カテゴリ:公園・風景
城ヶ島めぐり(2008年9月13日)
公開日:2008年09月21日11:01

ここ数年は9月の敬老の日が入る3連休は横浜の祖父母の家で過ごしており、今年も例年通り3日間滞在してきました。今回はその2日目に旅した三浦半島先端の城ヶ島のレポートです。
城ヶ島の概要
大きな地図で見る
城ヶ島は三浦半島最先端に位置する面積約99haの島です。太平洋に面したこの島は古くから景勝地として名が高く、特に南側の海岸は断崖絶壁の岩場が連続する三浦半島を象徴する地形が広がっています。また島の東西の端には1本ずつ灯台があり、海上交通の重要な目印ともなっています。一方島の北側はこの島自体を防波堤にする形で街となっており、城ヶ島側は観光客向けのみやげ物店や飲食店、そして対岸は遠洋マグロ漁の基地として知られる三崎港になっています。
都心からここまでの交通手段は主に横浜横須賀道路を経由して自家用車を使う方法と、京浜急行線と路線バスを乗り継ぐ方法の2パターンがあります。私は未だに車の運転免許を取っていないため後者の京急+バスのルートを利用しました。
城ヶ島一周

城ヶ島バス停。到着したバスはすぐに三崎口駅へ折り返していく。
京急久里浜線の終点三崎口駅から城ヶ島までは路線バスで30分ほどかかります。本数は1時間に2本ほどと極端に少ないわけではないので、1本乗り遅れたからといってその後の行程がすべて無駄になるということはありません。この日は土曜日ということでかなり混雑しており、辛うじて1台のバスに全員が乗り切れたという状態でした。

海産物づくしの昼食。左上の小鉢もマグロの角煮である。
城ヶ島に到着したのは12時ちょうどくらいだったため、まずは昼食にしました。前述のとおり三崎港はマグロの水揚基地であるため、町内にはこれでもかというほどマグロ料理の店が並んでいます。店の数が多いのは三崎港側ですが、城ヶ島側にもそれなりの数の店があるので食事に関して特に問題になることはないでしょう。予算は1人千円ほどを見積もっておけば大丈夫です。

土産物店が並ぶ商店街。左の階段を登ると城ヶ島灯台に出る。
エネルギー補給を済ませた後は左回りで島を一周します。バス停付近の商店街にはこのように観光客向けに海産物を販売する店が所狭しと並んでいます。ただ、この日はこれから1時間以上も炎天下を歩くことになるため食品を持ち歩くのは困難であり、何もかわずスルーしました。
城ヶ島灯台。手前の碑は点灯120周年を記念して設置されたもの。
商店街の終点の階段を上ると城ヶ島灯台があります。この場所に灯台が建ったのは江戸時代で、その後1870(明治3)年に白色光を用いる洋式灯台に建て替えられました。これは横須賀市の観音崎灯台に告ぐ国内で2番目の洋式灯台でしたが、1923(大正12)年の関東大震災で損壊し、3年後に再度建て替えられ現在に至っています。
<城ヶ島灯台概要>
位置 北緯38度08分06秒 東経139度36分40秒
光の強さ 310,000cd(カンデラ):15秒に1閃光を発光する。
光の届く距離 16.0海里(約29km)
電灯ワット数 750W
高さ 地上から灯台頂部:約11.5m、水面から灯火:約30.1m
管理 海上保安庁横須賀海上保安部
※数値は現地の解説板による。海上保安庁設置のものと三浦市設置のもので若干数値が異なる。この数字は主に設置が新しい海上保安庁のものを参考とした。

荒々しい岩場が続く。右端に先ほど見た城ヶ島灯台が見える。
灯台の先の階段を下りると海岸に出ます。ここから先1kmほどはこのような鋭い岩場が続きます。岩の表面は非常に滑りやすいため、滑り止めのしっかりした歩きやすい靴を履きましょう。また、突然穴が開いて水がたまっているような場所もあるため足元には十分ご注意ください。


左:岩場の表面
右:馬の背の洞門
※2枚ともクリックで拡大
岩の表面にはさまざまな模様が現れており、この複雑な地殻変動の歴史をうかがうことができます。また、岩場の先にある「馬の背の洞門」は隆起した岩が海水で浸食され穴が開いたものです。(崩落の危険があるため近くまで行かないようにとの注意が掲げられていました。)

台地の上から眺めた岩場
馬の背の洞門から先は海からいきなり垂直な崖になっているため台地の上を歩きます。この写真の対岸の岩場には冬にウミウ(海鵜)が飛来することで知られており、神奈川県の指定天然記念物にもなっています。

県立城ヶ島公園入口




左上:展望台から公園内を見る
右上:展望台から三浦市中心部方向を見る。中央の風車は三浦市立宮川公園の風力発電設備
左下:公園駐車場入口のヒマワリ
右下:公園上空を飛び回るトンビ
※4枚ともクリックで拡大
城ヶ島の東側は神奈川県立城ヶ島公園として整備されています。入園は無料ですが、整備が行き届いており海に面して設置された展望台からは天気がよければ房総半島・伊豆大島・伊豆半島などを見ることができます。(この日は湿度が高かったためか霞んでおり全く見えませんでした。)

安房崎灯台。波しぶきが飛んでくる・・・
城ヶ島公園の先端から階段を下りると再び岩場に出ます。この岩場の最先端に建つのが安房崎灯台で、高さ13mと小型ながら光は20km先まで届きます。灯台は岩場の最先端部に建っており、脇まで行くと波しぶきをモロに被りますのでご注意ください。

「城ヶ島の雨」歌碑と城ヶ島大橋
県立城ヶ島公園から道路を降りていくと城ヶ島大橋の下に出ます。城ヶ島は1913(大正2)年から翌年の間詩人北原白秋が住んでおり、城ヶ島大橋の下には記念館と歌碑があります。
もう一度最初のバス停まで戻ってお土産を見ようかとも思いましたが、バスの時間が近かったため今回はここで終わりにしました。帰りのバスは超満員で、対岸の三崎港バス停では乗り切れなかった乗客が次のバスを待つ姿も見受けられました。また、三崎口駅までの道路は渋滞気味で往路よりも10分ほど余計に時間がかかりました。
▼参考
城ヶ島公園(神奈川県公園協会 県立公園ガイド)
三浦市観光案内 おすすめスポット 三浦散策コース 城ヶ島散策
三浦市/風力発電
→県立公園展望台から見えた風車について
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