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中央線グリーン車連結に向けた12両化工事2022(1)東京~吉祥寺
公開日:2022年10月07日17:16

JR中央線東京~大月間と青梅線立川~青梅間では2024年度にグリーン車のサービスを開始します。これに伴い編成が現在の10両編成から12両編成に増結されるため、各駅でホームの延長などの対応工事が進められています。前回の調査から2年が経過し、各駅ともに工事が進んでいるほか、JR東日本から公表された新たな資料も入手しました。今回も東京駅から順に4回にわけて各駅の工事状況をお伝えしてまいります。
▼関連記事:中央線グリーン車連結に向けた12両化工事2020
(1)東京~吉祥寺
(2)三鷹~八王子
(3)青梅線西立川~青梅
(4)西八王子~大月
中央快速線グリーン車連結プロジェクトの概要

中央線東中野~中野間の桜並木の下を走るE233系電車。2007年4月1日撮影
中央線は東京駅を起点に、神奈川、山梨、長野、岐阜の4県を経由し、愛知県の名古屋駅に至る全長約397kmの在来線です。長野県の塩尻駅を境に東側がJR東日本、西側がJR東海の管轄となっています。JR東日本管轄区間のうち、東京~高尾間は東京都心とそれに通じるベッドタウンとして広く開発されており、終日高頻度での運行になっています。特に御茶ノ水~三鷹間は総武線と直通する各駅停車(黄色)との複々線となり、中央線の電車(オレンジ色)は快速運転を実施しています。この快速電車の一部は立川で分岐する青梅線や、高尾駅を越えて山梨県内の大月、富士山麓電気鉄道富士急行線の河口湖駅まで直通運転を実施しています。
JR東日本では2000年代以降東京都心から郊外へ向かう路線において、新型車両導入に合わせて着席サービス向上を目的にグリーン車連結を積極的に進めています。中央線についても上記のような遠距離での利用があることから、混雑緩和と座席数増加によるサービス向上を目指してグリーン車を連結することが計画されました。


これまでのグリーン車連結方法(上)と中央線でのグリーン車連結方法(下)の比較。中央線では普通車の輸送力維持のためグリーン車を単純に「増結」する。 ※クリックで拡大
中央線へのグリーン車連結にあたっては、これまで導入してきた路線と比べ混雑度が大幅に高い事情を考慮し、普通車の一部をグリーン車に置き換えるのではなく、グリーン車を2両「増結」するという選択がなされました。これにより中央線の快速電車は現在の10両編成から12両編成へ両数が増えることになります。グリーン車導入対象区間の駅は、特急が停車する新宿や立川などの一部ホームを除き10両編成を前提としたものとなっていることから、ほとんどの駅でホームの延長工事が必須となります。延長にあたっては、コスト削減・工期短縮のため、延長方向、幅などを工夫し、可能な限り周辺設備の移転を回避することとしました。
また、JR東日本では2032年度を目標に首都圏の在来線17路線330駅でホームドアを設置することを決定しています。ホームドア設置に際しては、車両とホームのドア位置を正確に合わせるため、駅停車時に自動でブレーキを動作させるTASC(定位置停止装置)をセットで導入するのが通例となっています。中央線ではこのTASCを先行設置することで駅停車時のオーバーランを確実に防止し、ホームの延長量を削減する計画とされました。(より詳しい説明は2020年に作成した記事(1)#■グリーン車連結に伴う12両化と基本的な方針をご覧ください。)
当初この中央快速線のグリーン車は2020年度のサービス開始が予定されていました。しかし、詳細な調査の結果膨大な個所の改修が必要であることが判明したのに加えて、御茶ノ水駅など一部駅で進められている大規模改良工事との競合も発生したことから、およそ3年延期されることになりました。さらに長引く新型コロナウイルスの流行による工場停止、ウクライナへのロシア侵攻などの世界情勢悪化に伴い、車両製造に必要となる半導体部品が不足していることを理由に、今年4月にJR東日本は2度目の中央線グリーン車サービス開始延期を発表しました。延期は現時点では1年程度(2024年度末)とされています。
各駅の工事状況 (1)東京~吉祥寺間

東京~吉祥寺間のホーム延長箇所一覧 ※クリックで拡大
中央線のグリーン車連結に向けた工事は対象駅数が非常に多いため、今回も4回の記事に分割して現況を解説します。1回目の今回は東京~吉祥寺間です。
※この先画像が28枚(1.92MB)あります。画像はスクロールに従って自動で読み込まれます。(JavaScriptが有効の場合のみ)データ容量にご注意ください。
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東京駅

中央線東京駅ホーム終端近くの線路に設置されたTASC地上子
東京駅は特急停車駅であるため、ホームが12両対応になっており設備自体の改修は必要ありません。ホームドアの設置対象駅であることから、今年に入りTASC地上子が設置されました。
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神田駅


左:神田駅東京寄りで延長中のホーム。手前の上り線側は壁になっており、上下線で停止位置がずれる。2022年5月23日撮影
右:床面の舗装はまだ行われていない。2022年9月28日撮影
右:床面の舗装はまだ行われていない。2022年9月28日撮影
上:神田駅東京寄りで延長中のホーム。手前の上り線側は壁になっており、上下線で停止位置がずれる。2022年5月23日撮影
下:床面の舗装はまだ行われていない。2022年9月28日撮影
下:床面の舗装はまだ行われていない。2022年9月28日撮影
神田駅は高架橋上にある島式1面2線のホームとなっています。当駅の高架橋は1919(大正8)年に中央線万世橋(現在のmAAch ecute神田万世橋の場所にあった駅)~東京駅間が延伸開業した際に建設された大変古いものです。東京寄りは上下線間の間隔が狭まっていることからホームを延長できる長さが限られています。そのため東京寄りに0.5両分、新宿寄りに1.5両分ホームを延長します。
東京寄りの延長部分は元々ある高架橋の上での工事であるため比較的早く進んでおり、今年春までにホーム床板と屋根の設置まで完了しています。この部分は幅が狭いため上り線側が壁になっており、12両化後は上下線で停止位置がずれることがわかります。

神田駅石積みアーチ橋台改築のイメージ
一方、延長方向のメインとなるホーム新宿寄りでは、直下を中央通りが斜めに交差しています。この付近の中央通りは4車線ありますが、分離帯の幅がほとんどなく道路の中に新しく支柱を立てることができません。そのため、延長用のホーム桁は中央通りを1スパンで跨ぐ必要があります。新宿寄りの橋台は強度があるためそのまま桁を載せることが可能ですが、東京寄りは小型の石積みアーチ橋になっており強度が不足していました。そのため石積みアーチを取り壊してコンクリートでできた門型の橋台を新たに構築しました。この石積みアーチがあった場所は神田鐵道倶楽部(NREの鉄道をコンセプトとした飲食店)が入居していた場所で、同店がわずか1年で閉店となったのは橋台改築のためだったということになります。
左:神田駅新宿寄りのホーム延長工事。中央通りの上に床面を支える桁を設置している。2022年5月23日撮影
右上:床板の敷き詰めが終わり、屋根の設置準備中。
右下:6番線中央に準備されている中継信号機。2022年9月28日撮影
右上:床板の敷き詰めが終わり、屋根の設置準備中。
右下:6番線中央に準備されている中継信号機。2022年9月28日撮影
上:神田駅新宿寄りのホーム延長工事。中央通りの上に床面を支える桁を設置している。2022年5月23日撮影
中:床板の敷き詰めが終わり、屋根の設置準備中。
下:6番線中央に準備されている中継信号機。2022年9月28日撮影
中:床板の敷き詰めが終わり、屋根の設置準備中。
下:6番線中央に準備されている中継信号機。2022年9月28日撮影
橋台の改築は今年春にようやく完了し、以後その上でホーム本体を作る工事が急ピッチで進められています。現在は床板の敷き詰めが完了して、その上に屋根を作る準備が進められています。なお、ホームの延長に合わせて下り線の閉塞信号機を移設する必要がありますが、当駅は駅構内が急なS字カーブとなっており、信号機を移設すると見通し距離が十分確保できなくなります。そのため下り線のホームの中間には中継信号機が準備されています。
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御茶ノ水駅新宿寄りで進むホーム延長工事
御茶ノ水駅は神田川の渓谷の中にある島式ホーム2面4線の駅となっており、外側2線を中央線快速、内側2線を総武線各駅停車が使用しています。当駅の東京寄りでは、総武線が中央線をオーバークロスするため線路間に高低差が付いており、ホームを延長することができません。そのため上下線とも新宿寄りに2両分ホームを延長します。
当駅では2013年よりバリアフリー化をメインとした大規模改良工事が行われており、2019年3月にはホーム上空で建設中だった新駅舎とエレベーター・エスカレーターが使用開始となりました。この過程で新宿寄りのホーム端にあった階段の幅を狭くする工事が実施され、ホーム延長用のスペースが確保されました。現在跡地ではホームを設置するための支柱の設置が完了し、床板の敷き詰めが行われていますが、駅全体の改良工事と同時並行になるため時間を要しているようです。
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四ツ谷駅のホームかさ上げイメージ。カントで傾いている下り列車の床面に合わせて上り線をかさ上げする。
四ツ谷駅は快速線が北側、緩行線が南側の島式ホーム2面4線となっています。新宿寄りのホーム端に駅舎があることから、東京寄りに2両分ホームを延長します。当駅の東京寄りは快速線と緩行線の線路を入れ替えるための立体交差となっており、快速線は下り勾配、緩行線は上り勾配となっています。
ホーム延長予定地の快速線は上下線間隔が広がるため下り線がカーブとなっておりカント(傾斜)が付いています。カントで高くなっている下り列車のドア底面に合わせてホームを設置すると、ホーム床面に傾斜が生じ、車いすやベビーカーの逸走事故につながる危険性がありました。そこで上り線の勾配を変更して線路をかさ上げし、ホーム左右の床面高さを合わせる工事が2021年春から実施されました。


左:線路とホームをかさ上げ中の四ツ谷駅上り線東京寄り。床がホームドア設置中に見られるようなパネルに置き換えられており、線路も通常のバラスト軌道に改造されている。
右:ホーム端を見ると元の床から10cmほどかさ上げされたことがわかる。2021年11月24日撮影
右:ホーム端を見ると元の床から10cmほどかさ上げされたことがわかる。2021年11月24日撮影
上:線路とホームをかさ上げ中の四ツ谷駅上り線東京寄り。床がホームドア設置中に見られるようなパネルに置き換えられており、線路も通常のバラスト軌道に改造されている。
下:ホーム端を見ると元の床から10cmほどかさ上げされたことがわかる。2021年11月24日撮影
下:ホーム端を見ると元の床から10cmほどかさ上げされたことがわかる。2021年11月24日撮影
線路をかさ上げする区間は、東京寄りの現行ホームの終端付近から緩行線の下をくぐるトンネル付近までの全長180m、かさ上げ量は最大15cmとなっています。当区間はバラストをモルタルで固定したTC型省力化軌道となっており、そのままでは線路の位置を変えることができないため、一時的に通常のバラスト軌道に改修されました。


左:ホーム基礎を埋め込み中。2021年11月24日撮影
右:ホーム床面が完成し、屋根を組み立て中。2022年9月28日撮影
右:ホーム床面が完成し、屋根を組み立て中。2022年9月28日撮影
上:ホーム基礎を埋め込み中。2021年11月24日撮影
下:ホーム床面が完成し、屋根を組み立て中。2022年9月28日撮影
下:ホーム床面が完成し、屋根を組み立て中。2022年9月28日撮影
上り線のかさ上げは2021年中に完了し、今年に入ってからはホーム本体の工事が進んでいます。現在は床面がほぼ完成し、屋根の取り付けが行われています。
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新宿駅
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中野駅三鷹寄りで行われているホーム延長と西口橋上駅舎の工事。2022年10月6日撮影
中野駅は中央線各駅停車・快速に加えて東京メトロ東西線が乗り入れており、全部で4面8線のホームがあります。快速線は北側の6~8番線3本を使用しており、7番線は上下線共通の中線となっています。朝ラッシュ時は当駅を含む待避線が設置されている駅で、先行列車が駅を完全に出ないうちにもう1本の線路に後続列車を入線させる「交互発着」を実施することで運転間隔を短縮しています。
現在の中野駅のホームは10両分の長さしかありませんが、三鷹寄りは本線と中線の合流部分までかなりの余裕があり12両の停車に対応しています。過去に新宿駅構内の工事で中央線が部分運休した際は、この場所に仮設ホームを設置したうえで特急列車の折り返しが行われたこともあります。今回の12両化ではこの場所にホームを2両分延長します。
中野駅北口では、中野区役所・中野サンプラザの建て替えをメインとする再開発が計画されており、これと連動する形で三鷹寄りの線路上空に南北自由通路を備えた西口橋上駅舎の建設が進められています。ホームの延長工事はこれと完全に並行して行われており、現在は敷設が完了したホーム床板の上で橋上駅舎の柱(鋼製ボックス柱)を組み立てる作業が進められています。中野駅西口新駅舎は2026(令和8)年の完成予定です。
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左:高円寺駅東京寄りのホーム延長工事。ホーム床まで完成した段階。2021年7月16日撮影
右上:同じ場所の現在。屋根まで完成した。
右下:三鷹寄りも同様に屋根まで完成している。2022年10月6日撮影
右上:同じ場所の現在。屋根まで完成した。
右下:三鷹寄りも同様に屋根まで完成している。2022年10月6日撮影
上:高円寺駅東京寄りのホーム延長工事。ホーム床まで完成した段階。2021年7月16日撮影
中:同じ場所の現在。屋根まで完成した。
下:三鷹寄りも同様に屋根まで完成している。2022年10月6日撮影
中:同じ場所の現在。屋根まで完成した。
下:三鷹寄りも同様に屋根まで完成している。2022年10月6日撮影
中央線中野~三鷹間は1960年代に複々線化された区間で、高円寺~吉祥寺の各駅はいずれも南側が各駅停車、北側が快速の島式2面4線のホームとなっています。高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪の3駅は平日ダイヤのみ快速が停車します。
高円寺駅は両方向に1両分ずつホームを延長します。現在はホーム本体・屋根の工事が完了し、照明などの営業用設備の取り付けを待つ状態となっています。先端部は上下線の間隔が狭く、ホームの幅が十分確保できないため、各ホームとも先端の0.5両分は片側が壁になっており、神田駅と同様停止位置をずらすことがわかります。(上下線とも「進行方向後ろ合わせ」の停止位置)
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左:阿佐ヶ谷駅三鷹寄りで完成したホーム延長部分。2021年7月16日撮影
右:今年春には照明も完成し点灯するようになったが、立入禁止のままとなっている。2022年5月23日撮影
右:今年春には照明も完成し点灯するようになったが、立入禁止のままとなっている。2022年5月23日撮影
上:阿佐ヶ谷駅三鷹寄りで完成したホーム延長部分。2021年7月16日撮影
下:今年春には照明も完成し点灯するようになったが、立入禁止のままとなっている。2022年5月23日撮影
下:今年春には照明も完成し点灯するようになったが、立入禁止のままとなっている。2022年5月23日撮影
阿佐ケ谷駅は三鷹寄りに2両分ホームを延長します。当駅は今年春の時点で照明設備の取り付けまで完了していますが、現在はまだ既存部分との間の柵が撤去されておらず入ることはできません。

ホームドア設置準備のため完成したばかりの笠石を仮設パネルに置き換えている。2022年10月6日撮影
なお、当駅を含む中央線の12両化対象駅では、今年夏以降ホームドア設置に向けたホーム縁端の改修が次々と開始されています。阿佐ケ谷駅についてはホーム延長工事の着手が比較的早かったことから、昨年夏までに延長部分全体でアスファルト舗装や通常仕様の笠石(滑り止めゴムが付いたタイル)の敷設が完了していました。ホームドア設置準備はその直後に開始されたことから、敷設後1年しか経っていない笠石を剥がして仮設パネルに置き換え始めるという奇妙な事態が起きています。前述の通りこの部分はこれまで一度も乗降には使用しておらず、最初に設置された笠石は完全に無駄になってしまったことになります。
首都圏のJR各線でのホームドア設置に2032年度末までという目標が与えられたことから、中央快速線ではホーム延長とホームドア設置を同時並行で進める必要に迫られています。社内の異なる部署や現場との間で工事スケジュールに関する調整ができず、一部でこのような手戻り工事が発生しているものと見られます。
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左:荻窪駅三鷹寄りのホーム延長工事。2022年10月6日撮影
右:東京寄りもホーム端まで使い切れるよう屋根が延長された。2022年5月23日撮影
右:東京寄りもホーム端まで使い切れるよう屋根が延長された。2022年5月23日撮影
上:荻窪駅三鷹寄りのホーム延長工事。2022年10月6日撮影
下:東京寄りもホーム端まで使い切れるよう屋根が延長された。2022年5月23日撮影
下:東京寄りもホーム端まで使い切れるよう屋根が延長された。2022年5月23日撮影
荻窪駅は地上にホームがあります。三鷹寄りのホームの先は上下線の間隔が広く、保線機材の留置線がありました。この機材線を少し三鷹寄りに移設した上で空いたスペースに2両分ホームを延長します。
現在はホーム床板の敷き詰めまで終わっています。また、反対の東京寄りでも床の再整備や屋根の取り付けが行われており、ホーム全長一杯まで使い切れるようにすることで延長量を削減しています。
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西荻窪駅東京寄りのホーム延長工事。2022年10月6日撮影
西荻窪駅は東京寄りに2両分ホームを延長します。現在はホーム床板の敷き詰めが完了し、その上で屋根を作る作業が行われています。
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左:吉祥寺駅三鷹寄りで延長されたホーム。2022年10月6日撮影
右:上り線は近日中に停止位置を移動するため、新しい停目(線路上にある黒いビニールで覆われた標識)が準備されている。2022年5月23日撮影
右:上り線は近日中に停止位置を移動するため、新しい停目(線路上にある黒いビニールで覆われた標識)が準備されている。2022年5月23日撮影
上:吉祥寺駅三鷹寄りで延長されたホーム。2022年10月6日撮影
下:上り線は近日中に停止位置を移動するため、新しい停目(線路上にある黒いビニールで覆われた標識)が準備されている。2022年5月23日撮影
下:上り線は近日中に停止位置を移動するため、新しい停目(線路上にある黒いビニールで覆われた標識)が準備されている。2022年5月23日撮影
吉祥寺駅は東京寄りのホーム端に高架下の商業施設へ通じる階段があるため、三鷹寄りに2両分ホームを延長します。当駅も現在は屋根まで完成済みとなっています。また、ホーム端一杯まで使い切れるようにするため、近日中に停止位置の移動が予定されているようで新しい停車目標が準備されています。


左:吉祥寺駅下り線のレールとまくらぎの間に追加された高さ調整用タイプレート
右:下がって見たところ。奥に向かうにつれてタイプレートが厚くなっている。(高解像度画像:3000×1500px/600KB)2022年10月6日撮影
右:下がって見たところ。奥に向かうにつれてタイプレートが厚くなっている。(高解像度画像:3000×1500px/600KB)2022年10月6日撮影
上:吉祥寺駅下り線のレールとまくらぎの間に追加された高さ調整用タイプレート
下:下がって見たところ。奥に向かうにつれてタイプレートが厚くなっている。(高解像度画像:3000×1500px/600KB)2022年10月6日撮影
下:下がって見たところ。奥に向かうにつれてタイプレートが厚くなっている。(高解像度画像:3000×1500px/600KB)2022年10月6日撮影
吉祥寺駅も四ツ谷駅と同様にホーム床面に傾斜ができるのを避けるため、下り線の線路高さをかさ上げしています。線路のかさ上げにあたっては、過去に実績のあるいくつかの工法を検討した結果、かさ上げ量が最大でも5cmと小さいことから、まくらぎとレールの間に金属製のプレートを挟む方法が採用されました。プレートが追加されたのは現在の下り線の先頭車(10号車)の停止位置付近から延長されたホームの少し先までで、ホーム上から見ると奥に向かってプレートの厚みが増していくのがわかります。
次回は三鷹駅から八王子駅までの状況についてお伝えします。
▼参考
中央快速線等へのグリーン車サービスの導入について - JR東日本ニュースリリース(PDF/149KB)
中央快速線等へのグリーン車サービス開始時期および車内トイレの設置について - JR東日本ニュースリリース(PDF/298KB)
変革のスピードアップのための投資計画 ~2022年度設備投資計画~ - JR東日本ニュースリリース(PDF/1.02MB)
中央快速線グリーン車導入~東京西部エリアの更なる鉄道サービスの向上に向けて~ - 日本鉄道施設協会誌2019年1月号64~67ページ
中央快速線グリーン車導入に伴う地上設備改修工事 - 土木施工2019年11月号93~96ページ
中央快速線グリーン車導入 - 東工技報第34号(2020年度)349~364ページ
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カテゴリ:中央快速線グリーン車連結PJの記事

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