東急東横線横浜~桜木町間廃線跡の現状

解体が進む旧東急東横線高島町駅

新横浜線の開業により注目が集まっている東急東横線ですが、同線とみなとみらい線との相互直通運転が開始されてからまもなく20年が経とうとしています。この直通運転開始に伴い地下化された東白楽~横浜間の跡地利用について2012年にレポートしました。一方、横浜駅から桜木町駅までの廃止区間については、現在もほとんどの跡地が未利用となっています。長期間の放置により施設の荒廃が進み、残念ながら高架橋が解体される区間も出てきました。今回は2023年1月に調査した東横線廃線跡の現状についてレポートします。

みなとみらい線建設と東横線廃線跡利用計画

みなとみらい線Y500系電車 東急東横線地下化区間・廃止区間・みなとみらい線の位置。
左:みなとみらい線Y500系電車
右:東急東横線地下化区間・廃止区間・みなとみらい線の位置。国土地理院地理院地図Vector「標準地図」に加筆。
上:みなとみらい線Y500系電車
下:東急東横線地下化区間・廃止区間・みなとみらい線の位置。国土地理院地理院地図Vector「標準地図」に加筆。

 2004(平成16)年2月1日、横浜駅と元町・中華街駅の間にみなとみらい線(正式名称は「みなとみらい21線」)が開業しました。みなとみらい線は1980年代末より開発が始まった横浜市の新都市であるみなとみらい21地区の主要な交通機関として計画されたもので、みなとみらい中心部や、市役所・県庁などがある官公庁街を経由し、中華街や山下公園がある山下町を結んでいます。
 横浜駅からは東急東横線と相互直通運転を行うこととされたため、同時に東横線の東白楽~横浜間が地下化され、横浜~桜木町間は廃止されました。2013年には東横線が東京メトロ副都心線と接続されたことにより、東京・埼玉から横浜市中心部を直結するメインルートとして機能するようになりました。

東白楽~横浜間の廃線跡は東横フラワー緑道の名称で遊歩道化された。 反町~横浜間のトンネルも時間帯限定で通行可能。
左:東白楽~横浜間の廃線跡は東横フラワー緑道の名称で遊歩道化された。
右:反町~横浜間のトンネルも時間帯限定で通行可能。2012年4月30日撮影
上:東白楽~横浜間の廃線跡は東横フラワー緑道の名称で遊歩道化された。
下:反町~横浜間のトンネルも時間帯限定で通行可能。2012年4月30日撮影

 みなとみらい線直通開始に伴い廃止となった東白楽~桜木町の地上線路跡地は、別用途に転用された横浜駅構内(後述)を除いて横浜市が取得しており、遊歩道として整備する計画となっています。このうち、東白楽駅から横浜駅手前までの約1.4kmは、2011年4月までに「東横フラワー緑道」の名称で遊歩道化が完了しています。その名の通り、遊歩道上には随所に花壇が設けられており、季節ごとに様々な花が植えられています。反町駅北側の国道1号線(横浜新道)を跨ぐ部分は東横線が走行していた橋桁がそのまま横断デッキとして活用されているほか、反町~横浜間にあった高島山トンネルについても補強の上で遊歩道として開放されています。
 2011年の完成区間については以前レポートしていますので以下の記事をご覧ください。

▼関連記事
東横フラワー緑道(東急東横線廃線跡)(2012年5月27日作成)

▼脚注
※開放時間は6:00~21:30となっており、それ以外の時間は防犯のためフェンスで施錠される。


横浜駅ホーム跡は横須賀線ホームと展望デッキに

横浜駅横須賀線ホーム大船寄りの端で取り壊し中の東横線橋脚。 東横線ホーム跡地を利用して幅が2倍に拡幅された横須賀線ホーム9・10番線。
左:横浜駅横須賀線ホーム大船寄りの端で取り壊し中の東横線橋脚。2006年9月16日撮影
右:東横線ホーム跡地を利用して幅が2倍に拡幅された横須賀線ホーム9・10番線。2021年7月4日撮影
上:横浜駅横須賀線ホーム大船寄りの端で取り壊し中の東横線橋脚。2006年9月16日撮影
下:東横線ホーム跡地を利用して幅が2倍に拡幅された横須賀線ホーム9・10番線。2021年7月4日撮影

 横浜駅の東横線地上ホームは廃止後早々に高架橋が取り壊され、その跡地を使って2010年4月に隣接するJR横須賀線ホームが拡幅されました。横須賀線ホームは元々貨物線だった線路に半ば無理矢理ホームを増設したため、ホーム幅が最大で7.8mと狭く、湘南新宿ラインの運転開始後はホーム上の混雑が激しくなり危険な状況となっていました。東横線跡地を活用することにより、このホームが最大で15.3mへ大幅に拡幅され、東京方面と新宿方面の乗車待ちの列を分離することが可能となりました。
 横須賀線ホーム拡幅工事については以下の記事をご覧ください。

▼関連記事
いつまで続く?横浜駅改良工事(2006年9月26日作成)
横浜駅9・10番線ホーム拡幅工事 (2007年10月18日作成)
横浜駅横須賀線ホーム拡幅工事の現況(2010年2月6日作成)
横浜駅横須賀線ホーム拡幅工事(2010年5月16日取材)(2010年6月15日作成)

2020年6月に完成したJR横浜タワー。商業施設とオフィスで構成される。
2020年6月に完成したJR横浜タワー。商業施設とオフィスで構成される。
(同じ場所の様子:2012年4月30日/2014年4月5日/2017年5月5日)


 横須賀線ホーム拡幅が完了した2011年以降は、東横線ホームが一部食い込んでいた駅ビル“CIALシァル”と、北隣にあった横浜エクセルホテル東急を地上33階建ての超高層ビルに建て替える工事がスタートしました。新しいビルの名称は「JR横浜タワー」で、低層部の商業施設部分にはJR東日本の駅ビルブランドの1つであるNEWoManニュウマンやシネマコンプレックス「T・ジョイ横浜」などが2020年6月にオープンしています。商業施設の一部は横須賀線ホームの上空に張り出しており、屋上は展望広場(うみそらデッキ)となっています。
 JR横浜タワーの建設に合わせて直下にあった横浜駅の中央自由通路についても再整備が行われました。これにより、西口地下街(旧:ダイヤモンド)から一度地上に出てもう一度地下に降りる必要があった通路が地下で完結するようになりました。この地上へ迂回していた部分はエスカレーターが設置されてはいたものの、市民の間では「馬の背」と揶揄されるなど長年に渡り不評となっていました。

JR横浜タワー北隣のCIAL横浜ANNEX。JR東日本ホテルメッツ横浜やレストランがある。右奥のタワマンは相鉄と東急が共同で建設している“THE YOKOHAMA FRONT TOWER”。
JR横浜タワーとの間にあるはまレールウォーク。東横線時代の橋桁を流用している。
CIAL横浜ANNEXの北端にもレールを使ったオブジェ。道路を渡った先は東横フラワー緑道。
左:JR横浜タワー北隣のCIAL横浜ANNEX。JR東日本ホテルメッツ横浜やレストランがある。右奥のタワマンは相鉄と東急が共同で建設している“THE YOKOHAMA FRONT TOWER”。
右上:JR横浜タワーとの間にあるはまレールウォーク。東横線時代の橋桁を流用している。
右下:CIAL横浜ANNEXの北端にもレールを使ったオブジェ。道路を渡った先は東横フラワー緑道。
上:JR横浜タワー北隣のCIAL横浜ANNEX。JR東日本ホテルメッツ横浜やレストランがある。右奥のタワマンは相鉄と東急が共同で建設している“THE YOKOHAMA FRONT TOWER”。
中:JR横浜タワーとの間にあるはまレールウォーク。東横線時代の橋桁を流用している。
下:CIAL横浜ANNEXの北端にもレールを使ったオブジェ。道路を渡った先は東横フラワー緑道。

 また、北側の派新田間川を渡った先の東横線線路跡地についてもJR東日本が取得しており、2020年6月にJR横浜タワーの立体駐車場と商業施設から成る「JR横浜鶴屋町ビル」がオープンしています。ビルは8階建てで、レストランやスーパー「文化堂」で構成される「CIAL横浜ANNEX」、JR東日本のビジネスホテルチェーン「ホテルメッツ横浜」、JR東日本のフィットネスジム「ジェクサー・フィットネス&スパ横浜」があります。
 このJR横浜鶴屋町ビルとJR横浜タワーの2階はデッキで直結されています。デッキが派新田間川を横断する部分は「はまレールウォーク」として東横線が走行していた橋桁がそのまま利用されています。デッキの床面にはここが東横線の廃線跡であることがわかるようレールが埋め込まれています。デッキからは横浜駅を発着する様々な列車を見ることができ、親子連れにも人気のスポットとなっているようです。これらのビルやデッキが完成したことにより、東白楽駅から横浜駅までの東横線廃線跡の遊歩道が全てつながり、この間を最短距離で徒歩移動することが可能となりました。

はまレールウォークからの眺め - YouTube

▼参考
横浜駅は未来ターミナルへ YOKOHAMA Station City
CIAL横浜



旧高島町駅は解体中

横浜駅東海道線ホーム横に残る東横線高架橋。海沿いということもあり鉄桁の腐食が目立つ。
横浜駅東海道線ホーム横に残る東横線高架橋。海沿いということもあり鉄桁の腐食が目立つ。

 横浜駅から桜木町駅手前までの廃線跡についても、東横フラワー緑道と同様に自転車・歩行者道としての整備を計画しており、当初は2011年度までの完成が予定されていました。しかし、詳細な検討により自転車道としての十分な幅が確保できないこと、並行するJR根岸線に影響を与えない整備方法が必要となったといった事情により、桜木町駅付近の一部を除き整備が進んでいません。

旧高島町駅の高架橋。高架下がアーチになっている部分に改札口があった。
旧高島町駅前から横浜駅方向を見る。現在は手前の駐車場だった場所にビルが建設されている。
根岸線の車内から見た高島町駅のホーム。
左:旧高島町駅の高架橋。高架下がアーチになっている部分に改札口があった。
右上:旧高島町駅前から横浜駅方向を見る。現在は手前の駐車場だった場所にビルが建設されている。2013年2月24日撮影
右下:根岸線の車内から見た高島町駅のホーム。2013年1月12日撮影
上:旧高島町駅の高架橋。高架下がアーチになっている部分に改札口があった。
中:旧高島町駅前から横浜駅方向を見る。現在は手前の駐車場だった場所にビルが建設されている。2013年2月24日撮影
下:根岸線の車内から見た高島町駅のホーム。2013年1月12日撮影

 横浜駅を出てJR根岸線と合流してすぐのところには高島町駅がありました。高島町駅は廃線後すぐにホームの屋根や架線柱が撤去されたものの、それ以降は全くメンテナンスがされていませんでした。放置されたホームには長らく「東横特急」の広告が残されたままとなっており、並走する根岸線の車内からも見ることができました。
 廃線から長期間が経過したことから、2020年に横浜市は旧高島町駅を含む浅山橋交差点~高島町交差点の高架橋についての耐震診断を専門会社に依頼しました。その結果多くの箇所で激しく劣化が進んでおり、早急に撤去や補強が必要であることが判明しました。このため横浜市は旧高島町駅付近の高架橋の利用を断念し、翌年から取り壊しを進めています。

橋桁が撤去され、ホームの断面が見えるようになっている。 同じ場所から横浜駅方向の高架橋解体作業を見る。目で見てわかるほど高架橋が傾いてしまっている。
左:橋桁が撤去され、ホームの断面が見えるようになっている。
右:同じ場所から横浜駅方向の高架橋解体作業を見る。目で見てわかるほど高架橋が傾いてしまっている。
上:橋桁が撤去され、ホームの断面が見えるようになっている。
下:同じ場所から横浜駅方向の高架橋解体作業を見る。目で見てわかるほど高架橋が傾いてしまっている。

 写真は今年1月に現地を訪れた際撮影した解体中の高架橋です。全体的に老朽化が進んでいますが、特に横浜駅方向の高架橋は一目見ただけでもわかるほど右側(根岸線側)に傾いているという衝撃的な光景が広がっていました。今後さらに高架橋の傾斜が進んだ場合、根岸線の築堤にもたれかかり築堤を損傷する危険性があります。また、廃線時とは異なり根岸線と反対側にもビルが建設されており、地震で高架橋が倒壊した場合ビルや在館者に危害が及ぶ恐れもあることから、やむを得ず解体が選択されたものと思われます。この区間では遊歩道を地上に整備することになります。

高島町交差点に架かる橋桁。ここは廃線後に落橋防止装置が取り換えられるなどメンテナンスが実施されている。
高島町交差点南側は高架橋が一部欠き取られたように見えるが、この部分は現役時代からこの形状だった。
そこから桜木町駅までは国道の上に高架橋が張り出している。高架下の壁は一時期落書きが問題となっていた。
左:国道1号線高島町交差点に架かる橋桁。ここは廃線後に落橋防止装置が取り換えられるなどメンテナンスが実施されている。
右上:高島町交差点南側は高架橋が一部欠き取られたように見えるが、この部分は現役時代からこの形状だった。
右下:そこから桜木町駅までは国道の上に高架橋が張り出している。高架下の壁は一時期落書きが問題となっていた。
上:国道1号線高島町交差点に架かる橋桁。ここは廃線後に落橋防止装置が取り換えられるなどメンテナンスが実施されている。
中:高島町交差点南側は高架橋が切り取られたような形状となっているが、この部分は現役時代からこの形状だった。
下:そこから桜木町駅までは国道の上に高架橋が張り出している。高架下の壁は一時期落書きが問題となっていた。

 旧高島町駅から桜木町駅までの廃線跡は、根岸線と国道16号線に挟まれています。高架橋の一部は国道16号線の上に張り出していることから、2012年頃にコンクリートの剥落防止のための補修工事が実施されました。また、道路と交差する部分についても橋桁の落下防止装置の交換などメンテナンスが継続的に行われており、旧高島町駅と比べ外見上は比較的良好な状態を維持しています。

旧桜木町駅は高架橋へ上がるスロープに


左:紅葉坂交差点に架かるみなとみらい4号線架道橋。新製したローゼ桁に架け替えている。
右:橋から横浜方面は遊歩道が未整備のため、階段で地上に降りる。
上:紅葉坂交差点に架かるみなとみらい4号線架道橋。新製したローゼ桁に架け替えている。
下:橋から横浜方面は遊歩道が未整備のため、階段で地上に降りる。

 神奈川県立音楽堂がある紅葉坂交差点から桜木町駅までの140mは、遊歩道としての整備が完了し2019年7月16日より開放されています。紅葉坂交差点の上に架かっていたみなとみらい4号線架道橋は、東横線時代に使用していた橋桁の高さが低かったため、遊歩道への転用に際し橋脚を嵩上げした上で床面が薄いアーチ橋(ローゼ橋)に架け替えています。当面の間はこのアーチ橋で遊歩道が行き止まりとなるため、橋の北側には地上の歩道へ出入りするための階段が設けられています。

駅入口跡 券売機跡 ホームへ通じていた階段とエスカレーター
高架橋上のホーム入口跡。ホームは撤去済み。 ホーム跡地を横浜方面に向かって見る。
取り壊し直前にたまたま公開されているところを見ることができた旧東横線桜木町駅駅舎とホーム跡。(2011年10月22日撮影)
上段左:駅入口跡
上段中:券売機跡
上段右:ホームへ通じていた階段とエスカレーター
下段左:高架橋上のホーム入口跡。ホームは撤去済み。
下段右:ホーム跡地を横浜方面に向かって見る。
取り壊し直前にたまたま公開されているところを見ることができた旧東横線桜木町駅駅舎とホーム跡。(2011年10月22日撮影)上から順に
①駅入口跡
②券売機跡
③ホームへ通じていた階段とエスカレーター
④高架橋上のホーム入口跡。ホームは撤去済み。
⑤ホーム跡地を横浜方面に向かって見る。

 アーチ橋から南側は旧桜木町駅のホーム跡になります。この部分は廃線直後にホームの構造物が撤去された後は10年近く高架橋や駅舎が残されたままとなっていました。
 駅舎内は券売機など業務用の機器を撤去した上で「創造空間9001」という市民ギャラリーとして利用されており、地域住民の創作活動の拠点として様々なイベントが開催されました。「9001」は東横線桜木町駅を最後に発車した電車が、東急9000系の第1編成(クハ9001)だったことにちなんで命名されたものです。上記写真は取り壊し直前の2011年10月に桜木町駅を訪れた際、たまたま公開されていたホーム跡地を撮影したものです。

完成した桜木町駅西口駅前広場 桜木町駅西口駅前広場とそこから旧東横線高架橋へ続くスロープと階段。
左:完成した桜木町駅西口駅前広場
右:桜木町駅西口駅前広場とそこから旧東横線高架橋へ続くスロープと階段。2020年8月11日撮影
上:完成した桜木町駅西口駅前広場
下:桜木町駅西口駅前広場とそこから旧東横線高架橋へ続くスロープと階段。2020年8月11日撮影

 2012年以降は桜木町駅西口広場の整備のため、残っていた駅舎も取り壊されました。駅前広場は2014年7月に完成し、隣接するJR桜木町駅ではホーム横浜寄りの高架下に自由通路や店舗(CIAL桜木町)を備えた北改札が新設されました。2019年に完成した紅葉坂交差点方面の遊歩道は、ホーム跡地の盛土高架橋をなだらかな坂になるよう削って整備されており、駅前広場から連続した空間を演出しています。

遊歩道の完成時期は未定、背景には深刻な財政難

紅葉坂交差点の橋から横浜方面を見る。この先を歩ける日は来るのだろうか?
紅葉坂交差点の橋から横浜方面を見る。この先を歩ける日は来るのだろうか?

 東横線横浜~桜木町間の廃線跡の遊歩道化はこれまで3回に渡り計画が延期されており、現在のところ完成の目途が全く立っていません。その理由は前記したスペースの狭さや並行するJR根岸線との兼ね合いもありますが、別の大きな理由として横浜市の慢性的な財政難があります。
 みなとみらい線が開業した2000年代中盤は横浜市の財政が極度に悪化していました。自治体の財政状況を示す指標の1つに実質公債費比率というものがあります。これは収入に対する借金返済の割合を示すもので、2007年度の横浜市はこの数字が政令指定都市では最悪となる20.6%に達していました。2006年に制定された地方債協議制度により、この数字が18%を超えた自治体については新たな地方債の起債に国の許可が必要となっています。これは財政破綻が迫っているという「注意報」に相当する措置であり、横浜市では以後その状態から脱却するべく徹底した歳出削減を進めてきました。その結果、2011年度には上記の基準を下回り、地方債許可団体から脱することに成功しています。しかしながら、最新の2021年度の決算でも実質公債費比率は政令指定都市の中で高い部類にあり、予断を許さない状態が続いています。東横線廃線跡の遊歩道化が先送りされ続けているのは、この歳出削減の取り組みによるものでもあります。
 横浜市では引き続き東横線廃線跡の歩行者用遊歩道としての整備をめざし、構造物の健全度調査を行いつつ市民から意見を募る方針を示しています。しかし、Google検索で出てきたはまレールウォーク開通に関するページには、そこが東横線の廃線跡であることについて言及しているものはほとんど無く、20年の歳月を経て市民の関心はかなり薄れつつあるようです。刻々と朽ち果てつつある高架橋を前にして、「本当に遊歩道としてここを歩ける日が来るのか?」という不安を筆者は感じました。

▼参考
東急東横線の跡地利用 横浜市
平成27年度横浜市公共事業評価 横浜市
→東横線跡地整備事業に関する再評価データ
東横線跡地(桜木町駅~紅葉坂交差点)の供用を開始します! 横浜市
横浜-桜木町「東横線」跡地整備はいつ終わる? | 駅・再開発 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
浜・桜木町駅にある東横線廃線跡地の遊歩道計画は今どうなっている? - [はまれぽ.com] 横浜 川崎 湘南 神奈川県の地域情報サイト
遊歩道計画、3度目延期 東横線・旧桜木町−横浜駅 線路跡 高架劣化で補強や撤去へ:東京新聞 TOKYO Web
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