カテゴリ:鉄道:建設・工事
京葉線幕張豊砂駅建設と海浜幕張駅新改札計画(2023年1~3月取材)
公開日:2023年03月16日20:00

今週末3月18日(土)に実施されるダイヤ改正で、京葉線新習志野~海浜幕張間に「幕張豊砂駅」が開業します。今年1月から先週末にかけて、開業に向けた工事の最終段階の調査を行いました。今回は開業を目前に控えた幕張豊砂駅の完成状況に加え、1駅隣の海浜幕張駅で始まった新改札口工事についてレポートします。
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京葉線幕張豊砂駅建設工事(2022年8・9月取材)(2022年11月7日作成)
京葉線幕張豊砂駅新設決定までの経緯
左:京葉線の現在の主力車両E233系5000番台電車
右上:空き地だった頃の鷺沼貨物駅予定地。2009年11月3日、アパホテル&リゾート東京ベイ幕張より撮影
右下:幕張豊砂駅の前後には貨物駅の新設に備えて上り線の下に線路を通せる構造になっている部分がある。
右上:空き地だった頃の鷺沼貨物駅予定地。2009年11月3日、アパホテル&リゾート東京ベイ幕張より撮影
右下:幕張豊砂駅の前後には貨物駅の新設に備えて上り線の下に線路を通せる構造になっている部分がある。
上:京葉線の現在の主力車両E233系5000番台電車
中:空き地だった頃の鷺沼貨物駅予定地。2009年11月3日、アパホテル&リゾート東京ベイ幕張より撮影
下:幕張豊砂駅の前後には貨物駅の新設に備えて上り線の下に線路を通せる構造になっている部分がある。
中:空き地だった頃の鷺沼貨物駅予定地。2009年11月3日、アパホテル&リゾート東京ベイ幕張より撮影
下:幕張豊砂駅の前後には貨物駅の新設に備えて上り線の下に線路を通せる構造になっている部分がある。
京葉線は東京駅を起点に東京湾北部を経由して千葉県の蘇我駅に至る全長43kmの在来線です。この路線は元々貨物線として計画されたもので、千葉県内では3か所に貨物の積み下ろしをするためのターミナル用地が確保されていました。幕張豊砂駅が新設される新習志野~海浜幕張間も「鷺沼貨物駅」※の仮称でそのような施設の設置が計画されていました。この区間では上下線の線路に高低差が付けられていますが、これも計画されていた貨物駅へ出入りする列車が本線と平面交差しないようにとの配慮によるものです。線路に沿って歩くと、高架になっている上り線の下に斜めに線路を敷けるようになっている部分があるのもわかります。
その後到来したオイルショックによる産業構造の変化、それに伴う東京湾岸の土地利用計画の変更により、京葉線は旅客線として利用されるようになりました。これにより新習志野~海浜幕張間で計画されていた貨物駅建設は実現せず、用意されていた土地は京葉線の複々線化用地とともに千葉県が保有することになりました。新習志野~海浜幕張間は京葉線の中でも駅間隔が開いていることから、東京駅まで全線開業した1990年代初めより新駅の設置が模索されるようになります。しかし、同時期に到来したバブル経済崩壊等の影響により、貨物駅予定地は買い手がなかなか見つからず、利用客が見込めないことから棚上げの状態が続いてきました。
▼脚注
※「鷺沼」は当駅から約2km北上した習志野市内にある地名。「津田沼」の地名は周辺に存在した「谷津」「久々田」「鷺沼」の地名から1文字ずつ取った合成地名である。

京葉線新習志野~海浜幕張間と幕張豊砂駅の位置
※国土地理院Webサイト「地理院地図Vector(試験公開)」で公開されている「淡色地図」「空中写真」合成レイヤーに加筆。
その後、幕張新都心に本社があるスーパーマーケット大手のイオングループが20年間の定期借地にてこの貨物駅予定地を利用することになり、2013(平成25)年12月にイオンモールの旗艦店として「イオンモール幕張新都心」がオープンしました。イオンモール建設に際しては、京葉線に面した場所にバスターミナルが設けられ、将来駅が建設された際駅前広場として機能できるよう配慮されました。このように、幕張新駅建設に向けた準備は少しずつですが着実に進められていき、2016(平成28)年には新駅建設に向けた調査団体にイオンモールが加わり「幕張新都心拡大地区新駅設置協議会」として20年ぶりに活動が再開されました。協議会ではJR東日本と共同で新駅建設に向けた課題の洗い出しや駅のイメージの具体化を進め、2020(令和2)年5月に新駅の設置を正式に発表しました。

京葉線幕張新駅ホーム構造
幕張豊砂駅は、現在の線路はそのままに上下線間へ10両編成対応の長さ210mのホームを2面追加します。コスト削減および埋立地における耐震性の観点から、新設する上りホームの高架橋は現在の上りホームと完全に一体化され、ホーム下の空間を建設中の重機の走行空間や開業後のコンコースとして利用します。駅舎は上り線の南側に設けられ、バスターミナルとの一体的な空間演出のため改札口は駅の中心からやや蘇我寄りの位置に新設されます。

京葉線幕張豊砂駅施設レイアウト
※本図は国土地理院Webサイト「地理院地図Vector(試験公開)」で公開されている「空中写真」をグレースケールに変換し加筆したものである。
総事業費はホームが2面に分かれることから、130億円と一般的な駅よりもやや高額となっています。当駅は沿線自治体・企業が設置を求める「請願駅」であるため、事業費は原則として沿線側で負担することになります。当駅は主たる受益者がイオンモールとなるため、事業費の半分はイオンが負担し、残りを千葉県・千葉市・JR東日本が折半することになっています。
建設にあたっては、できるだけ工期を短縮することを目標に「設計が完了した部分から直ちに工事に入る」(設計・工事施工一括協定)という手法が採用されました。これにより当初2024年秋以降とされていた開業時期を2023(令和5)年春へ1年半以上前倒しすることが可能となりました。2020年夏には千葉市在住・在勤・在学者を対象に新駅名称が一般公募され、応募総数約1万5千件の中から「
なお、幕張豊砂駅建設に合わせて北側にある京葉車両センターを横断する自由通路(エレベーター付き歩道橋)の新設も検討されました。しかし、自由通路の新設には50億円という多額の費用が掛かること、京葉車両センター北側は現在わずかな住宅と小規模なオフィスが立地しておらず、利用が見込めないことから駅との同時整備は見送られることになりました。
設備がすべて完成


左:上り線高架橋の高欄を解体中。2020年8月6日撮影
右:ホーム土台となるコンクリート柱・梁を構築中。2021年5月23日撮影
右:ホーム土台となるコンクリート柱・梁を構築中。2021年5月23日撮影
上:上り線高架橋の高欄を解体中。2020年8月6日撮影
下:ホーム土台となるコンクリート柱・梁を構築中。2021年5月23日撮影
下:ホーム土台となるコンクリート柱・梁を構築中。2021年5月23日撮影
京葉線幕張新駅の工事は2020年7月より本格的に開始されました。工事は概ね以下のスケジュールで進められました。
2020年夏~冬:ヤード整備・ホーム設置予定部分の上り線高架橋高欄解体
2021年初~夏:ホーム土台となるコンクリート支柱・梁構築
2021年秋~2022年春:ホーム本体構築
2022年夏~秋:駅舎建設・ホーム電気設備整備
2022年冬~2023年春:運転・信号設備整備
今回は、2023年1月以降の現地の状況についてレポートします。


左:イオンモール幕張新都心ファミリーモール3階カイパークから見た幕張豊砂駅の駅舎。
右:駅舎正面入口の右側には駅名の切り抜き文字が取り付けられた。2023年1月8日撮影
右:駅舎正面入口の右側には駅名の切り抜き文字が取り付けられた。2023年1月8日撮影
上:イオンモール幕張新都心ファミリーモール3階カイパークから見た幕張豊砂駅の駅舎。
下:駅舎正面入口の右側には駅名の切り抜き文字が取り付けられた。2023年1月8日撮影
下:駅舎正面入口の右側には駅名の切り抜き文字が取り付けられた。2023年1月8日撮影
2022年夏にはホームの本体が概ね完成し、駅の外から大型の資材搬入が無くなったことから、駅舎の建設が本格化しました。駅舎自体はさほど大きくはないことから、半年ほどで内装工事などもほとんど完了しました。内装工事まで概ね完成した昨年12月17日には、駅舎入口の駅名切り抜き文字取り付け体験を含めた見学ツアーが有料で開催され、駅舎の外から見て右端の壁面に「幕張豊砂駅」の文字が登場しました。

夜間も照明が点灯されるようになった幕張豊砂駅。幕屋根の駅舎から柔らかな光が漏れ出す。2023年1月8日撮影
この頃になるとホームの照明など電気設備も完成したことから、動作状況のテストのため深夜の終電後も含め終日照明が点灯されるようになりました。駅舎の屋根は膜屋根になっており、夜間は内部から光が漏れ出ています。


左:完成間近の新しい駅前広場。手前が路線バス用、奥が一般車用ロータリー。
右:10月に再開通したペットモール裏のアクセス道路。2023年1月8日撮影
右:10月に再開通したペットモール裏のアクセス道路。2023年1月8日撮影
左:完成間近の新しい駅前広場。手前が路線バス用、奥が一般車用ロータリー。
右:10月に再開通したペットモール裏のアクセス道路。2023年1月8日撮影
右:10月に再開通したペットモール裏のアクセス道路。2023年1月8日撮影
駅本体の工事と並行して、駅前広場の再整備も進められています。2013年のイオンモール幕張新都心オープン時にも、将来駅前広場として機能できるようロータリーが併設されていました。しかし、このロータリーは路線バス・タクシー・一般車の車寄せが分離されておらず、利用者が増えると双方の動線が交錯し、渋滞が発生する可能性がありました。そこで2021年7月より、駅前広場全体を一旦閉鎖して路線バス用とタクシー・一般車用のロータリーを分離するとともに、アクセス道路(市道豊砂2号線・3号線)を拡幅する工事が進められました。
アクセス道路の拡幅は昨年10月3日に完成し、通行が再開されています。拡幅された道路は左右両側に歩道が付き、南側のイオンモール幕張新都心ペットモール側からも徒歩でアクセスが可能となりました。2つに分割された新しいロータリーは幕張豊砂駅が開業する今週末3月18日より使用開始予定となっており、現在北側の仮設広場を発着している京成バス・ちばシティバス・千葉海浜交通のバス停が新ロータリーに移転するとともにバス停名称が「幕張豊砂駅(イオンモール幕張新都心ファミリーモール前)」に改称されます。


左:上り列車から見た幕張豊砂駅のホーム。方向を示す案内板は端が三角になっている。
右:下りホーム。案内板は発車標を含めベースカラーが白になった新しいデザインとなっている。2023年3月11・12日撮影
右:下りホーム。案内板は発車標を含めベースカラーが白になった新しいデザインとなっている。2023年3月11・12日撮影
上:上り列車から見た幕張豊砂駅のホーム。方向を示す案内板は端が三角になっている。
下:下りホーム。案内板は発車標を含めベースカラーが白になった新しいデザインとなっている。2023年3月11・12日撮影
下:下りホーム。案内板は発車標を含めベースカラーが白になった新しいデザインとなっている。2023年3月11・12日撮影
年が明けて1月以降は、ホーム上の発車案内板や信号設備など運転に必要な機器の取り付けが進められました。幕張豊砂駅の案内板は昨年12月に使用を開始した武蔵小杉駅横須賀線新下りホーム(近日中に記事作成予定)と同様、案内板のベースカラーが白色となっており、LED式の発車案内板もそれに従ったカラーリングとなっています。案内方向が重要となるものについては矢印だけでなく、案内板自体の形状を三角形にするなど新たな試みも行われています。

下り線の新習志野駅を発車してすぐのところに新設された第5閉塞信号機。奥に撤去された旧第4閉塞信号機の支柱と枠がある。2023年3月11日撮影
新習志野~海浜幕張間の閉塞信号機は上下線とも幕張豊砂駅の追加を考慮しておらず、ホームに対して中途半端な位置に信号機が存在していました。そこで、ホーム前後に信号機が来るよう駅間全体の信号機の間隔を適正化する工事が行われ、2月下旬に新しい信号機の使用が開始されました。使用を終了した信号機については運転士が誤認しないよう直ちに取り外されており、現在は取り付け用の支柱や枠が一部残るだけとなっています。


左:ホーム上の駅名標が交換された新習志野駅。シールの下に「幕張豊砂」の文字が見える。2023年3月7日撮影
右:幕張豊砂駅の追加により海浜幕張以東の駅は番号がずれる。2023年3月12日撮影
右:幕張豊砂駅の追加により海浜幕張以東の駅は番号がずれる。2023年3月12日撮影
上:ホーム上の駅名標が交換された新習志野駅。シールの下に「幕張豊砂」の文字が見える。2023年3月7日撮影
下:幕張豊砂駅の追加により海浜幕張以東の駅は番号がずれる。2023年3月12日撮影
下:幕張豊砂駅の追加により海浜幕張以東の駅は番号がずれる。2023年3月12日撮影
3月に入ると、幕張豊砂駅前後の駅で駅名標など案内板類の書き換えが開始されました。京葉線では2016年10月に蘇我を除く各駅で駅ナンバリングが導入されましたが、その際はまだ幕張豊砂駅の新設が確定していなかったため、新習志野以東の駅も連続で付番していました。そのため、海浜幕張~千葉みなとの各駅で駅番号を+1ずつ修正しており、ダイヤ改正までは上から現番号のシールを貼り付けています。
なお、JR東日本では列車内の案内機器(液晶モニターなど)の普及や、昨今の世界情勢に伴う節電の要請を受け、駅構内の案内板類の非電照化を進めています。今回駅名標が交換された一部の駅についても非電照化を同時に実施しています。
また、3月に入ってからは幕張豊砂駅停車時の運転士のブレーキタイミング習得のため、運転時分に余裕のある一部列車においてホームの途中までブレーキをかけながら通過しています。
▼参考
幕張新都心拡大地区新駅の工事に着手します - JR東日本ニュースリリース(PDF/671KB)
幕張新都心拡大地区新駅の事業進捗について - JR東日本ニュースリリース(PDF/827KB)※開業時期正式決定について
幕張新駅(仮称)の駅名を募集します - JR東日本ニュースリリース(PDF/680KB)
京葉線 新習志野駅~海浜幕張駅間の新駅の駅名決定について - JR東日本ニュースリリース(PDF/660KB)
千葉市:幕張新都心拡大地区新駅設置協議会
千葉市:市道豊砂2号線及び豊砂3号線の供用開始について
千葉市:幕張豊砂駅駅前広場を供用開始します
京葉線「幕張豊砂駅」乗り入れに伴うダイヤ改正について(3/18~)【3/9更新】|お知らせ|京成バス
京葉線新習志野・海浜幕張間新駅設置 - 東工技報Vol.32(2018年度)76~83ページ
開業記念イベント開催


京葉線E233系に装着された幕張豊砂駅開業記念ヘッドマーク。2023年3月11日撮影
幕張豊砂駅は今週末3月18日(土)のダイヤ改正より営業を開始します。開業後は京葉線・武蔵野線の各駅停車のみが停車します。なお、昨今の利用状況を考慮し、京葉線で現在21時台まで運転されている上りの快速は改正後18時台までの運転に縮小される予定です。(下り快速の運転時間に変更はありません。)
幕張豊砂駅開業に伴うイベントも予定されています。まず3月10日(金)より、京葉線E233系1編成(ケヨ513編成)と武蔵野線E231系1編成(MU9編成)にヘッドマークが装着されています。ヘッドマークの各先頭車とも違うデザイン(計4種類)で、運行期間は3月31日(金)までの約3週間となっています。
そして、開業当日の3月18日は幕張豊砂駅の駅前広場にて、JR東日本社長や千葉市長が出席する開業記念式典をはじめとする様々なイベントが開催予定となっています。4月16日(日)まで駅周辺を巡るモバイルスタンプラリーも開催予定となっており、スタンプを10個以上集めると新駅開業記念グッズを入手できます。詳細は以下のニュースリリース・公式サイトよりご確認ください。
▼参考
2023年3月ダイヤ改正について(千葉支社) - JR東日本ニュースリリース(PDF/708kB)
京葉線「幕張豊砂駅」開業記念式典開催について - JR東日本ニュースリリース(PDF/200kB)
「幕張豊砂駅開業まつり」を開催します! - JR東日本ニュースリリース(PDF/1.1MB)
幕張豊砂駅開業記念オリジナルヘッドマーク付き列車を運行します! - JR東日本ニュースリリース(PDF/348kB)
幕張豊砂駅が3月18日に開業!ペリエステーションでは開業記念し、京葉線沿線を盛り上げる様々なイベントを実施します - 千葉ステーションビル「ペリエ」ニュースリリース(PDF/1.0MB)
海浜幕張駅では新改札口の工事開始

海浜幕張駅と幕張ベイパーク・新海浜病院の位置関係
※国土地理院Webサイト「地理院地図」で公開されている「空中写真」に加筆。
一方、幕張豊砂駅の隣の海浜幕張駅では、新しい改札口の設置工事が開始されました。
海浜幕張駅東側に位置する美浜区若葉3丁目地区では、タワーマンション「幕張ベイパーク」の建設が進行しています。現在は「クロスタワー&レジデンス」「スカイグランドタワー」の2棟が竣工しており、3棟目の「ミッドスクエアタワー」が来年春の入居開始に向けて建設中となっています。タワーマンションは最終的に6棟建設されることになっており、総戸数は約4,500戸、居住人口約1万人というマンモス住宅となる予定です。さらにこの幕張ベイパークの北隣には、2025年度を目途に現在美浜区磯辺(検見川の浜近く)にある市立海浜病院が移転する予定となっています。
これらの開発により海浜幕張駅では特に東側へ向かう利用者が大幅に増加することが見込まれています。海浜幕張駅は現在改札口が1か所しかなく、幕張メッセやZOZOマリンスタジアムでのイベント開催時には、入場客と降車客がバッティングすることによる事故防止のため、入場規制することが常態化しています。このままでは若葉地区の開発に伴う利用者の増加に対応できないことから、ホーム蘇我寄りに改札口を増設する検討が進められてきました。


左:海浜幕張駅の蘇我寄りホーム端。この先に新改札口ができる。
右:新改札口着工に向け、高架下は中2階の駐車場が閉鎖された。2023年2月24日撮影
右:新改札口着工に向け、高架下は中2階の駐車場が閉鎖された。2023年2月24日撮影
上:海浜幕張駅の蘇我寄りホーム端。この先に新改札口ができる。
下:新改札口着工に向け、高架下は中2階の駐車場が閉鎖された。2023年2月24日撮影
下:新改札口着工に向け、高架下は中2階の駐車場が閉鎖された。2023年2月24日撮影
この新改札口計画は、2021年1月に千葉市とJR東日本が基本協定を締結したことで一般に広く知れ渡るところとなりました。新改札口の設置費用は千葉市・JR東日本と幕張ベイパークの開発主体である三井不動産レジデンシャルをはじめとする7社のデベロッパーグループが1/3ずつ負担することとされています。
その後は着工に向けた建築確認申請等の手続きが行われており、千葉市公式サイトにある建築審査会の議事録で詳細な図面等が公開されています。これにより、新改札口は三井アウトレットパーク幕張の駐車場として利用されていたホーム蘇我寄りの高架下(中2階部分)に設けられ、ホームとの間は階段とエレベーターにより接続されること、改札を出た先にはペリエ海浜幕張の増床部分として5つの店舗が設けられることが明らかとなりました。
今年2月下旬以降は、新改札口予定地の高架下が閉鎖となり、駐車場用として設置されていた機器類を撤去する工事が開始されています。新改札口の使用開始時期については現在未定となっていますが、幕張ベイパークの3棟目のタワーマンション竣工が2024年春であることから、それに近い時期には完成するものとみられます。
▼参考
「京葉線海浜幕張駅における新改札口設置に関する基本協定書」を締結しました - 千葉市記者発表資料(PDF/275kB)
千葉市:令和4年度千葉市建築審査会議事録等
→第5回(令和4年9月16日開催)議案第2号資料、第6回(令和4年10月21日開催)議案第1号資料に詳細な図面
千葉市:千葉市立新病院整備事業
海浜幕張駅に新改札口 千葉市、JR東など 費用分割で協定 | 千葉日報オンライン


左:海浜幕張駅改札前のカウントダウンボードと県立幕張総合高校書道部・美術部による記念制作
右:稲毛海岸駅で掲出されている幕張豊砂駅開業に向けたPRポスターと駅社員からのメッセージ
右:稲毛海岸駅で掲出されている幕張豊砂駅開業に向けたPRポスターと駅社員からのメッセージ
上:海浜幕張駅改札前のカウントダウンボードと県立幕張総合高校書道部・美術部による記念制作
下:稲毛海岸駅で掲出されている幕張豊砂駅開業に向けたPRポスターと駅社員からのメッセージ
下:稲毛海岸駅で掲出されている幕張豊砂駅開業に向けたPRポスターと駅社員からのメッセージ
2020年6月以来およそ半年ごとに調査してまいりました筆者地元での新駅建設ですが、いよいよ今週末の開業をもって事業完成を迎えます。京葉線の主要駅では、開業に向けてPRポスターや駅社員からのメッセージポスター、カウントダウンボード、近隣学校・保育園で制作された書道やイラストの作品も登場しました。開業初日の様子についても調査予定ですのでご期待ください。
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