分散型冷房機

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。

ネタがないので首都圏ではほとんど消滅した分散型冷房について書いてみる。

 

房総113系分散型冷房機搭載車の屋根とその車内
 左:屋根の上に載っている電源装置(インバータ:穴が無い)と冷房機(メッシュ状になっている)
 右:車内は扇風機の両側に細いダクトがつく
JR化当初、首都圏の電車の冷房化率は私鉄がほぼ100%となっていたのに対し、JRは80%程度と遅れていました。新生JRには設備投資に回す資金が潤沢にあるわけではなく、かといってこのように非冷房という劣悪な通勤環境を放置しておくわけにも行かないという「板ばさみ状態」となりました。当初行われていた屋根の中央に大きな冷房機を置く集中式では、大きな冷房機の重量を支えるため車体の補強が必要であり、床下にも大きな電源装置(電動発電機:モーターの先に発電機がつながっている)を搭載する必要があり、多額のコストと長い改造期間が必要でした。そこで、冷房機を2つに分割し、重量を軽減して車体の補強を不要にしたのが分散型冷房です。あわせて電源装置も小型の冷房機専用のものを新たに屋根に置く方式として改造を容易にしました。室内はもとの天井に細いダクトを追加するだけとなり、扇風機がそのままになるなど大幅に簡素化されています。こうした改良により、首都圏のJR線は一気に冷房化率100%を達成しました。その後、年数の経過により各線とも新型車両に置き換えられ、この冷房機を搭載する車両は房総地区を走る113系などごく一部にしか残っていません。

  

関西の103系の分散型冷房機の例
 左:屋根上の冷房機。私鉄の車両でよく使われているものに近い。
 中:車内、冷房の送風部。
 右:扇風機は改造前の状態のまま。
首都圏と同じ考え方で関西でも分散型冷房機による改造が多数行われました。私鉄電車でよく用いられる冷房機を使用しています。こちらはまだ置き換えがあまり進んでおらず、多く見ることができます。
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