床から地下水が噴き出す地下駅?
※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。東京タワーを撮影して、御成門駅から都営三田線に乗り三田駅まで行きました。ここからJR田町駅まで行きそこから千葉まで帰りました。都営三田線の三田駅で降りたわけですが、改札の外に出てすぐの通路でこんな光景を見ることができました。
都営三田線三田駅の一番前(白金高輪寄り)の改札から都営浅草線の三田駅まで行く通路の入口辺りです。壁や床のいたるところから地下水がしみ出しており、あちこちで床板が浮き上がってしまっています。特に噴出の激しい壁面寄りは床にゴムのシートを張った上土のうを積んで浮き上がらないようにしてあります。この日は晴れていたので「しみ出す」程度でしたが、大雨のときはきっともっと勢いよく水が出てくるのでしょう。
この下はちょうど都営三田線の既存のトンネルと、白金高輪延伸に際して新たに建設したトンネルの境界部分に当たります。つまり、もともと行き止まりの先にあった壁を壊して線路を建設したことになります。改築に際しては十分な補強がなされているはずですが、地下水に対する水密性の面では弱い部分があるのかもしれません。
ここに限らず東京の地下鉄ではこういったトンネル内に湧き出す地下水が非常に問題になっています。これは建設当時は周辺で地下水が多量にくみ上げられていた影響で水位がトンネルより下だったものが、地盤沈下対策で1972年にくみ上げ規制がかけられ水位が急上昇してしまったために起きているものです。湧出する地下水を排出するポンプの電気代や、漏水を排水するための覆い・配管の設置などで各社とも年間数億円という多額の経費がかかっています。
さらに、JR横須賀・総武線東京駅や東北新幹線上野駅では、漏水だけに留まらず地下駅全体が地下水の水圧で浮き上がる危険性が生じました。対策として東京駅は深部の岩盤に杭を打って駅構造物を「係留」し(アースアンカー工法)、上野駅ではホーム下に何と3万tの鉄塊を積んで水圧に対抗させるなど大規模なものになってしまっています。最近の地下鉄建設では水密性の高いトンネルが開発されてはいますが、既存のトンネルに関しては問題が放置されたままなのが現実です。
さらに、JR横須賀・総武線東京駅や東北新幹線上野駅では、漏水だけに留まらず地下駅全体が地下水の水圧で浮き上がる危険性が生じました。対策として東京駅は深部の岩盤に杭を打って駅構造物を「係留」し(アースアンカー工法)、上野駅ではホーム下に何と3万tの鉄塊を積んで水圧に対抗させるなど大規模なものになってしまっています。最近の地下鉄建設では水密性の高いトンネルが開発されてはいますが、既存のトンネルに関しては問題が放置されたままなのが現実です。

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