東武浅草駅のネタ風景「『狭い!』そして『広い!』」

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。

何だか意味不明なタイトルですが・・・

上野駅で常磐線を撮った後は地下鉄銀座線に乗って浅草駅に向かいました。この翌日に行われた東京マラソンでは、浅草の一角が道路の交通規制により6時間にわたって「孤立」することになり、一時はどうなることかと思いましたが大きなトラブルは無く過ぎたようですね。



銀座線浅草駅改札口。

当初、「孤立」する地域とその外との行き来はこの地下鉄銀座線・都営浅草線の通路を使うほかなく、「それでは殺到する群衆を裁ききれない」と大問題になりました。当日は付近にある地下駐車場の通路も開放したようで「将棋倒し」など事故は起きずに済んだようです。

窮屈な東武浅草駅
地上に出て東武浅草駅に向かいます。この後東向島駅のそばにある「向島百花園」に行きました。
東武浅草駅は頭端(行き止まり)式の駅で、首都圏の私鉄ターミナル駅ではよくありがちなデパートと一体構造になった建物になっています。ただし、入居しているのは東武百貨店ではなく松屋です。

で、電車に乗るためホームを歩いていったわけですが・・・



狭い!
ホームの先端はまるで針の先のようにどんどん狭くなっています。一番先では数十センチの幅しかありません。電車進入時にこの場所に立つのは不可能でしょう。さらに足元は・・・



広い!
線路が急カーブしているため、電車とホームの間が人1人が余裕で入ってしまうほど開いてしまっています。この駅は日光方面に向かう特急「スペーシア」などが発着しますが、このカーブにかかる扉では隙間を埋めるため「渡し板」がかけられるほどです。

ではなぜこのような構造になってしまったのでしょうか?
浅草駅を出た先は隅田川を渡り北千住へ向かうためすぐに“超”急カーブで北から東へ進路を変えます。そのカーブの制限速度はなんと15キロ。おおよそ20メートルの大型車両が走る路線とは思えません。この駅が開業したのは戦前の1931(昭和6)年。当時は列車の1両当たりの大きさも編成両数も少なく、建物の中の直線ホームにきれいに収まっていました。その後、乗客数が伸びるのに対応して車両の大型化・増結が行われていきますが、この東武浅草駅は松屋デパートと一体になった構造であり、さらにホームの端は急カーブになっているという立地であるためホームの延伸用地が取れず、やむを得ず現在のような史上まれに見る「針のような形のホーム」になってしまいました。
そのホーム延伸も20m車6両で限界となり、以降の増結には隣の業平橋駅に10両編成対応のホームを設置して対処していました。しかし、2003(平成15)年より曳船駅から地下鉄半蔵門線・東急田園都市線への直通が開始され、10両編成の準急・急行などの列車はそちらへ移行し、業平橋駅の10両対応ホームも廃止されました。(この跡地は新東京タワーになるということで話題になりました。)現在浅草駅は短距離の各駅停車、そして長距離の特急列車の発着があるだけというやや中途半端な存在になっています。昨年からは日光方面に向かう特急の一部はJR線経由で新宿発着になり、さらに中途半端な存在になってしまっています。

この東武浅草駅の建物も老朽化が進んでおり、建替えの話も出たり消えたりを繰り返しているようです。建替えるとしても、期間中の電車の運行、さらに狭小な駅設備をどう改良するのかなど問題が多く計画が進んでいないのが現状です。「再開発ブーム」の流れで建て替え・拡張がされるのか、それとも狭小な設備のまま使われ続けるのか気になるところです。
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