トンネルに突っ込んで停車する田浦駅

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。


久里浜駅から横須賀線に乗って横浜方面に向かいます。
久里浜駅はとある理由で10年位前に1度来たことがあります。その理由とはズバリ電車内に忘れ物をしたから。その忘れ物とは親戚に見せる予定の夏休みの自由研究が入った紙袋。横浜駅で降りる際に網棚に載せていたその紙袋を置いて電車を降りてしまったのです。気づいたのはとき既に遅し、改札を出てしばらくした頃。あわてて駅の事務室に駆け込み捜索をお願いすると、その夜にはJRから無事荷物が見つかり久里浜駅で保管していると電話がかかってきました。さらに詳しく聞くと2、3日以内に取りに行かないと警察に送られて手続きが面倒になるとのこと。というわけで翌日にその荷物を取りに行くだけのために千葉と久里浜の間を往復したというわけです。横須賀線・総武快速線は路線が長く、寝過ごしてはいけない路線として有名ですが、忘れ物にも細心の注意が必要です。これ以来電車を降りる際は自分の上下左右を見回してから降りるようになりました。それでも時々傘を忘れて「あっ!」と思うときがしばしばですが(汗)

横須賀線逗子~久里浜間の運行


久里浜駅に停車中のE217系。

同じ久里浜から出ている京浜急行は、昼間でも1時間に6本で東京都心まで直通する特急などの優等列車が主体であるのに対し、横須賀線は昼間は1時間に4本、かつ久里浜~逗子間の区間運転がほとんどという完全なローカル線モードです。本数の少なさは久里浜~横須賀間が単線であることに起因します。さらに、かつては多くの列車が東京方面に直通していましたが、湘南新宿ライン運転開始で線路容量を開ける必要があることから現状のようになってしまいました。地元の利用者からも不満の声が上がっているようです。



逗子駅での連結作業。

この区間に入ってくるのはE217系の基本編成11両もしくは付属編成4両のどちらか単独です。東京方面直通の15両編成の場合は逗子で切り離しを行います。久里浜~逗子間の区間運転は原則的に付属編成4両で運転されます。久里浜~逗子間が最大11両で運行されるのは途中の駅が山に囲まれた狭い場所にありホームの長さが十分取れないためです。


ホーム長が足りない田浦駅


田浦駅。

特にホーム長の制約に関して顕著なのがこの田浦駅です。田浦駅は島式ホーム1面2線で、両側がトンネルに挟まれています。写真は田浦駅ホームから久里浜方を眺めたもので、線路は右側から横須賀線上り、下り、貨物線(複線・休止中)となっています。貨物線は最近まで米軍施設への燃料輸送列車が走っていましたが、現在は廃止同然の状態でトンネルを抜けた先は線路が途切れている箇所もあります。
田浦駅のホームは両側がトンネルに挟まれていることから約9.8両分しかホーム長が確保できていません。ですから、ここに11両編成の電車が入線してくると・・・



先頭車がトンネルに突っ込んで停車。


先頭の1両はトンネルに完全に突っ込んで停車します。また、2両目の1つ目のドアもトンネルの壁ぎりぎりです。このような状態のため田浦駅では先頭1両目の全ドアと2両目の1つ目のドアが締め切りとなります。3ドアの113系の時代は2両目の1つ目のドアがもう少し後方にあったことから2両目は「無傷」でしたが、4ドアのE217系になってからはドア間隔が広がり2両目にもドア締め切りの必要が出てしまいました。E217系の基本編成11両はこの田浦駅のドアを締め切りのためだけに特殊なスイッチが装備されています。また、ドアにも田浦駅の締め切りに関するシールが貼ってあり、車内放送とともに乗客への周知を行っています。




トンネル内の「限界」「11(停止位置)」の標識とホーム後方の車掌用標識。下段は11両が停車した際のイメージ。

この「はみだし停車」は必ず進行方向側の先頭車をトンネルに突っ込ませてで停車します。後方をトンネルに突っ込ませてしまうと車掌のドア開閉操作が不可能になってしまうためです。しかし、ホーム長を最大限に使うため後方もトンネルの壁ぎりぎりに停まる形になっています。進行方向側のトンネル内には人が1人立てるくらいの幅のホーム?らしき通路がありますが、当然普段は使用することはありません。非常時に乗務員が通る通路なのかもしれません。

なお、当然のことですが付属編成4両の場合は余裕でホームの中ほどに収まるため何の操作も必要なく乗降ができます。
東京都内には京急の梅屋敷駅や東急の九品仏駅のように踏切に挟まれたため、ホーム長が取れず一部車両のドアを締め切る駅があります。こちらも機会がありましたら採り上げてみたいと思います。

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