東急田園都市線複々線化(その1)二子玉川駅

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。


渋谷から国道246号線地下の暗いトンネルを走ってきた田園都市線は国分寺崖線の木立の間から飛び出し、左手から合流してくる大井町線と並びながら高架線の二子玉川駅に入ります。田園都市線の複々線化に伴い、この二子玉川駅も大幅に改築されました。

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東急田園都市線複々線化(その0)

模型のような線路の入れ替え


現在の二子玉川駅は外側が田園都市線、内側が大井町線の線路になっています。単純に言えば、改築前はこの関係が逆になっていたわけです。一見すると模型のようにただ線路を入れ替えるだけに見えますが、実際の作業はそんなに甘いものではありません。
まず駅の渋谷・大井町方ですが、こちらはすべて単線の高架で構成されています。線路の入れ替えに際してはこれらをすべて作り変えることになりました。回送列車が通過できるよう田園都市線上りと大井町線上り間に連絡線が設けられています。また、図では示していませんがホームの幅もかなり広げられています。(ただしこれでも乗客を捌ききれていない。)



次に駅の中央林間方ですが、こちら側は駅全体が多摩川の河川敷上に張り出しています。このため増築に制約があり、完成後もホームの幅は3~5mほどしかありません。内側の大井町線ホームは今後急行運転が始まっても最大で6両編成までしか停まらないため、中央林間方の部分は柵で仕切られており、折返し用のX字ポイントがここに設置されています。ホームを外れた先は田園都市線上下線に挟まれた狭い空間に2線分桁を新設して、大井町線の折返し線としています。この折返し線はそのまま中央林間方に路盤が続いており、複々線化完成後は本線(急行線)になる予定です。また、田園都市線・大井町線の両線間をつなぐポイントがあり(かつての田園都市線の線路)、朝夕の入出庫列車がここを通ります。

▼参考
東急電鉄 二子玉川駅改良工事(リンク切れ)

二子玉川を中心にした田園都市線の歴史を簡単に
田園都市線の渋谷~二子玉川間は平成12年まで「新玉川線」と呼ばれていました。その名前は現在の地下線が開業する前に、国道246号線上を走っていた路面電車「東急玉川線」(現在の東急多摩川線(多摩川~蒲田)とは別物)、通称「玉電」に由来します。玉電は溝の口~渋谷を走っていた路面電車で、支線として砧線(廃止)を持ち、三軒茶屋からは東急世田谷線と、渋谷からは都電(廃止)とも乗り入れをしていました。二子玉川園駅(平成12年に「二子玉川」に改称)は木造の小さな駅舎、多摩川を渡る二子橋は何と自動車との併用軌道になっていました。
しかし、昭和30年代頃から玉川線の走る国道246号線は自動車が激増したため定時運行は困難になり、自動車からは「邪魔電」、利用者からは「のろ電」と揶揄される始末に。「ペコちゃん」という愛称で有名な超低床車の200形も導入されましたが、長続きせず全線専用軌道だった世田谷線を残し昭和44年に廃止されました。その跡に昭和52年地下線の新玉川線が建設され、現代の地下鉄半蔵門線・東武伊勢崎線への直通運転へと発展していきました。
なお、「ペコちゃん」こと200形電車は宮崎台駅の「電車とバスの博物館」で見ることができます。

参考
東急電車物語 宮田道一著(多摩川新聞社)
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