カテゴリ:公共施設神社・仏閣

深大寺(2010年5月2日取材)

深大寺本堂

2010年5月2日の続きです。次は前回解説した神代植物公園の南側にある深大寺とその周辺にある門前町についてです。

▼関連記事
神代植物公園(2010年5月2日取材)(2010年8月3日作成)

■深大寺の概要

神代植物公園のすぐ南側にあるのが733(天平5)年に開設された天台宗の寺院「深大寺」です。
深大寺が建っている場所は武蔵野台地の台地面と野川・多摩川により形成された低地との境界(国分寺崖線)に位置しており、境内の斜面の至るところから絶えず豊富な湧水が見られます。深大寺がこの場所に建てられたのはこの豊富な湧水に対する人々の感謝の心とそこから生まれた水神信仰、そこに伝来した仏教によるものと考えられています。この深大寺は江戸から明治にかけて放火や自然災害により幾度も焼失してきましたが、その都度再建され、現在は銅造釈迦如来倚と梵鐘の2点が国の重要文化財に指定され、保護されています。

元三大師堂 境内奥の崖では至る所から水が湧いている
左:元三大師堂
右:境内奥の崖では至る所から水が湧いている

※クリックで拡大

■門前町と深大寺そば
今回昼食で入った「陣屋」。14時過ぎの撮影だがご覧の通り入口はまだ混雑していた。
今回昼食で入った「陣屋」。14時過ぎの撮影だがご覧の通り入口はまだ混雑していた。

深大寺の名物といえば参道沿い建ち並ぶ蕎麦屋です。
深大寺の周辺では豊富な湧水や栄養分の少ない土地、さらに湧水を水車(製粉)の動力として利用することができるため、古くからそばの栽培が行われていました。かつて神代地区に300軒存在した農家のほぼ半分はそばを栽培していたといわれています。「深大寺そば」として成立するまでの歴史については諸説ありますが、江戸時代に将軍家に献上品として収められた頃からその知名度を上げていったというのが有力となっています。現在では山門を中心に30軒近い蕎麦屋が並んでおり、「深大寺そば」の知名度はもはや全国区といっても過言ではありません。
今回はこの蕎麦屋街中の店の1つである「陣屋」のざるそばを昼食にしました。この日はゴールデンウィークということもあってどの店も入るまで30分ほど待つ混雑となっており、いざ入店してもそばが品薄状態で「大盛りはできません」といった有様でした。そば自体は大変香りも良く、おいしいものですので落ち着いて味わいたい場合はぜひ連休を避けて訪問されることをお勧めします。(ちなみに筆者は帰りに乾麺のそばを3つ購入し、7月から隔週(?)で昼食として味わっております。)

山門前の門前町
山門前の門前町

なお、深大寺がある調布市は漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の作者である水木しげる氏(調布市名誉市民)が在住しており、それにちなんで山門前にはゲゲゲの鬼太郎のグッズなどを販売する「鬼太郎茶屋」が開設されています。昨年11~12月にかけてはNHKの朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(水木しげるの妻武良布枝氏が著した自伝。現在放送中)のロケも行われており、調布市などが積極的にPRを行っています。

この夏はゲゲゲの女房のロケ地の探訪、そしておいしいお蕎麦を食しに深大寺へ訪問されてはいかがでしょうか?

▼参考
深大寺ホームページ【厄除元三大師 深大寺】東京都調布市
調布市深大寺の深大寺そば組合と近隣のお店の地図案内
深大寺そばの歴史(調布市立図書館)
市内のゲゲゲ情報 - 調布市ホームページ
連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(NHKWeb)


スポンサード リンク
テーマ:東京 ジャンル:地域情報
月別アーカイブ

全記事タイトル一覧

おすすめ&スペシャル


YouTube再生リスト:渋谷駅再開発

お知らせ

各記事ページ下部にあるSNSボタンの仕様が古く、一部サービスで不具合を起こしていたため修正しました。(2023.08,12)
2021年以前の記事について、記事のレイアウトの一部やURLを最新記事と同様になるよう修正を進めています。古いURLでアクセスされた場合変更後のURLに自動転送されます。(2023,04,19)


過去のお知らせ一覧
公式X(旧Twitter)


Reports for the future ~未来へのレポート~
Copyright (C) 2008-2023 Umemoto Takuya (takuya870625) some rights reserved. CreativeCommons-Attribution-Noncommercial-ShareAlike-2.1 Japan (About)
Powerd by FC2 Blog. Since:2008,05,17  レイアウト切替: パソコンスマートフォン
※当サイトは個人が運営しています。企業サイトではありません。
未来へのレポートNOW(取材速報Twitter)
※現在Twitterでは頻繁に仕様変更が実施されており、外部サイトのウィジェット表示に不具合が生じています。最新ツイートは@Rf_nowアカウントページにて直接ご確認ください。(なお、全てのツイートをご覧いただくにはTwitterアカウントでのログインが必要となりましたのでご注意ください。)