フジテック製エレベータが一部使用停止
※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。「使用停止」の貼り紙がされた稲毛海岸駅のエレベータ。(携帯電話で撮影、高解像度の画像はありません。)
フジテック製エレベータで強度不足
フジテック製エレベーター:560台強度不足、基準の2/3 国が定員制限指導 国土交通省は12日、フジテック(滋賀県彦根市)が製造したエレベーター560台のかご枠などに使っている鋼材の強度が基準の3分の2しかなく、建築基準法に違反していたと発表した。大地震などの際にかごがゆがみ、通常の走行ができなくなる可能性がある。同省は、自治体を通じてエレベーターの所有者に補強工事の実施を求めるとともに、工事完了までは利用人数を制限するよう指導する。 全文はこちら: フジテック製エレベーター:560台強度不足、基準の2/3国が定員制限指導 MSN毎日インタラクティブ(リンク切れ) |
一昨日、国土交通省から全国で使用されているフジテック製のエレベータ560基について強度不足があったことが発表になりました。フジテック製のエレベータはJR東日本の駅でも14基使用されており一時使用停止となりました。(補強が必要な横浜駅の1基を除いて、本日からは速度を45m/minから30m/minに落とした上で使用を再開しています。)
国土交通省から発表された内容によると、問題となったエレベータではかご(人が乗る箱の部分)の一部に本来使うべき鋼材(SS400)より強度が低い鋼材(SPHC)を使用していたということです。
JIS(日本工業規格)によると、SS400材の引張り強度(※1)は400~500N/mm2(≒4.07tf/cm2)であるのに対し、SPHC材の引張り強度(※2)は最低270N/mm2(≒2.75tf/cm2)となっており、約7割の強度しかないことになります。安全性を考慮して、設計上は通常の3倍の力に耐える構造になっているため通常の使用では問題ありませんが、地震などの強い力がかかった際に変形し閉じ込めなどの事故が起きる可能性があります。
どうやらこの不正は、鋼材を納入していたメーカー(JFEスチールの関連会社)との合意のもとに行われていたようです。SPHC材はSS400材より価格や納期の面で扱いやすかったというのがその理由のようですが、公共施設で使われるものであるだけに、厳格に守っていただきたいと思う次第です。
※1:一般構造用圧延鋼材 JIS G 3101(2004年制定)
※2:熱間圧延軟鋼板および鋼帯 JIS G 3131(2005年制定)
※2:熱間圧延軟鋼板および鋼帯 JIS G 3131(2005年制定)

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