三軒茶屋駅の工事

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。


千葉駅で「かつうらひなまつり号」を撮影したあと、そのまま家に帰るのは勿体無いので都内まで行きました。向かったのは東急田園都市線の三軒茶屋駅です。

高速道路と一体のトンネル

三軒茶屋駅では駅のホーム・上階のコンコースともになにやら工事が行われていました。左はホーム壁面の仮囲いに掲げられた看板です。バリアフリー対応のためのエレベーター設置や韓国テグ市の地下鉄火災事故を受けての非常口増設、さらにトンネルの耐震補強などが行われているようです。不思議なのは仮囲いが一定間隔を置いて何箇所も設置されていること。非常口を設置するだけならばホームの端に1箇所だけ仮囲いが出来る程度となりそうですし、エレベーターの設置に関してもこれほど多くの仮囲いは必要ないはずです。逆にホームを拡幅するような大規模な工事ならば壁面すべてが仮囲いで覆われてしまうはずです。隣の池尻大橋駅も同じような状況でしたが、地下トンネルの耐震補強といわれると上下線間の柱を増やしたり鋼板や炭素繊維を巻いたりするのが一般的であり、壁面に手を加えているこの2駅は他とやや事情が違うようです。






三軒茶屋駅の地上の様子です。地表面は片側3車線の国道246号線が通り、その上には2層構造で首都高速3号渋谷線が被さります。かつてはこの道路上を東急玉川線という路面電車が走っていました。10年ほど前、この付近の首都高速の橋脚に老朽化が原因のひび割れが多数見つかり、補強が行われました。橋脚の角に見えるボルトが多数打ち込まれた板がその補強板で、このような補強は他の首都高速でも至る所で見られます。



この付近では地下の東急田園都市線のトンネルと地上の首都高速の橋脚が1つの構造物として造られています。大都市という制約の多い環境で工事を一気に行うための工夫であったようです。しかし、この構造が災いして大地震の際に地上の高速道路と地下のトンネルで揺れ方に大きく差が出て、地下のトンネルが破壊する危険性があることが分り、補強工事が行われることになりました。具体的には地下のトンネルと橋脚が重なる部分にトンネル側からボルトを打ち込むといった内容のようです。三軒茶屋駅のホーム壁面にあった「間欠的に現れる仮囲い」の正体はこの工事だったようです。よく見ると地下ホームの仮囲いの間隔は橋脚の間隔に一致しているように感じます。



▼参考
北日本新聞2005年10月22日「大地震でトンネル損傷恐れ 首都高直下」(リンク切れ)
※この件に関しては東急電鉄・首都高速ともになぜか一切プレスリリースが無く、2年前と古い情報であることから現在見つかるソースはこれしかありませんでした。

この後は東急世田谷線に乗りに行きました。

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