鉄道旅行③ つくばエクスプレス

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。








進化した通勤電車
④つくばエクスプレス2000形 区間快速4028列車 守谷11:36→秋葉原12:11

守谷からは去年開業したばかりのつくばエクスプレスに乗り、秋葉原へと戻ります。つくばエクスプレスは東京の秋葉原から茨城県のつくばを結ぶ、全長58.3kmの路線で去年8月24日に開業しました。
つくばエクスプレスは21世紀の新線にふさわしく

◎線路は全線で高架あるいは掘割・地下を通り踏切はない。
◎最近主流のゴムサンドイッチ式の直結軌道により130km/h走行でも揺れの無い良好な乗り心地を実現。
 △現在は余裕を持って125km/h運転となっている。
◎全列車がATO(自動列車運転装置)の自動操縦により、高い安全性を確保。
◎全駅でホームゲートを完備し、乗客の接触事故や転落事故を防止。
◎エスカレーター・エレベーターを完備し、バリアフリーは万全。
◎地下鉄に倣い、駅のナンバーリングを行い、不慣れな利用者にも配慮。

などなど、随所に最新の設備を取り入れています。通勤電車もここまで進化したのかと感心してしまいますね。特に揺れの無い乗り心地とATOによる130km/hでの運転実現は開業当初に多くの注目を浴びました。つくばエクスプレスのATOも従来と同様、基本は東急などで採用されている5km/h刻みの多段式ATC(自動列車制御装置)であり、そこにTASC(定点停止支援装置)と、自動運転を組み合わせたものと見てよいでしょう。したがってATCと同じく速度計の周りには許容速度が表示され、下位現示変化前には「前方予告」の表示が出ます。終端駅では過走防護(ORP)信号によりパターンに沿った減速がなされます。(ATO故障時や運転士の操作感覚維持のために、時折マニュアル運転も行われます。)なお、守谷~つくば間は、やはり関東鉄道と同じ理由で交流20000Vで電化されており、この区間に乗り入れられるのは交流・直流両方に対応したTX2000形のみです。

実際に乗車してみます。運転席後部はトンネル区間でもカーテンは開けっ放しです。これは先頭部の鋭角的なデザインにより客室の光の反射を防いでいるからです。(一応運転席後部だけは黒いフィルムが貼られている。)運転士は手元のボタンでドアの開閉・出発の操作(ボタン2つを同時に押す)を行います。ホーム先端にはITV(ホーム監視)モニターがあり、これでドアに挟まっている乗客がいないか確認します。守谷を出るとあっという間に125km/hまで加速します。カーブも都心部を除いてほとんどがこの速度で走行できる半径になっており、乱暴に言えば「最高速度が出せるところは全て出す」といった感じです。しかし本当に揺れません。「本当に125km/h?」と速度計の表示を疑ってしまいたくなります。ただ、一つ問題。トンネル内でもこの速度を出すので、すれ違いのときに耳がおかしくなってしまいました。ここはやはり気密の悪い通勤電車ですから仕方がありませんね。車内はドア上の鴨居部にマップ式とLED式の案内表示機がついています。自動放送は英語放送もついており、案内も完璧です。

それにしても速い。守谷から秋葉原まで40分かからずに着いてしまいました。つくばエクスプレスの秋葉原駅は山手線の東側、かつて高架式貨物駅のあった場所の地下に造られています。地下深くからいくつかのエスカレーターを昇ります。このエスカレーター「ラッシュ時は高速」という表示があります。同様の表示は東急東横線の横浜駅などでも見られますが、やはり相当利用者が多いようですね。沿線はまだまだ開発途中という場所が多いですが、この所要時間であれば瞬く間に宅地開発が進むのは必至でしょう。これからのつくばエクスプレスの発展に期待です。



つくばエクスプレス秋葉原駅

写真説明
1段目 守谷を出発するTX2000形。この先に交直電源切替セクションがある。
2段目 左:守谷駅 右:TX2000形車内(ロングシート車)
3段目 左:ホーム端にあるITVモニター 右:ATOの地上子

次は交通博物館です。

つくばエクスプレスホームページ
http://www.mir.co.jp

(つづく)

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