カテゴリ:鉄道:JRの車両中央線

103系1200番台

※この記事はYahoo!ブログから移行したものです。


103系ネタでもうひとつ。
写真右の車両。2000/8/26 大井工場(現東京車両センター)夏休みフェアにて(ネガフイルム)
すでに全車廃車になった営団地下鉄(現東京メトロ)東西線乗り入れ用1200番台。その特徴と引退までの経緯を簡単に。
・301系の増備
昭和41(1966)年国鉄と営団地下鉄東西線乗り入れに際し、アルミ合金製の車体や国鉄の通勤電車では初の空気バネ台車を採用した301系が投入されました。その後、利用客の増加に伴う増発のため、車両の増備が必要となりました。しかし国鉄の財政状況は思わしくなく、低コストの103系を地下鉄向けにして投入することになりました。
・先頭部の非常口
地下鉄のトンネルは建設費を節約するため縮小限界で(要は地上よりも狭く)つくられていて、もし列車が故障で立ち往生してもドアを開けて出ることはできません。そこで先頭に非常口を設けたのです。
JRの京葉線や総武線の東京地下区間はトンネルが大断面でつくられていて、線路脇に非常用の通行スペースがあるため一部の車両を除いて先頭に扉はありません。(写真左ののE217系も製造年の新しい車両は扉が固定されている)
・抵抗制御
103系はモーターの制御に抵抗制御を採用しています。これは回路に抵抗をはさんで熱として放出し、電圧を制御するものです。地上線用の車両の場合は床下の抵抗の収まった箱を密閉し、送風機で冷却しています。停車中でも車両の床下から「ブーン」というモータ音がするのはこのためです。しかし地下鉄の場合この方法ではうるさくて仕方がありません。そこでこの車両では、抵抗器の箱をかご状にして自然に熱を逃がす方式にしました。東西線の場合地上区間もあって問題はなかったようですが、同型の103系1000番台の走っていた千代田線では両端の代々木上原と綾瀬以外は全線地下であったため、抵抗器の冷却がうまくいかず熱で床下の機器を損傷するなど大変だったようです。
またどの路線でも不評の「モータの騒音」ですが、地下鉄ということでやはり散々な評価だったようです。
・WS-ATC
東西線は他線のATCと違い、地上に信号機を置く方式です。(WaySideATC)このため車両にはあまり複雑な機器をおく必要がないためなのか、ATCは運転台の下に収まるほどの小型のものでした。千代田線の場合は運転台の速度計に制限速度を表示するATC(CabSignalATC=CS-ATC)だったため機器が大型化して運転台の後ろに搭載されました。このため千代田線の103系では運転台直後の窓がありません。

このWS-ATCの場合、信号機の表示5段階(停止R・警戒YY・注意Y・減速YG・進行G)=制限速度となってしまうため細かい速度の制御ができず列車間隔を詰めることができません。(具体的には現在は2分15秒までだがCS-ATCでは最短1分50秒)そこで現在他の路線のようなCS-ATCに更新する工事が進んでおりまもなく完成するようです。

103系は製造後40年近くたっていて老朽化やCS-ATCへの対応が困難であり、サービス設備が貧弱なためE231系800番台に置き換えられ引退しました。E231系のほうはすでにCS-ATC対応となっています。
東京メトロでも同様に旧型の5000系の置き換えが進んでおりまもなく全車引退となります。そしてCS-ATC化が達成された暁には列車の増発が行われ混雑緩和がなされることでしょう。


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