京王線高架化工事2019~2023(2)下高井戸~仙川

下高井戸駅前の踏切を通過する京王5000系電車

工事が本格化している京王線笹塚~仙川間の高架化工事の現地調査レポートの続きです。2回目の今回は下高井戸駅から仙川駅手前の工事区間終点までの状況です。

(1)事業概要と笹塚~明大前はこちら

現地の状況②下高井戸~仙川間

 京王線の高架化工事は対象区間の全長が7.2kmと長大であるため、毎回1日では全線を踏破できず複数日に分割して現地調査を実施しています。2019年6月26日は最初に着工した区間である芦花公園~千歳烏山間を調査しました。2021年は10月11日に笹塚~上北沢間、12月4日に上北沢~仙川間を調査しました。2023年は10月20日に笹塚~明大前間、11月18日に明大前~仙川間を調査しました。
 今回は下高井戸駅から仙川駅駅手前の仙川橋梁までの約5kmの工事の進捗についてレポートします。

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下高井戸駅
調布寄りの踏切から見た下高井戸駅
橋上駅舎の下にあるホーム。右側は東急世田谷線ホームで、戦時中の一時期京王線と線路がつながっていた。
橋上駅舎の通路両側には店舗が並ぶ。突き当りに改札口。
左:調布寄りの踏切から見た下高井戸駅
右上:橋上駅舎の下にあるホーム。右側は東急世田谷線ホームで、戦時中の一時期京王線と線路がつながっていた。
右下:橋上駅舎の通路両側には店舗が並ぶ。突き当りに改札口。2021年10月11日撮影
上:調布寄りの踏切から見た下高井戸駅
中:橋上駅舎の下にあるホーム。右側は東急世田谷線ホームで、戦時中の一時期京王線と線路がつながっていた。
下:橋上駅舎の通路両側には店舗が並ぶ。突き当りに改札口。2021年10月11日撮影

 下高井戸駅は対向式ホーム2面2線で、調布寄りの線路上部に駅舎があります。駅全体が半径300mのカーブ上にあり、上り線は60km/h、下り線は65km/hの速度制限があります。下りホームの隣には東急世田谷線のホームがあります。世田谷線の軌間は京王線と同じ1,372mmであり、京王電鉄と東急電鉄が合併されていた(いわゆる「大東急」)戦時中は事業用車両が乗り入れていたこともあります。また、駅の中央には南北の行き来ができるよう歩行者・自転車用の地下道(しもたかサブロード)があります。

下高井戸駅は現在線真上に高架橋を建設する直上高架工法により高架化する。 駅北側のマンション前で確保された土地には「京王線連続立体交差用地」と書かれたシールが貼られている。
左:下高井戸駅は現在線真上に高架橋を建設する直上高架工法により高架化する。
右:駅北側のマンション前で確保された土地には「京王線連続立体交差用地」と書かれたシールが貼られている。2023年11月18日撮影
上:下高井戸駅は現在線真上に高架橋を建設する直上高架工法により高架化する。
下:駅北側のマンション前で確保された土地には「京王線連続立体交差用地」と書かれたシールが貼られている。2023年11月18日撮影

 当駅は世田谷線ホームがあることから他の区間のように南側に高架橋を直接建設することができません。そのため高架橋を現在のホームの真上に建設する直上高架工法が採用される予定です。高架橋の建設にあたっては、橋上駅舎を撤去する必要があります。当駅は現在線の真上に高架橋を建設することから南北両側に側道(日陰や騒音軽減のための緩衝帯)を新設することになっています。工事期間中はこの予定地を一部利用して地上に仮設の改札口が設けられる予定になっています。
 現在は駅周辺で着工に必要な土地の確保や、高架橋の工事に必要なホーム下の掘削が進められています。北側では最近建設されたと思われるマンションが複数ありますが、いずれも側道予定地を避けるように敷地が斜めに切り取られており、地面に「京王線連続立体交差用地」と書かれたシールが貼られています。また、駅西側には戦後の闇市を源流とする個人商店街「下高井戸駅前市場」がありましたが、こちらも今回の高架化工事の側道用地に重なったことから3月中に閉鎖されることが決定しています。

下高井戸~桜上水間の線路沿いで買収が完了した土地にも「京王線連続立体交差用地」の看板が立っている。
下高井戸~桜上水間の線路沿いで買収が完了した土地にも「京王線連続立体交差用地」の看板が立っている。2023年11月18日撮影

 下高井戸~桜上水間では、用地の取得が進められていますが、間に挟まれて居住中の住宅や利用中の駐車場があり、高架橋の工事に着手しているところはありません。

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桜上水駅
新宿寄りから見た桜上水駅
桜上水駅調布寄りにある留置線。若葉台工場移転前は当駅に工場があった。
新宿寄りにも留置線があるが、有効長が短く使用頻度は低い。
左:新宿寄りから見た桜上水駅。2021年10月11日撮影
右上:桜上水駅調布寄りにある留置線。若葉台工場移転前は当駅に工場があった。2023年11月18日撮影
右下:新宿寄りにも留置線があるが、有効長が短く使用頻度は低い。2021年10月11日撮影
上:新宿寄りから見た桜上水駅。2021年10月11日撮影
中:桜上水駅調布寄りにある留置線。若葉台工場移転前は当駅に工場があった。2023年11月18日撮影
下:新宿寄りにも留置線があるが、有効長が短く使用頻度は低い。2021年10月11日撮影

 桜上水駅は島式ホーム2面4線で、ホーム中央の上部に駅舎があります。現在の橋上駅舎は2008(平成20)年に完成したもので、それまでは地下に改札口がありました。
 また、駅の北側には長さが異なる留置線が合計で7線あります。かつてこの場所には桜上水工場・検車区がありましたが、1983(昭和58)年に京王多摩線の若葉台駅に機能が移転し、規模が縮小されました。撤去された検修庫の跡地は、一時期住宅展示場などに利用されていましたが、現在は再び空き地となり保線作業用の資材置き場などに使われています。一方残された留置線は、新宿寄りの踏切を挟んで2群にわかれていますが、新宿寄りの1線は長さが6両分しかありません。現在京王線の新宿口では6両編成の運転は無くなっているため、調布寄りの留置線4線が主に使用されています。

桜上水駅の高架化手順。高架化工事中は上下線どちらかの待避線が無くなる時期がある。
桜上水駅の高架化手順。高架化工事中は上下線どちらかの待避線が無くなる時期がある。

 高架化後の桜上水駅は現在と同じ島式ホーム2面4線となり、留置線についても規模をやや縮小したうえで高架化し維持されます。高架化の手順はまず南側に下り線1線と島式ホームの半分を建設して下り線を高架化します。続いて地上の下りホーム跡地に下り線もう1線と上り線1線を建設し、上り線を高架化します。最後に地上の上り線ホーム跡地に上り線のもう1線と留置線を建設し完成となります。このように工事期間中、桜上水駅では上下線どちらかが1本になってしまう時期があります。

桜上水駅新宿寄りの踏切横で進む高架橋の基礎工事 調布寄りで建設が進む下り線の高架橋
左:桜上水駅新宿寄りの踏切横で進む高架橋の基礎工事
右:調布寄りで建設が進む下り線の高架橋。2023年11月18日撮影
上:桜上水駅新宿寄りの踏切横で進む高架橋の基礎工事
下:調布寄りで建設が進む下り線の高架橋。2023年11月18日撮影

 桜上水駅付近も用地の取得は概ね完了しています。2023年調査時は新宿寄りの踏切横で高架橋着工に向け重機がスタンバイしていました。
 また、ホームの調布寄り端付近では高架橋が一部完成しつつあります。当初計画ではこの高架橋が完成次第南口の機能を高架橋内に移設し、現在の階段を撤去することになっていました。しかし、様々な状況を勘案した結果、この計画を見直すことになりました。新たな計画については改めて京王電鉄や東京都などから発表されるとのことです。

桜上水駅留置線の終端付近にある上北沢変電所(左の白い建物) 桜上水~上北沢間にある桜上水3号踏切。高架化用地の買収が進み、踏切前に巨大なスペースができている。
左:桜上水駅留置線の終端付近にある上北沢変電所(左の白い建物)。2021年10月11日撮影
右:桜上水~上北沢間にある桜上水3号踏切。高架化用地の買収が進み、踏切前に巨大なスペースができている。2023年11月18日撮影
上:桜上水駅留置線の終端付近にある上北沢変電所(左の白い建物)。2021年10月11日撮影
下:桜上水~上北沢間にある桜上水3号踏切。高架化用地の買収が進み、踏切前に巨大なスペースができている。2023年11月18日撮影

 桜上水~上北沢間も概ね用地の取得は進んでいますが、居住中の住宅が数軒残っている他、京王線の走行電力を供給する上北沢変電所が高架橋の建設予定地に張り出しています。着工にあたっては変電所と線路の間を通る道路を迂回させる必要があるため、高架橋本体の着工まではしばらく時間を要するものとみられます。



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上北沢駅
上北沢駅南口周辺では高架橋建設用地の確保が進む。
上北沢駅南口周辺では高架橋建設用地の確保が進む。2023年11月18日撮影

 上北沢駅は島式ホーム1面2線で、駅舎はホーム中央付近の地下にあります。当駅は高架化後も同様のホーム形状になる計画となっており、南側に取得した用地を使って下り線→上り線の順に半分ずつ高架化する別線工法を採用する予定です。この付近も用地の取得は概ね進んでいるものの、居住中の住宅やテナントが営業中のビルが数軒残っています。上北沢駅を含む第5工区は、高架化区間で唯一住民対象の工事説明会も開催されていないため、高架橋本体の工事着手はしばらく先になるものと思われます。

上北沢~八幡山間は都立松沢病院の敷地を使って道路をセットバックさせる。2021年以降は車道移設に先立ち下水管の移設が行われた。
上北沢~八幡山間は都立松沢病院の敷地を使って道路をセットバックさせる。2021年以降は車道移設に先立ち下水管の移設が行われた。2021年12月4日撮影

 上北沢~八幡山間は、高架化済みの八幡山駅に接続するスロープになっています。この区間は代田橋駅付近と同様、南側にある東京都立松沢病院の敷地を一部利用して並行している道路をセットバックし、高架橋の建設用地を捻出します。
 並行する道路のうち、歩道部分のみは2020年に新しいルートが完成しました。その後は車道部分の移設に必要となる下水管の移設工事が進められました。2023年調査時にはこの工事も概ね終了しており、まもなく道路本体についても新ルートに切り替わるものと思われます。

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八幡山駅
八幡山駅は環状8号線開通に合わせて1970年代に高架化されている。
八幡山駅のホーム。高架化時は左の2線のみで現在の上り通過線にもホームがあった。
調布寄りには留置線が2線あり、当駅始発も設定されていた。
左:八幡山駅は環状8号線開通に合わせて1970年代に高架化されている。
右上:八幡山駅のホーム。高架化時は左の2線のみで現在の上り通過線にもホームがあった。
右下:調布寄りには留置線が2線あり、当駅始発も設定されていた。2021年12月4日撮影
上:八幡山駅は環状8号線開通に合わせて1970年代に高架化されている。
中:八幡山駅のホーム。高架化時は左の2線のみで現在の上り通過線にもホームがあった。
下:調布寄りには留置線が2線あり、当駅始発も設定されていた。2021年12月4日撮影

 八幡山はちまんやま駅は、島式ホーム1面2線の外側に通過線があります。また、調布寄りの下り線側には留置線が2線あり、上り線にも進出できるよう片渡り線がありました。

八幡山駅高架化後のレイアウト変遷。最初に現在の上り通過線と待避線部分を建設した後、南側に高架橋を拡張していった。
八幡山駅高架化後のレイアウト変遷。最初に現在の上り通過線と待避線部分を建設した後、南側に高架橋を拡張していった。

 当駅は調布寄りで環状8号線が新設されるのに伴い、1970(昭和45)年に高架化されました。最初に高架化された時点では現在の上り通過線と待避線(2番線)の部分のみが建設され、上り通過線と現ホームの対向式2面2線となっていました。その数年後には現在の下り待避線(1番線)に相当する位置に下り線を移設し、真ん中の線路を上下共通の待避線(中線)に転用しました。この際留置線と将来の下り通過線用の高架橋の一部も建設しています。さらに1987(昭和62)年頃には新宿寄りの都立松沢病院の建物を一部撤去して高架橋を拡幅し、下り通過線が新設され現在のレイアウトが完成しました。外側の線路が通過列車専用になった後も上り通過線のホームは残されていましたが、老朽化や高架下の商業施設整備の支障となることから2001(平成13)年頃までに撤去されました。
 なお、上記の説明はWikipediaの記事や航空写真等から類推している部分があり不正確である可能性があります。正確な情報(当時の写真等)をお持ちの方がいらっしゃいましたら是非ご教授をお願いいたします。

▼参考
京王帝都・八幡山駅 - DEPARTURE
→2面2線高架化時の八幡山駅の写真

新宿寄りは下り通過線横が張り出しており、高架橋が延長可能になっている。
調布寄りの留置線は2022年ダイヤ改正で廃止となり高架橋を解体中。
調布寄りの留置線は2022年ダイヤ改正で廃止となり高架橋を解体中。
左:新宿寄りは下り通過線横が張り出しており、高架橋が延長可能になっている。2021年12月4日撮影
右上・右下:調布寄りの留置線は2022年ダイヤ改正で廃止となり高架橋を解体中。2023年11月18日撮影
上:新宿寄りは下り通過線横が張り出しており、高架橋が延長可能になっている。2021年12月4日撮影
中・下:調布寄りの留置線は2022年ダイヤ改正で廃止となり高架橋を解体中。2023年11月18日撮影

 当駅のホーム部分は高架化されているため手を加える必要はありませんが、前後の地上へ通じている線路を高架橋へつながるよう作り替える必要があります。新宿寄りは将来の高架区間延長に備えて下り通過線横の高架橋に張り出しが設けられており、現在は保線機材の留置線が設けられています。新宿方面の高架橋はこの部分に直接接続が可能です。
 一方調布寄りは留置線があり、一見するとこれをそのまま延長してもよさそうに見えます。しかし、調布方面の高架橋は現在の地上の線路にぴったり沿うように計画されており、本線からインカーブ側へ離れている留置線終端とは位置が合いません。そのため現在の留置線は一旦取り壊したうえで計画に合う線形で高架橋を作り直すことになりました。2022年3月のダイヤ改正では留置線を使用していた八幡山駅始発列車が廃止となり、現在は高架橋の取り壊しが進められています。

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芦花公園駅
芦花公園駅の駅舎。右手前のエスカレーターは1月末で廃止となった。 ホームはカーブしており速度制限がある
左:芦花公園駅の駅舎。右手前のエスカレーターは1月末で廃止となった。
右:ホームはカーブしており速度制限がある。2021年12月4日撮影
上:芦花公園駅の駅舎。右手前のエスカレーターは1月末で廃止となった。
下:ホームはカーブしており速度制限がある。2021年12月4日撮影

 芦花公園ろかこうえん駅は対向式ホーム2面2線で、新宿寄りの線路上部に駅舎があります。現在の駅舎は2010(平成22)年に完成したもので、それまでは地下に改札口がありました。ホームは半径500m前後のカーブになっており、上り線は95km/h、下り線は85km/hの速度制限があります。

芦花公園駅は高架化区間の中で最初に着工しており、2019年の時点でホームの仮設化が進んでいた。 駅南側にあるロカ・スクエア(URアクティ芦花公園)内の公園から建設中の高架橋を見る。
左:芦花公園駅は高架化区間の中で最初に着工しており、2019年の時点でホームの仮設化が進んでいた。2019年6月26日撮影
右:駅南側にあるロカ・スクエア(URアクティ芦花公園)内の公園から建設中の高架橋を見る。2023年11月18日撮影
上:芦花公園駅は高架化区間の中で最初に着工しており、2019年の時点でホームの仮設化が進んでいた。2019年6月26日撮影
下:駅南側にあるロカ・スクエア(URアクティ芦花公園)内の公園から建設中の高架橋を見る。2023年11月18日撮影

 当駅も南側別線工法により現在と同じ対向式ホーム2面2線で高架化される計画です。当駅付近の工事は最速で着手しており、2019年6月調査時点で下りホームの一部が仮設構造に作り替えられていました。その後は高架橋建設の支障となる橋上駅舎を撤去するため、地下に仮の改札口を作る工事が進められています。地下改札の切替準備のため、今年1月31日(水)をもって北口のエスカレーターが廃止されました。
 一方調布寄りでは、下りホームを一部縮小したうえで高架橋本体の工事が進められており、柱が一部立ち上がりつつあります。その先の駅間部分でもまとまって土地の確保ができた部分から高架橋の本体工事が進んでいます。

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千歳烏山駅
千歳烏山駅新宿寄りにある地上改札口(南口)と旧地下改札を利用した自由通路入口 駅中央にある地下改札口(西口)
左:千歳烏山駅新宿寄りにある地上改札口(南口)と旧地下改札を利用した自由通路入口。2021年12月4日撮影
右:駅中央にある地下改札口(西口)。2019年6月26日撮影
上:千歳烏山駅新宿寄りにある地上改札口(南口)と旧地下改札を利用した自由通路入口。2021年12月4日撮影
下:駅中央にある地下改札口(西口)。2019年6月26日撮影

 千歳烏山ちとせからすやま駅は対向式ホーム2面2線で、駅舎は新宿寄りのホーム端地上(北口・南口)とホーム中央付近の地下(西口)にあります。新宿寄りの地上駅舎はバリアフリールート整備のため2011(平成23)年に新設されたもので、それ以前は地下に改札口がありました。地上改札口の使用開始後は地下改札口は廃止されましたが、横にある踏切の遮断時間が長いことから、改札外の部分を自由通路として継続使用しています。

千歳烏山駅の高架化手順。明大前駅と同じく高架化後は2面4線化される。
西口周辺は用地買収が進み空き地が増えてきていたが、ここから5年経過した現在も高架橋本体は着工していない。
上:千歳烏山駅の高架化手順。明大前駅と同じく高架化後は2面4線化される。
下:西口周辺は用地買収が進み空き地が増えてきていたが、ここから5年経過した現在も高架橋本体は着工していない。2019年6月26日撮影


 当駅も明大前駅と同様高架化後は島式ホーム2面4線に拡張され、優等列車の接続や追い抜きが可能となります。工事はまず南側に島式ホーム1面2線と上り線1線分の高架橋を建設し、下り線を高架化します。続いて島式ホーム1面の高架橋を建設し、上り線を高架化します。最後に上り線のもう1線分の高架橋を追加して2面4線化が完成します。
 千歳烏山駅南側では高架橋の建設に必要な用地の確保が進められていますが、他の区間と同様まだ営業中の店舗などもあり本格的な工事は始まっていません。

千歳烏山駅の先で進む高架橋建設
千歳烏山駅の先で進む高架橋建設。2023年11月18日撮影

 千歳烏山駅から仙川橋梁手前にある給田きゅうでん架道橋(歩行者・自転車専用地下道)までは南側に用地を確保して高架橋を建設する別線工法となっています。この付近は2021年までに概ね土地の取得が完了したことから、高架橋本体の建設が進んでいます。

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仙川橋梁
仙川を渡る京王8000系電車
仙川を渡る京王8000系電車。2021年12月4日撮影

 今回の高架化工事区間は仙川せん駅手前で交差する仙川※1の橋梁までです。仙川橋梁は高架化に伴い線路の高さが変わるため、橋桁を架け替えます。橋桁や橋台は上下線一体構造であるため、下り線の高架化時に上り線も一緒に高さを上げる必要があります。そのため給田架道橋から仙川橋梁までの間は下り線高架化時に上り線も仮設の高架橋を使って高架化します。

▼脚注
※1:仙川は小金井市内を源流とする多摩川水系の支流で、調布市・世田谷区を南北に縦断した後、東急田園都市線二子玉川駅付近で野川・多摩川に合流している。

仙川橋梁周辺の現在線・上り線仮設高架橋・高架橋完成後の縦断線形イメージ
仙川橋梁周辺の高架化手順。下り線高架化時に上り線も一部区間を高架化する。
上:仙川橋梁周辺の現在線・上り線仮設高架橋・高架橋完成後の縦断線形イメージ
下:仙川橋梁周辺の高架化手順。下り線高架化時に上り線も一部区間を高架化する。


 この部分は現在線と同じ位置に仮設高架橋を作るため、事前に線路上空に橋桁を準備しておき、切替時は橋桁をジャッキダウンすることで仮設高架橋への切替を行う計画となっています。イメージとしては調布駅地下化東急東横線と東京メトロ副都心線の直通開始に向けて行われた代官山駅での工事で採用された“STRUM”※2の逆バージョンと考えていただけるとわかりやすいかと思います。

▼脚注
※2;ただし、この区間の工事に東急建設は参加していないため、厳密には異なる工法となるものとみられる。

千歳烏山6号踏切から千歳烏山駅方向を見る。左側に仮設高架橋設置に必要となる支柱が立ち始めている。
千歳烏山6号踏切から千歳烏山駅方向を見る。左側に仮設高架橋設置に必要となる支柱が立ち始めている。2023年11月18日撮影

 仙川橋梁周辺は工事に必要な用地の確保が概ね完了したことから、2023年以降上り線外側で仮設高架橋の設置に必要となる鋼製の支柱が立ち始めています。鋼製支柱の途中には線路桁を固定するための突起が設けられており、その高さは仙川橋梁に向かって徐々に高くなっています。今後は下り線側にも同様の支柱を設置したうえで線路上空に仮設高架橋の橋桁を設置することになります。一方仙川橋梁本体については周辺の線路に重機が入れるよう木材が敷き詰められているものの、目見える形での変化はありません。

沿線グルメの探索もしつつ…

千歳烏山駅西口近くにある和牛料理専門店「肉ぞう」 ユッケ風和牛丼
左:千歳烏山駅西口近くにある和牛料理専門店「肉ぞう」
右:ユッケ風和牛丼
上:千歳烏山駅西口近くにある和牛料理専門店「肉ぞう」
下:ユッケ風和牛丼

 2回に渡りお送りしてきた京王線高架化工事の現地調査レポートも仙川駅まで到達しました。今回の高架化工事区間の各駅は駅前で大規模な再開発がほとんど行われていないこともあり、個人経営の飲食店なども多く見られました。長い距離を歩いてきましたので今回は千歳烏山駅前の「肉ぞう」様にてランチを頂きました。こちらでは炙った和牛を使ったユッケ丼やローストビーフ丼などを賞味できます。今回はユッケ丼を頂きましたが、適度に脂も入っており口の中で溶ける柔らかさでした。Uber Eatsやテイクアウトメインのお店ですが、イートインもありますので現地での飲食も可能です。(食べログ公式Instagram
 京王線の高架化工事は、現地の状況から今後も10年単位の期間で続くものと思われますので、今後はこういった沿線のグルメ探索もしつつ調査を続けてまいりたいと思います。


▼参考
京王電鉄京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業|京王グループ
京王電鉄京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業 - 東京都建設局連続立体交差事業(連立事業)ポータルサイト
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