近いギャラリーが集まり、開始とほぼ同時に新規の撮影希望者の受け付けは終わってしまうという状況でした。「のるるん」は今回の渋谷ヒカリエのイベント以降も「SHIBUYA Station Park」をはじめとする様々なイベントに出没しているほか、東急電鉄が発行する各種紙媒体などの挿絵にも起用されていますので、ご興味のある方はぜひ探してみてください。

【3/16 02:00】FMサルース「TRAIN-TRAIN」公開録音
FMサルース「TRAIN-TRAIN」の公開録音が行われた「FLOWERS Common」
FMサルース「TRAIN-TRAIN」の公開録音が行われた「FLOWERS Common」

 その後2時からは7階にあるラテン・アジアン料理レストラン「FLOWERS Common」において、横浜市青葉区に拠点を持つコミュニティFM放送局「FM Salus(サルース)」の鉄道情報番組「TRAIN-TRAIN」の公開収録(3月22日放送分)が実施されました。MCは伊豆急行のオモシロ駅長も勤める小林佳果アナウンサーと雑誌「鉄道ジャーナル」の写真を手がける鉄道写真家久保田敦氏の2人、ゲストはテレビ朝日のバラエティ番組「タモリ倶楽部」でおなじみのダーリンハニー吉川正洋氏とななめ45°の岡安章介氏の2人が招かれ、1時間のトークが展開されました。吉川氏からはテレビ番組出演の際入手した貴重な逸品の数々が披露されたり、お2人の車掌を真似たコントで”腹筋崩壊”したり、小林アナにより出題された超々難問鉄道クイズで盛り上がるなど、とにかく“鉄分”の濃い1時間となりました。
 この公録には深夜にもかかわらずやはり100名近い観客が集まり、立ち見が出るほどの盛況となりました。収録終了前には撮影タイムも設けられましたが、肖像権等々もありますのでここでは掲載を差し控えさせていただきます。詳しくは以下の番組の公式ブログをご覧ください。

▼参考
FMサルース「TRAIN-TRAIN」~ けいか駅長日記~(amebaブログ)

東横線が地下方向に書き換えられた渋谷ヒカリエ1階の案内板 誰もいなくなった東横線渋谷地上駅。もうこのホームに列車が来ることはない。
左:東横線が地下方向に書き換えられた渋谷ヒカリエ1階の案内板(2012年6月12日の同じ場所の様子
右:誰もいなくなった東横線渋谷地上駅。もうこのホームに列車が来ることはない。

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 一連のイベントが終わり、外に出ると案内板はすでに東横線が地下方向を示す形に書き換えが完了していました。(正確には以前から準備されていたもので、隠ぺい用のシールを剥がした)道路を挟んだ反対側の東横線渋谷地上駅は利用者や駅員の退出も終わり、静寂に包まれていました。このホームに電車がやってくることはもう二度とありません。一方、宮益坂の副都心線渋谷駅入口では直通開始最初の電車に乗るための待機列が形成し始めており、新たな時代の幕開けがついにやってきたことを実感しました。



東横線直通運転が開始された副都心線渋谷駅

内側2線の使用も開始された副都心線渋谷駅(東横線新・渋谷駅)
内側2線の使用も開始された副都心線渋谷駅(東横線新・渋谷駅)

 東横線と副都心線の直通開始に伴い東横線は渋谷~代官山間が地下化され、85年の歴史を持つ地上ホームに代わり、2008年に副都心線の駅として開業済みの地下ホームを新たな渋谷駅として使用するようになりました。渋谷ヒカリエのイベント終了後は代官山駅に移動してこの地下切替工事の見物と初電の通過を見届けた後(詳細前回記事参照)、そのまま代官山駅から開通したての新線区間を通って副都心線渋谷駅(東横線新・渋谷駅)に入りました。

●多彩化した列車種別・行先
副都心線渋谷駅に停車中の「和光市行き」と「元町・中華街行き」の東急5050系
副都心線渋谷駅に停車中の「和光市行き」と「元町・中華街行き」の東急5050系

 副都心線渋谷駅は東横線直通開始に伴い当初計画通り内側2線も使用開始となり、線路の番号は渋谷ヒカリエ側から3番線、4番線、5番線、6番線という順に割り当てられました。早朝・深夜を除き列車のダイヤはこれら4線をフルに活用する形で組まれており、内側2線を本線、外側2線を待避線として主に使用し、優等列車の追い抜きも頻繁に行っています。また、東横線側からは1時間に数本渋谷折り返し列車が設定されていますが、折り返しは東横線側・副都心線側とも内側2線のみ可能となっています。東横線の折り返しは主に4番線を使って行われており、折り返し作業中は優等列車が3番線から発着する場合もあるなど、列車種別ごとに使用する線路が必ずしも固定されているわけではありません。

東横線3・4番線の発車標。
横浜高速Y500系「各停和光市行き」 東急5050系「各停新宿三丁目行き」 西武6000系「急行元町・中華街行き」 東武50070系「特急元町・中華街行き」 東武50070系「急行元町・中華街行き」
上段:東横線3・4番線の発車標。
下段:大幅に種類が増えた乗り入れ各社車両のの行先表示。左から横浜高速Y500系「各停和光市行き」、東急5050系「各停新宿三丁目行き」、西武6000系「急行元町・中華街行き」、東武50070系「特急元町・中華街行き」、「急行元町・中華街行き」。

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 東横線の乗り入れ開始により、副都心線渋谷駅では従来の副都心線・西武池袋線・東武東上線の各方面の行先に加え、東横線・みなとみらい線の「武蔵小杉」「菊名」「元町・中華街」の行先や「特急」の列車種別が見られるようになりました。また、副都心線側にもこれまでは異常時以外見られなかった「新宿三丁目」の行先や西武線直通列車で新設された「快速急行」など、発着する列車の種類が一気に多様化しました。上記の車両の行先表示はその一例で、西武・東武の車両による「元町・中華街行き」はこの日から見られるようになったものです。なお、東横線の急行は朝・夕のラッシュ時のみ10両編成であるため、10両編成しかない西武・東武の車両が東横線を急行として走るのはその時間帯限定となっています。

東急東横線・東京メトロ副都心線相互直通運転開始(渋谷駅) - YouTube 音量注意!

 東横線の乗り入れに合わせてホームの放送は東急仕様に全面的に変更されており、東横線方面の列車には新しい発車メロディが導入されました。発車メロディを作曲したのは地上ホームの入線メロディと同じ向谷実氏、タイトルは「Departing from New Shibuya Terminal」です。高音に向かって転調を繰り返す曲調には代官山駅に向けて続く35パーミルの上り急勾配の情景が込められています。

●横浜方に延長されたホーム
横浜方から5番線に進入する東横線の列車 同じ場所の2008年7月6日の状況。終端部はコンクリートの壁でレールが途切れていた。
一般開放された3・4番線横浜方のホーム延長部分。 池袋方の仮設ホームは閉鎖となった。
左上:横浜方から5番線に進入する東横線の列車
右上:同じ場所の2008年7月6日の状況。終端部はコンクリートの壁でレールが途切れていた。
左下:一般開放された3・4番線横浜方のホーム延長部分。
右下;池袋方の仮設ホームは閉鎖となった。

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 副都心線渋谷駅は2008年の開業以来横浜寄りのホーム2両分が未完成となっており、池袋方に仮設ホームを設置しながら、東横線の地下化と合わせ延長工事が進められてきました。3月16日の初電よりこの未完成部分も列車の乗降に供されることになり、一般に開放されました。上段の写真のとおりこのホーム延長部分は副都心線開業当初はコンクリートの壁で行き止まりとなっており、壁を壊してトンネルを延長した形となっています。ホームの内装や機器類は既存の部分とほぼ同仕様となっており、ホーム端には上階に抜けられる非常口が設置されています。このホーム延長に伴い、副都心線渋谷駅は10両編成の停止位置が横浜方に2両分移動しており、池袋方の仮設ホームは使用を停止し立入禁止となりました。今後この仮設ホームは撤去されるものと思われます。

ホーム中央に新設された駅員用の監視台 監視台直近に新設されたモニター。横浜方のホームの状況を表示する。
左:ホーム中央に新設された駅員用の監視台
右:監視台直近に新設されたモニター。横浜方のホームの状況を表示する。

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 東横線乗り入れに伴い乗降客数が大幅に増加することから、駅構内では駅員・警備員が大幅に増員されており、ホーム中央には駅員用の監視台が新設されました。また、6番線の監視台近くの天井には階段の死角となって直接見えないホーム横浜方を映し出すモニターが新設されています。このモニターはスペースの都合により鉄道駅では比較的珍しい縦長型の2画面モニターとなっています。

ホームドア開閉状況の表示ランプ。「S」はカーブ区間の可動ステップ展開時に表示される。 横浜方の階段付近の天井に設置されている8両用列車種別表示器 4・5番線横浜方の信号設備。黄色は列車種別、橙はホームドア開閉状況、赤は入換信号機。
左:ホームドア開閉状況の表示ランプ。「S」はカーブ区間の可動ステップ展開時に表示される。
中:横浜方の階段付近の天井に設置されている8両用列車種別表示器
右:4・5番線横浜方の信号設備。黄色は列車種別、橙はホームドア開閉状況、赤は入換信号機。

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 横浜方の線路が開通したことにより、昨年末から設置が進められてきた東横線用の信号設備も一斉に使用が開始されました。
 左は東横線の発着時に使用する車掌用のホームドア開閉確認ランプで、3番線池袋方、4・5番線両端、6番線横浜方の6か所に設置されています。有楽町線に設置済みのものと同じく通常は上段ののみが点灯しており、列車が規定の停止位置に停車すると下段のDの文字が点灯し、ホームドアが開くと●が消灯します。副都心線渋谷駅はカーブしているため一部箇所に列車とホーム間を埋める可動式ステップが設置されており、ステップ展開中は●の代わりにSの文字が表示されます。
 中央は東横線方面の出発時に使用する列車種別表示器で、8両用の停止位置(横浜方階段付近)と10両用の停止位置(横浜方ホーム先)の2か所に設置されています。2つの表示器は完全に連動しており、編成両数に関係なく同じ内容を表示します。
 右は3~5番線横浜方に設置されている信号設備で、列車種別表示器に加え、東横線出発時に運転士がホームドアの開閉状況を確認するためのオレンジ色の四角いランプ()と入換信号機が設置されています。入換信号機は東京メトロ仕様となっており、やむを得ない理由により長時間東横線方面の直通を中止せざるを得なくなった場合に、横浜方の本線を使って折り返し運転を行うことが可能となっている模様です。(1月の記事でお伝えした通り、池袋方にも同様の設備が設置されており、副都心線方面についてもこの取り扱いが可能となっている。)

●拡張された改札口・コンコース
渋谷ヒカリエ2改札口開設に合わせて拡張された地下4階コンコース。右に進むと既存の半蔵門線乗り換え通路に通じる
渋谷ヒカリエ2改札口開設に合わせて拡張された地下4階コンコース。右に進むと既存の半蔵門線乗り換え通路に通じる。(3枚合成)
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 東横線直通開始に先立つ3月11日より、副都心線渋谷駅地下3階横浜方の定期券売り場脇に新しく「渋谷ヒカリエ2改札口」が開設されました。これに合わせて地下5階ホーム横浜方の階段・エスカレータと地下4階のコンコースも使用が開始されました。地下4階のコンコースは渋谷ヒカリエ1・2改札口の間にある吹き抜けの脇を通り、既存の半蔵門線乗り換え通路にも通じています。

渋谷ヒカリエ2改札口の自動券売機。円筒形に並べられている。 渋谷ヒカリエ2改札口から地下4階に降りる階段・エスカレータ。
左:渋谷ヒカリエ2改札口の自動券売機。円筒形に並べられている。
右:渋谷ヒカリエ2改札口から地下4階に降りる階段・エスカレータ。

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 渋谷ヒカリエ2改札口と地下4階のコンコースを結ぶ通路は既存の渋谷ヒカリエ1改札口(新正面改札口)とは異なり、エスカレータは上下1基ずつとなっており、空いたスペースは階段となっています。また、現状ではエレベータは設置されておらず、改札口脇にもそれに関する注意書きが掲出されています。(工事中のエリアが残っていることから、将来的にエレベータが追加される可能性もある。)スペースに余裕があることから、自動券売機は円筒状の部屋を取り巻くような形に設置されています。

既存の渋谷ヒカリエ1改札口。平日朝ラッシュ時は出口専用になる。 改札口上部にある東横線の発車案内板。
左:既存の渋谷ヒカリエ1改札口。平日朝ラッシュ時は出口専用になる。
右:改札口上部にある東横線の発車案内板。

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 この渋谷ヒカリエ1・2改札口は東横線・副都心線~JR山手線・銀座線・京王井の頭線の主要な乗り換えルートとして案内されています。このため、特に平日朝ラッシュ時は激しく混雑することから、3月18日以降平日朝の初電から10時頃まで渋谷ヒカリエ1改札口を出場専用、渋谷ヒカリエ2改札口を入場専用とする措置が取られています。
 この両改札口の先にある14番出入口は、今後渋谷駅の再開発に伴い移動するため仮設の非常に狭い通路となっています。一方、反対側の地上出入口である渋谷ヒカリエの吹き抜け(アーバンコア)を通る通路もエスカレータが1列しかないため、ラッシュ時は長蛇の列ができてしまうことを確認しています。このため、乗り換えの際は時間に十分余裕を持つことが必要です。
 また、銀座線に乗り換える場合は4階層分の移動が伴いかなりの時間を要することから、渋谷駅を使わず半蔵門線を経由し隣の表参道駅で乗り換えた方が同一ホーム上で乗り継げるため早い場合もあります。銀座線渋谷駅は再開発に関連して数年後に東口ロータリー上空(渋谷ヒカリエ前)にホームが移転する予定で、完成後は乗り換えに要する移動距離が大幅に短縮される見込みです。

3月16日より使用開始となった16番出入口
完成しているのは駅寄りの100m程度で、その先はコンクリート剥き出しの仮設構造となっている。 地上出入口の建屋も今後の移動に備え、仮設構造となっている。
上段:3月16日より使用開始となった16番出入口
下段:完成しているのは駅寄りの100m程度で、その先はコンクリート剥き出しの仮設構造となっている。
下段右:地上出入口の建屋も今後の移動に備え、仮設構造となっている。

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 東横線直通開始と同じ3月16日6時より、渋谷ヒカリエ2改札口脇に新しい地上出入口「16番」が開設されました。この16番出入口は国土交通省関東地方整備局東京国道事務所により国道246号の横断地下歩道として整備が進められているものです。今回使用が開始されたのは国道246号南側の明治通りに通じる階段1ヵ所のみでエスカレータ・エレベータなどは設置されていません。また、地下通路内で内装が完成しているのは東急電鉄が整備を行った駅寄りの100mほどのみとなっており、そこから先はトンネルのコンクリートが剥き出しとなっており、階段も鉄製の仮設構造となっています。
 今後この地下歩道は国道246号と明治通りの交差点の地下全体に拡張されることになっており、出入口の移設・増設や上下エスカレータ・エレベータの追加が行われる計画です。夜間の工事作業時間を確保するため、通路の開放時間は6時~23時と他の地上出入口より若干短くなっています。

▼参考
渋谷駅周辺整備事業 - 東京国道事務所
国道246号渋谷駅東口交差点地下広場の一部を供用開始しました - 東京国道事務所(PDF)

地上駅跡はイベントスペースに

一夜明け、駅入口看板が白く塗り潰された東横線渋谷地上駅 1階南口改札口はバリケードで塞がれた。消灯し黒1色になった発車案内板が哀愁を誘う。
左:一夜明け、駅入口看板が白く塗り潰された東横線渋谷地上駅
右:1階南口改札口はバリケードで塞がれた。消灯し黒1色になった発車案内板が哀愁を誘う。

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 東横線・副都心線直通開始により廃止された東横線渋谷地上駅は再開発が本格化する5月までイベントスペース「SHIBUYA ekiato」として利用されています。直通開始1週間後の3月22~24日には早速これを利用した謝恩イベント「TOYOKO LINE SHIBUYA Station Park」が開催されました。次回はそのイベントの模様についてお伝えします。

▼参考
渋谷つながるプロジェクト(2013年9月サイト閉鎖)
東横線ご利用案内|東急電鉄
→渋谷駅利用に関する手引き・駅構内図など

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