10/23・24 山手線内回りホーム拡幅工事 - 渋谷駅再開発2021(3)

渋谷駅山手線内回りホーム拡幅工事

渋谷駅再開発の記事3回目は再びJR山手線ホームに戻ります。10月23日(土)・24日(日)に山手線ホームの1面2線化に向けた準備のため、山手線内回りホームを拡幅する線路切替工事が実施されました。当日現地並びに運休区間の振替輸送の様子を調査してまいりましたので、そのレポートをお送りいたします。

▼関連記事
JR山手線・埼京線のホーム並列化 - 渋谷駅再開発2019-2020(2)(2020年1月29日作成)
JR山手線・埼京線のホーム並列化 - 渋谷駅再開発2021(1)(2021年10月20日作成)

今回の工事の内容

今回実施された渋谷駅の工事イメージ。山手線内回りの線路を埼京線側に移設し、ホームを拡幅する。
今回実施された渋谷駅の工事イメージ。山手線内回りの線路を埼京線側に移設し、ホームを拡幅する。

 現在渋谷駅内外では複数の再開発プロジェクトが進行しています。JR渋谷駅では隣接していた東急東横線ホームが2013年に地下へ移転したことから、その跡地を利用して埼京線ホームを山手線と同じ位置に近づける工事が行われ、昨年6月に完成しました。
 これに続く形で現在は内回り・外回りで別となっている山手線ホームを1つのホームに統合する工事が進められています。山手線ホームは1920(大正9)に混雑緩和のため、内回り・外回りが分離されたもので、およそ80年ぶりに元のレイアウトに戻ることになります。山手線ホームの1面化にあたっては、単純に外回りのホームを廃止してしまうとホームの幅が足りず乗降客を捌ききれなくなってしまうことから、両方向とも線路を外側に移設し、ホームを拡幅する必要があります。昨年の埼京線ホーム並列化時には、これに備えて埼京線下り(大宮方面行き)の線路を東側(渋谷スクランブルスクエア側)へスライドしています。今回の工事では移設前の埼京線下り線の跡地へ山手線内回りの線路をスライドし、内回りのホームを拡幅します。拡幅量は最も大きいホーム中央付近で5mにも及びます。

首都圏のJR各路線車内に掲出されている渋谷駅線路切替工事のお知らせ
首都圏のJR各路線車内に掲出されている渋谷駅線路切替工事のお知らせ

 線路の移設とホームの拡幅作業は通常の終電~始発までの間では到底終わらないため、工事当日は山手線内回りの大崎~池袋間を全面運休させることとしました。運休時間は約52時間で、工事に伴う山手線の計画運休としてはJR東日本発足以来最長となります。

作業は人力&人海戦術

2021年10月23・24日の渋谷駅山手線内回り線路移設範囲
2021年10月23・24日の渋谷駅山手線内回り線路移設範囲

 工事は10月22日(金)の終電通過直後より開始されました。
 今回の工事は、線路の移設量が場所によって異なり、大崎寄りの盛土区間ではスペースに余裕があったことから事前に新しい線路を敷設しておくことが可能でした。そのため、線路桁の移設区間はホーム中央付近~新宿寄りのホーム端までの約150m(線路桁の数量は17連)と前回の埼京線下りの移設時よりも短くなっています。
 線路移設個所の両側を通る山手線外回り・埼京線下りは工事期間中も通常通り営業運転を継続しています。そのため、線路外から大型クレーンで資材を出し入れするといったことはできず、わずかな台数の小型クレーン車を使用した以外はほぼ全てが人力での作業となりました。2日間で動員された作業員は総勢3,300名に上ります。

▼脚注
※前回(2020年5月)の埼京線下りの切替工事では、全長422m、47連の線路桁を移設した。


工事桁を移動させるのに先立ち、レールを山越器(門型の機材)を使用して持ち上げている。 工事桁の移動開始。左右の桁で位置が違っている。
ジャッキで持ち上げた工事桁をチェーンブロックで引っ張っている。 大崎寄りでは元の線路の一部を人力で曲げて新しい線路と接続した。
左上:工事桁を移動させるのに先立ち、レールを山越器(門型の機材)を使用して持ち上げている。
右上:工事桁の移動開始。左右の桁で位置が違っている。
左下:ジャッキで持ち上げた工事桁をチェーンブロックで引っ張っている。
右下:大崎寄りでは元の線路の一部を人力で曲げて新しい線路と接続した。
1枚目:工事桁を移動させるのに先立ち、レールを山越器(門型の機材)を使用して持ち上げている。
2枚目:工事桁の移動開始。左右の桁で位置が違っている。
3枚目:ジャッキで持ち上げた工事桁をチェーンブロックで引っ張っている。
4枚目:大崎寄りでは元の線路の一部を人力で曲げて新しい線路と接続した。

 工事はまず線路桁に載っているレールを一旦取り外したのち、線路桁をジャッキで少し持ち上げて新しい位置まで移動させました。重機が使えないため、線路桁の横移動は人力で運搬可能な小型のジャッキで押すもしくはチェーンブロックを繋いで人力で引っ張るという原始的な方法です。また、大崎寄りの新旧線路の接続箇所では、移設前の線路のバラストを一旦除去し、人力で線路を曲げて新しい線路と接続しました。
 1日目の夕方までにこの作業が完了した後、移設前の線路跡地で新しいホームの床面を築いていきます。数時間でホームの作成を完了させる必要があるため、一番下の土台となる鉄製の桁以外は人力で運搬できる木の角材やベニヤ板が主に使用されています。板材は敷設箇所に合わせて事前にある程度カットされてはいましたが、最後の微調整は現地で行うしかなく、電動の丸鋸を使って板をカットする様子があちこちで見られました。

拡幅されたホーム上で行われている監視カメラの設置作業 レールボンドの取り付け作業。レールの側面をディスクグラインダーで研磨し(火花が飛んでいる)、銅線を溶接する。
左(1):拡幅されたホーム上で行われている監視カメラの設置作業
右(2):レールボンド(継目間に渡す軌道回路用ケーブル)の取り付け作業。レールの側面をディスクグラインダーで研磨し(火花が飛んでいる)、銅線を溶接する。


 2日目に入ると、ホームの作成と並行して線路やホーム上では列車の運行に必要な最低限の信号設備(レールの信号用導線の接続・ホーム上の監視カメラ取り付けなど)の設置が進められました。なお、今回の工事ではホーム大崎寄りの一部で、埼京線に合わせて線路の高さが10cmほどかさ上げされています。ホームの屋根は事前にこの新旧の線路での列車の走行に支障がない形状に変更を完了させており、屋根本体については当日特に手を加えていません。

ホーム大崎寄り端の拡幅前 ホーム大崎寄り端の拡幅後
ホーム中央付近(国道246号交差地点)の拡幅前 ホーム中央付近(国道246号交差地点)の拡幅後。この付近が最も拡幅量が大きくホーム幅はおよそ2倍になった。
左上:ホーム大崎寄り端の拡幅前(2021年7月10日)
右上:ホーム大崎寄り端の拡幅後(2021年10月27日)
左下:ホーム中央付近(国道246号交差地点)の拡幅前(2021年7月10日)
右下:ホーム中央付近(国道246号交差地点)の拡幅後。この付近が最も拡幅量が大きくホーム幅はおよそ2倍になった。(2021年10月27日)
1枚目:ホーム大崎寄り端の拡幅前(2021年7月10日)
2枚目:ホーム大崎寄り端の拡幅後(2021年10月27日)
3枚目:ホーム中央付近(国道246号交差地点)の拡幅前(2021年7月10日)
4枚目:ホーム中央付近(国道246号交差地点)の拡幅後。この付近が最も拡幅量が大きくホーム幅はおよそ2倍になった。(2021年10月27日)

 こうして予定通り2日間で工事は完了し、10月25日(月)の始発から山手線内回りは通常通り運転を開始しました。上記の写真は拡幅前後の同一地点の比較で、従来と比べ大幅にホームが広くなり混雑が緩和されたことがわかります。
 なお、JR渋谷駅のホーム並列化工事の着工から今回の内回りホーム拡幅までの模様は、以下のYouTube動画にもまとめましたのであわせてご覧ください。

JR渋谷駅山手線・埼京線ホーム並列化工事2018-2021 - YouTube

周到な準備…その裏には18年前の失敗

 前回・今回の渋谷駅線路切替工事は多数の線路桁をわずか数時間で移動させるという極めて難易度の高い工事が実施されました。この前代未聞のプロジェクトへの挑戦にあたっては、1年前から入念なリハーサルが繰り返されてきました。その舞台となったのは渋谷駅から南に10km離れた大井埠頭です。

大井埠頭にあるりんかい線の車両基地東臨運輸区。その横には間もなく羽田空港アクセス線(仮称)に転用予定の東海道貨物線の線路があり、この場所を利用して渋谷駅の線路切替に向けたテストが実施された。
大井埠頭にあるりんかい線の車両基地東臨運輸区。その横には間もなく羽田空港アクセス線(仮称)に転用予定の東海道貨物線の線路があり、この場所を利用して渋谷駅の線路切替に向けたテストが実施された。2011年7月23日撮影

 ここには現在営業休止中の東海道貨物線の線路※2があります。この線路敷を使って渋谷駅で使用する線路桁と同サイズのモックアップを作成し、当日工事に参加するメンバーとともに作業内容やタイムテーブルの検証を繰り返しました。その回数52回、見出された課題は実に169項目にも上りました。これらのブラッシュアップを経て、2日間で工事を完遂できるプランは完成し、実行に移されました。
 なお、このモックアップによる検証から現地での実際の施工までの様子は、2020年8月にNHKスペシャル「東京リボーン (5)渋谷迷宮大改造」にてオンエアされました。NHKオンデマンド(有料)からご覧いただけますので、ご興味のある方はそちらもご覧ください。

▼参考
NHKオンデマンド | NHKスペシャル 東京リボーン 第5集「渋谷 迷宮大改造」

▼脚注
※2:この貨物線は元々は東京貨物ターミナル駅を経由して現在のゆりかもめ・都営大江戸線汐留駅付近にあった汐留貨物駅に接続していたもので、貨物駅廃止後は長らく休止中となっていた。JR東日本は2014年にこの休止中の貨物線を活用して東京都心と羽田空港を結ぶ新線(仮称「羽田空港アクセス線」)の建設を表明しており、現在着工に向けた調査が進められている。


高架化工事中の中央線武蔵小金井駅。2003年の第1回線路切替時には「ぶっつけ本番」で工事を行ったことにより大混乱となった。高架化工事は10年後の2013年に完了し、踏切の廃止やスピードアップが実現している。
高架化工事中の中央線武蔵小金井駅。2003年の第1回線路切替時には「ぶっつけ本番」で工事を行ったことにより大混乱となった。高架化工事は10年後の2013年に完了し、踏切の廃止やスピードアップが実現している。2009年7月11日撮影

 このように周到な準備が行われるようになった背景には、18年前の苦い経験があります。
 当時中央線の三鷹~立川間では、踏切の渋滞解消を目的とした線路の高架化事業が進められていました。2003年9月にこの一環として1回目の線路切替工事が実施されましたが、工事に使用した図面に誤りがあったことから完了時に信号システムの一部が動作せず、終了予定時間になっても運転が再開できない事態となりました。JR東日本は急遽代行輸送のバス事業者に運行延長を依頼したものの、バス事業者側の人員の都合により1時間で運行が打ち切られ、三鷹以西からの移動手段が失われることとなりました。結局運転再開は当初予定よりも8時間遅れとなり、中央線の運行は終日大混乱に陥りました。さらに仮線を元の線路から大きく離れた位置に敷設したことから、踏切の横断距離が異常に長くなり、渡り切れない歩行者が続出する事態となってしまいました。
 このような設計の杜撰さや事前確認の不足については、マスコミで大々的に報道されるのみならず、国土交通省による立入検査、業務改善命令が出されるなどJR東日本は社会から痛烈な批判に晒されることとなりました。以後JR東日本では、このような大規模工事に際して本社や支社の担当者も交えて事前確認を十分に行うことが通例となっており、同様のトラブルは撲滅されています。
 渋谷駅の工事で52回にも渡りテスト工事を行ったのも、このような失敗を絶対に繰り返さないという強い意思の表れなのです。

振替輸送も総力戦

池袋駅大崎寄りのY線で折り返し中の山手線内回り電車 有楽町駅の発車案内板の池袋行き表示。右側の京浜東北線は山手線の減便を補うため日中の快速運転を中止し、終日各駅停車で運転された。
左(1):池袋駅大崎寄りのY線で折り返し中の山手線内回り電車
右(2):有楽町駅の発車案内板の池袋行き表示。右側の京浜東北線は山手線の減便を補うため日中の快速運転を中止し、終日各駅停車で運転された。


 今回の工事に伴い、山手線内回りの大崎~池袋間は運休となり、それぞれの駅で折り返し運転が実施されました。大崎駅では構内配線上外回りから内回りへ直接折り返しができないため、一旦東京総合車両センターへ入庫しての折り返しとなりました。池袋駅は大崎寄りに引上線があることから、それを使っての折り返しとなりました。外回りの一部をこの折り返し列車に充てたため、大崎~渋谷間では外回りも通常と比べ減便しての運転となりました。

渋谷駅山手線内回りホーム拡幅工事に伴う振替輸送一覧 渋谷駅に当日掲出された埼京線・湘南新宿ラインの時刻表
左(1):渋谷駅山手線内回りホーム拡幅工事に伴う振替輸送一覧
右(2):渋谷駅に当日掲出された埼京線・湘南新宿ラインの時刻表(クリック・タップで高解像度表示/793KB


 山手線は通常昼間でも3分間隔で運転される超過密ダイヤの路線です。今回の運休区間のうち、大崎~渋谷間については並走する地下鉄や私鉄の路線がなく、振替輸送を埼京線・湘南新宿ラインが一手に引き受けることになります。この区間では、埼京線・湘南新宿ライン・特急など様々な列車が複線の山手貨物線を共有しており、線路容量に余裕が無いことから、通常は大宮方面から来た埼京線の7割が新宿駅で、新木場方面から来たりんかい線の6割が大崎駅でそれぞれ折り返し運転を行っています。
 今回の山手線の運休・減便にあたっては、この分断されている埼京線・りんかい線の列車を繋げることで、大崎~新宿間の本数を約2倍に増発し、山手線から迂回してくる大量の利用者を受け止めることにしました。上記の写真は当日渋谷駅に貼りだされた埼京線・湘南新宿ラインの時刻表で、最短2分間隔という信号システムの上の限界に迫るまさに総力戦の運行体制であることがわかります。

品川~新宿間で運転された臨時シャトル列車。品川駅は横須賀線14番線で折り返した。
品川~新宿間で運転された臨時シャトル列車。品川駅は横須賀線14番線で折り返した。

 さらに、今回の工事では大崎駅などでの乗り換えを解消するため、1時間に2本品川~新宿間を往復する臨時列車が運転されました。これは通常大宮・池袋・新宿・八王子発着の成田エクスプレス※3が走行している横須賀線~山手貨物線のルートを利用したもので、途中停車駅は大崎駅にホームが無いため恵比寿・渋谷の2駅のみとなっています。品川駅では横須賀線ホーム14番線、新宿駅では埼京線ホームの2番線でそれぞれ折り返し運転を実施しました。使用された車両は湘南新宿ラインと同じE231系・E233系の15両編成で、グリーン車はアテンダントの乗務が無いため非営業扱いとされました。
 なお、この品川~新宿間のシャトル列車は大崎駅構内で横須賀線や埼京線と平面交差しています。交差待ちによる長時間の駅間停車を防止するため、横須賀線や相鉄直通列車の一部にも数分程度ダイヤの変更が実施されました。この調整ダイヤは非常に緻密に練られたもので、当日は大きな遅れもなくスムーズな運行となっています。

▼脚注
※3:新型コロナウイルス流行による海外渡航制限により成田空港の利用者がほぼゼロになったことから、2020年5月以降朝夕の一部列車を除き運休となっている。来る2022年3月のダイヤ改正では大宮・池袋発着の成田エクスプレスは廃止となる予定。


板橋駅留置線で折り返し中の相鉄12000系
板橋駅留置線で折り返し中の相鉄12000系

 品川~新宿間のシャトル列車が折り返しに使用する新宿駅2番線は、通常相鉄線直通列車が使用しています。シャトル列車に線路を明け渡すため、相鉄直通列車は新宿~池袋間で延長運転されました。池袋駅到着後はそのままホームでは折り返さず、一旦板橋駅の留置線に入線して折り返しを行いました。品川駅再開発の副産物としてつくられた板橋駅の留置線ですが、思わぬ形で活用されたことになります。

次は外回りの線路を移設

次のステップでは山手線外回りホームを廃止し、跡地に外回りの線路を移設して島式ホームに統合する。 廃止される外回りホーム。今立っている場所が新しい外回りの線路敷になる。
左(1):次のステップでは山手線外回りホームを廃止し、跡地に外回りの線路を移設して島式ホームに統合する。
右(2):廃止される外回りホーム。今立っている場所が新しい外回りの線路敷になる。


 JR渋谷駅の工事はこれで終わりではありません。次のステップでは山手線現在の外回りホームを廃止し、その跡地に外回りの線路を移設して現在の内回りホームをさらに拡幅、内回りと外回りのホームを統合します。内回り・外回りともに同じ島式ホームから発着するようになり、改札口から乗車までのルートの簡略化が実現します。
 外回りのホームでは現在、ホームや線路を移設しやすいよう仮の物に置き換える工事が順次進められています。今後は上記の写真で今立っている場所が外回りの線路敷となり、現在の外回りの線路の上に右の内回りのホームを拡幅して島式ホームに統合します。外回りの線路切替の時期は現在のところ明言されていませんが、切替に支障となる東急百貨店東横店南館の解体作業が順調に進んでいることから、2~3年後には実現するものとみられます。その際は今回と同様に山手線外回りの大崎~池袋間を運休して工事が実施されることが予想されます。

JR中央改札跡地でのコア抜きを用いた壁の解体作業。 埼京線ホーム上空で組み立て中の新しい駅舎の鉄骨。超音波探傷試験による溶接欠陥の検査が行われている。
左(1):JR中央改札跡地でのコア抜きを用いた壁の解体作業。
右(2):埼京線ホーム上空で組み立て中の新しい駅舎の鉄骨。超音波探傷試験による溶接欠陥の検査が行われている。


 ホームや線路の移設と並行して駅舎の工事も継続しています。
 内回りのホーム拡幅工事に先立つ10月10日(日)にはJR渋谷駅3階の中央改札が閉鎖となり、渋谷スクランブルスクエア側にある中央東改札へ統合されました。中央改札跡地では早くも駅舎の解体作業が開始されており、バリケードの向こうではコンクリートの壁に無数のコア抜きが行われ、壁が切り崩されているのが見えました。ここは山手線ホーム上空に位置しており、騒音・粉塵、落下物の危険を回避するためこのような解体方法が取られているようです。
 また、2020年に使用を開始した埼京線新ホーム上空では新しい駅舎の柱や梁を組み立てる作業が進んでいます。部材どうしの接続には溶接がメインに採用されています。溶接ビードの上にチョークで「UT OK」の文字が書かれているのが見えますが、これは超音波探傷試験(Ultra Sonic Testing)を実施し欠陥が無かったことを意味します。長く使うものだからこそ、品質には格段の配慮がなされていることが伺えます。

解体が進む東急百貨店東横店西館
解体が進む東急百貨店東横店西館

 「次の100年に向けて」
 渋谷駅の破壊と創造はまだまだ続きます。

▼参考
JR渋谷駅改良工事の本体工事着手について - JR東日本(2015年7月14日発表・PDF/780KB)
渋谷駅線路切換工事に伴う列車の運休について - JR東日本(2018年2月27日発表・PDF/1.4MB)
渋谷駅線路切換工事に伴う列車の運休および新しい埼京線ホームの供用開始について - JR東日本(2020年2月18日発表・PDF/1.1MB)
渋谷駅山手線内回り線路切換工事(ホーム拡幅)に伴う列車の運休について - JR東日本(2021年7月19日発表・PDF/3.8MB)
August 2018:特集-2「緊迫の48時間」JR渋谷駅改良 埼京上り線切換工事 | KAJIMAダイジェスト | 鹿島建設株式会社
渋谷駅改良計画 - 土木施工2015年8月号72~75ページ
JR渋谷駅改良工事 - 土木施工2019年11月号97~104ページ

▼関連記事
渋谷駅再開発事業の概要 - 渋谷駅再開発2018(1)(2018年5月5日作成)
東京メトロ銀座線渋谷駅移設 - 渋谷駅再開発2018(2)(2018年5月11日作成)
東横線跡地の再開発が続々完成 - 渋谷駅再開発2019-2020(1)(2020年1月11日作成)
JR山手線・埼京線のホーム並列化 - 渋谷駅再開発2019-2020(2)(2020年1月29日作成)
JR山手線・埼京線のホーム並列化 - 渋谷駅再開発2021(1)(2021年10月20日作成)

※数が膨大なため、2018年以降の記事のみを表示しています。これ以外の記事は以下のカテゴリページよりお探しください。
カテゴリ:東京メトロ副都心線開通 の記事一覧
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